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風水で理想の間取りのマンションを探す理由
物件の間取りを確認する際、住む人の家族構成や部屋の用途で物件の良し悪しを判断する人は多いでしょう。しかし、風水の要素を取り入れることで、より良い物件を選べる可能性があります。
ここでは、理想の間取りを考えるとき、風水を参考にすると良い理由について解説します。
風水が支持される理由
風水は占いの一種としてみなされる一方で、環境学や統計学に準拠しているとも考えられています。
環境の悪い家に住んだ結果、心身に影響を及ぼし、風水の観点から見ても良い立地や間取りではなかったと気付くケースもあります。一見すると関連性がないことも、意外と理にかなっている場合も多いのが風水が支持される理由です。
まじないの類と思われやすい風水は、「居心地の良い家・空間を作るための知恵」の結晶ともいえます。
実際、不動産の現場に関わっていると、風水で良くないとされる分譲地で事故や自殺、トラブルなどが生じる体験をすることもあるようです。
風水を不動産に取り入れる根拠
風水が科学的に理にかなっているといわれる理由は、間取りの良し悪しが実際の物件に当てはまる点も多いためです。
例えば風水では、台所は北が良いと考えられています。科学的に見ても、北は日当たりの良い南と比べて冷暗所となりやすく、台所を配置すると食材が傷みにくいメリットがあります。
風水をマンション選びに取り入れる場合、注意したいのが縁起担ぎと風水を混同してしまうことです。事あるごとに縁起を重視することも、長い歴史の中で人々の暮らしに浸透した文化です。しかし、風水とは見解が異なる部分も多く、一口に語れるものではありません。
例えば複数の物件から選ぶとき、4や9が含まれる部屋番号は縁起が悪いと避けられる傾向にあります。一方、風水的には数字の運気は変動すると考えられており、4や9など特定の数字を重視することはないのが一般的です。
風水における理想の間取りのマンションとは?
風水を環境学の一種と考えると、あくまで住みやすい環境を整えるための工夫の一つといえます。「あれはダメ」「これはダメ」と固執するのではなく、少しでも良い環境の物件を選ぶための参考程度に考えましょう。
例えば、風水では土地や家は整った四角形に近い方が八方からの運気をバランス良く得られると考えられています。実際に住むとなると、確かに三角形や凹凸の多い間取りよりも、長方形の方が家具を配置しやすく、住みやすい物件です。
ここでは複数の物件で迷っているときの後押しとして風水を取り入れたい方へ、理想の間取りについて解説します。
玄関
玄関は家に運気を取り入れるための入口でもあります。ただし、悪い気も入り込むため、少しでも良い気の方が多く入り込むようにすることが大切です。
良い気は「旺気(おうき)」と呼ばれており、陽の気を好むのが特徴です。広く明るい、良い気が入りやすい雰囲気の玄関を選びましょう。
ワンルーム物件で多いのが玄関とトイレのドアが向き合っていたり、入口からキッチンが見えたりする間取りです。玄関とトイレのドアが向き合っていると、せっかく取り込んだ良い気に影響が出ると考えられています。キッチンが玄関から丸見えになっている状態も心理的に落ちつけません。
玄関の近くにトイレやキッチンが配置されている場合は、入口から直接見えないようにパーテーションなどで仕切りを作るのがおすすめです。
また、玄関の配置も重要なポイントです。風水的には、玄関が東側に配置されているのが理想とされています。
寝室
寝室の方位は北側が理想的です。北は「平穏な気が宿る」「エネルギーがしっかりと重点される」と考えられている方角です。風水的に熟睡できる効果が期待でき、健康運が上がります。
投資用物件として家具付きの部屋を貸し出すときは、寝室の家具の配置にも注意しましょう。部屋の天井中央に梁が通っている場合は、ベッドを下に置かないようにする必要があります。梁の下を避けてベッドを配置することで、心理的にも天井からの圧迫感を軽減できます。
ベッドの向きも枕と壁の間に空間を作らない方が良いとされているため、ヘッドボードを壁側につけて配置すると無難です。
水回り
浴室やトイレ、洗面所などの水回りは、東や東南に配置するのが理想とされます。水の性質自体が陰の気に属するとされており、浴室やトイレなどは水を多く使用するうえ湿気が溜まりやすいためです。
水回りの中でも、特に陰の気が溜まりやすいと考えられている浴室は、東や東南の配置が適しています。
反対にキッチンやトイレ、洗面所、浴室など水回りが西に配置されているのは凶にあたります。西の配置だと金運が流れてしまい、お金が溜まりにくくなるといわれているのです。
風水にちなんだマンションの運気アップ方法
風水は間取りを決める指標になるだけでなく、マンションの運気を上げるときの参考にもなります。手軽に取り入れやすい対策は、色使いと置物で現状を補う方法です。
色使いと置物、それぞれ風水にちなんだ運気アップ方法をご紹介します。
色使いを利用した運気アップ
前述したように、良い気とされる「旺気」は、陽にあたる気を好みます。玄関の採光性が悪かったり狭かったりする場合は、明るい色を配置することで運気を補いましょう。暖簾(のれん)やパーテーションを配置する際は、明るい色のものを選ぶのがポイントです。
トイレも他の水回りと同じく、陰の気が溜まりやすい場所です。窓がなく暗いトイレの場合、明るい黄色などを取り入れると軽減できます。また、アースカラーで落ち着いた雰囲気に整えるのも運気アップに繋がります。
同じく、キッチンも明るい色で陰の気が留まらないようにしましょう。注意点は明るい印象があっても赤やオレンジを使用しないことです。キッチンに赤やオレンジを取り入れると、「火の気」を増幅させると考えられています。
置物を利用した運気アップ
気の流れを変えたいときは置物が役立ちます。例えば玄関の正面に窓があると、せっかく入ってきた良い気が窓から逃げると考えられています。良い気を逃がさないために手軽にできる対策がカーテンやパーテーションを置くことです。
また、観葉植物や玄関マットの設置も風水的に良いとされています。観葉植物や玄関マットは邪気を取り込むと考えられており、良い気も悪い気も入りやすい玄関のインテリアとして最適です。観葉植物は視覚や嗅覚にも良い影響を与え、リラックス効果が期待できます。
注意点として、同じ植物でもドライフラワーは置かない方が良いことです。風水的にドライフラワーは「死んだ花」といわれており、良い気を吸い取ってしまうとされています。 どうしてもドライフラワーを飾りたいときは、風通し(気の通り)が良くなるようにリース状に編んだものを選びましょう。
まとめ
マンションの間取りを見るときは、部屋数のみならず水回りの位置、玄関と窓やトイレの配置も意識しましょう。風水的に良くないとされている配置の中には、「湿気が溜まりやすい」「リラックスできない」など理にかなっているものもあります。
ただし、風水はあくまで生活しやすい環境を整えるための工夫に過ぎません。風水に固執しすぎず、マンション選びは実際の立地条件や資産性も考慮したうえで検討しましょう。