賃貸物件への入居を希望する際、必ず通らなければならないのが入居審査です。入居審査では、家賃の支払い能力や信用情報、人柄などさまざまな観点から審査が行われます。審査基準を事前に理解しておくことで、スムーズに新生活をスタートさせることができるでしょう。本記事では、入居審査でチェックされる主要な基準から、審査に落ちやすい人の特徴と対策、さらには外国籍の方や特殊なケースの審査基準まで、実践的な情報をわかりやすく解説します。これから賃貸物件を探す方はもちろん、過去に審査で苦労した経験がある方もぜひ参考にしてください。

入居審査でまずチェックされる基準

入居審査では、不動産会社やオーナー、保証会社がそれぞれの観点から入居希望者を評価します。ここでは、審査で最初に確認される重要な基準について詳しく解説していきます。

家賃に対する収入割合の基準と目安

入居審査で最も重視されるのが、家賃を継続的に支払える経済力があるかどうかです。一般的な目安として、家賃が手取り月収の3分の1以内、または年収の36分の1以内に収まっていることが求められます。

例えば、家賃8万円の物件であれば手取り月収24万円以上、年収では288万円以上が目安となります。この基準を満たしていない場合、審査に通過することが難しくなるため、物件選びの段階で自身の収入に見合った家賃設定を心がけることが重要です。

信用情報と滞納履歴の確認基準

家賃保証会社が審査を行う場合、信用情報機関を通じて過去の金融トラブルの有無を確認されることがあります。クレジットカードやローンの滞納履歴、債務整理の記録などが信用情報として登録されており、これらの情報は審査結果に大きな影響を与えます。

過去に家賃滞納やクレジットカードの支払い遅延があった場合、その履歴は5年程度残る可能性があります。信用情報に問題がある場合でも、預貯金審査や連帯保証人の設定など、代替手段を活用することで審査を通過できるケースもあるため、諦めずに不動産会社に相談することをおすすめします。

身分証明や在籍確認などの書類基準

入居審査では、本人確認と収入証明のための書類提出が必須となります。一般的に必要とされる書類は以下の通りです。

  • 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
  • 収入証明書(源泉徴収票、給与明細、確定申告書など)
  • 住民票(同居人分を含む)
  • 印鑑登録証明書
  • 在職証明書

また、審査過程では勤務先への在籍確認の電話が入ることがあります。この確認に対応できないと審査が長期化したり、信用度が低いと判断されたりする可能性があるため、事前に勤務先に伝えておくと安心です。

入居審査の収入と職業に関する基準

入居審査では、収入の金額だけでなく、その安定性も重要な判断材料となります。職業や雇用形態によって審査の難易度が変わるため、自身の状況に合わせた対策を知っておくことが大切です。

家賃の3倍ルールや年収目安の見方

家賃の支払い能力を判断する際、多くの不動産会社や保証会社が採用しているのが「家賃の3倍ルール」です。これは手取り月収が家賃の3倍以上あることを目安とする考え方で、審査における基本的な指標となっています。

以下の表は、家賃別に必要とされる収入の目安をまとめたものです。

家賃 必要な手取り月収(目安) 必要な年収(目安)
5万円 15万円以上 180万円以上
7万円 21万円以上 252万円以上
10万円 30万円以上 360万円以上
12万円 36万円以上 432万円以上

ただし、この基準はあくまで目安であり、勤続年数や職業の安定性、連帯保証人の有無などによって総合的に判断されます。

正社員と非正規で変わる審査基準

雇用形態は入居審査において重要な評価ポイントとなります。正社員や公務員は収入の安定性が高いと評価されるため、審査において最も有利な属性とされています。

一方、派遣社員やアルバイト、パートなどの非正規雇用の場合、収入が不安定と見なされやすく、審査のハードルが上がる傾向にあります。非正規雇用であっても、勤続年数が長い場合や、副収入がある場合には、それらを証明する書類を提出することで審査を有利に進められる可能性があります。

自営業やフリーランスの審査で必要な対策

自営業者やフリーランスの場合、収入の安定性を証明することが審査通過の鍵となります。確定申告書や課税証明書を過去2~3年分用意し、継続的な収入があることを示すことが重要です。

また、事業の内容や取引先との契約状況を説明できる資料があると、より説得力が増します。自営業者の場合、収入の変動が大きいことを考慮して、家賃を手取りの4分の1程度に抑えた物件を選ぶことで、審査に通りやすくなるケースもあります。

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入居審査で落ちる主な基準と通過する方法

入居審査に落ちてしまうケースには、いくつかの典型的なパターンがあります。ここでは、審査落ちの原因と、それを回避するための具体的な対策について解説します。

審査落ちの典型例と理由の整理

入居審査に落ちる主な理由は、大きく分けて経済的な要因と人物面の要因に分類されます。以下は、審査に落ちやすい典型的なケースをまとめたものです。

  • 収入に対して家賃が高すぎる
  • 過去に家賃やクレジットカード、ローンの滞納履歴がある
  • 無職または収入が極めて不安定な状態にある
  • 不動産会社訪問時の態度や身だしなみに問題がある
  • 虚偽の情報を申告している
  • 連帯保証人が確保できない

特に注意すべきなのが、申込書への虚偽記載です。年収や勤務先を偽って申告すると、在籍確認などで発覚した際に審査落ちの直接的な原因となるだけでなく、今後の物件探しにも悪影響を及ぼす可能性があります。

審査通過のための書類と準備の基準

審査をスムーズに進めるためには、必要書類を事前に揃えておくことが重要です。契約者本人の書類に加え、連帯保証人を立てる場合はその方の書類も必要となります。

連帯保証人には、以下の書類を用意してもらう必要があります。

  • 収入証明書(源泉徴収票、確定申告書など)
  • 印鑑登録証明書
  • 住民票
  • 身分証明書のコピー

連帯保証人が遠方に住んでいる場合は、書類の郵送に時間がかかるため、物件の内覧と並行して早めに準備を依頼しておくことが効率的です。

保証会社や保証人を使った通過戦略

連帯保証人を立てられない場合や、審査に不安がある場合は、家賃保証会社の利用を検討しましょう。保証会社は、入居者が家賃を滞納した際に代わりに支払いを行う仕組みであり、近年では多くの物件で利用が必須となっています。

保証会社にはそれぞれ審査基準の厳しさに違いがあり、信販系の保証会社は信用情報を重視する傾向がある一方、独立系の保証会社は比較的審査が通りやすいとされています。審査に不安がある場合は、不動産会社に相談して、審査基準が比較的緩やかな保証会社を利用できる物件を紹介してもらうことも一つの戦略です。

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外国籍や特殊ケースの入居審査基準と注意点

入居審査では、一般的なケース以外にも、外国籍の方やペット飼育を希望する方など、特殊な条件がある場合の審査基準についても理解しておく必要があります。

外国籍の在留資格や住居履歴の基準

外国籍の方が賃貸物件を借りる場合、日本人とは異なる追加的な確認事項があります。在留カードによる在留資格の確認が必須となり、在留期間が短い場合は審査のハードルが上がる傾向にあります。

また、日本語でのコミュニケーション能力や、日本での住居履歴、勤務先の情報なども重要な判断材料となります。外国籍の方が審査を通りやすくするためには、日本人の連帯保証人を確保するか、外国人の入居に対応した保証会社を利用することが効果的です。

ペットや楽器など条件付き入居の基準

ペット飼育可能な物件や、楽器演奏が許可されている物件では、通常の審査基準に加えて追加の条件が設けられることがあります。ペットの種類やサイズ、楽器の種類や演奏時間帯などが審査の対象となります。

条件付き入居の場合、敷金の増額や特約条項への同意が求められることが一般的です。トラブルを避けるためにも、契約前にペットや楽器に関するルールを詳細に確認し、必要に応じて書面で取り決めておくことが重要です。

管理会社や仲介業者ごとの基準差と交渉のコツ

入居審査の基準は、管理会社やオーナー、保証会社によって異なります。同じ条件の入居希望者でも、物件によって審査結果が変わることは珍しくありません。

審査に不安がある場合は、複数の物件に並行して申し込みを行うことも検討しましょう。また、仲介業者に自身の状況を正直に伝えることで、審査に通りやすい物件を優先的に紹介してもらえる可能性が高まります。信頼できる不動産会社を見つけ、良好な関係を築くことが、スムーズな物件探しの秘訣といえるでしょう。

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まとめ

入居審査の基準は、家賃支払い能力、信用情報、職業や雇用形態、人柄など多角的な観点から評価されます。審査をスムーズに通過するためには、家賃を手取り月収の3分の1以内に抑え、必要書類を事前に準備しておくことが重要です。

審査に不安がある場合でも、連帯保証人の確保や保証会社の活用、預貯金審査の利用など、さまざまな対策を講じることで通過の可能性を高められます。自身の状況を正直に不動産会社に伝え、最適な物件と審査通過への道筋を一緒に探していくことをおすすめします。

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執筆者

アセットテクノロジー編集部

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