【住宅コンサルタントが見る不動産市況最前線!日本全国編】

住宅コンサルタントの野中清志です。 今回は、世界から見た日本の不動産投資の魅力について紹介します。

この記事は約5分で読み終わります。

 

日本の不動産の現状

現在日本の不動産は、国内だけではなく世界の投資家からも非常に注目されています。

その理由は様々ですが、日本は政局が安定していることがひとつ。政局がどんどん変わる国は、不動産や税制の法律が頻繁に変わってしまうので投資がしづらいのです。

また、日本国内では、東京五輪が終わった後も再開発が続いており、今後の成長性が非常に期待されています。

なおかつ、日本は現在異次元の低金利政策が続いているため、海外のマネーを呼び込みやすい環境が整っているのです。

さらに、コロナ後、民間企業の給料も徐々に上がっていくでしょう。
そうすると、不動産業界にとっては非常に良い条件が続きます。
留学生の増加や、海外企業の進出など多くの国際協調のもと、日本の不動産は、今後さらに適正な成長軌道に乗っていくと考えられます。

世界から見た日本の不動産

現在、ウクライナ情勢も含めて世界が混沌とした状況です。
そのような中で、日本の不動産がどのように見られているかを考えていきます。

まず大切なことが、世界的に見ると非常に資源価格が上昇している点です。

アフターコロナということもあり、需要が一気に拡大しています。
これにより欧米と同様に、物価が非常に上昇しているのです。

また、日本でもインフレ懸念が台頭してきています。しかし、金利については世界の中でも非常に低い金利で推移しているうえ、日銀も低金利の状況を続けると明言しました。

そのような背景もあり、不動産購入に関して、非常に良い状況が続いていくと予想されています。

また日米の金利差が拡大していることを受け、海外の不動産投資家が日本の不動産に注目している状況です。

アメリカが日本と比べて先行的に景気が回復したことで、現在の為替市場がドル高円安であることが影響しています。

円安になる(円の価値が下がる)と、海外の方から見れば日本の不動産が相対的に安く買えることになります。

例えば、1ドルが100円の時に日本円で1億円のマンションを買うには100万ドル必要です。

ところが、現在のように1ドルが140円に迫る状況であれば、1億円のマンションを71万ドルで買えることになります。つまり、日本の不動産を約3割引で購入が可能ということです。

海外の方からすると、バーゲンセールのような状況になりつつあります。
これが日本の不動産が注目されているひとつの大きい要因だと考えられます。

不動産業界にとどまらず、住宅・ホテル業界も好調に転じています。
今後予想されるインバウンドの増加による、日本経済のさらなる活性化にともない、 地価が上昇していく可能性も高いでしょう。

どうして日本の不動産が注目されているのか

日本の不動産が海外から注目されているのには、いくつかの理由があります。
ひとつは、昨年の東京五輪開催後に日本の不動産価格が下落せず、安定していることが挙げられます。

「五輪開催後は不動産価格が下がるのではないか」といった憶測が多くありましたが、一向にその傾向はありません。

その要因のひとつは、日本の各主要都市の再開発が長期的に続いていくこと。もうひとつは、日本の政局が非常に安定していることです。
政局が安定している国は、アセットプロテクションと呼ばれる資産の保全の観点から高い評価を得られます。
つまり、海外の人から見ると日本の不動産は安全な資産であると認識されているのです。

ほかにも、日本国内においてインフレが台頭していることも関係しています。
インフレにより、不動産価格の先高感を得られることから、今が買い時と思う方も非常に多いです。
また、国内企業の収益拡大で、今後不動産の購入・賃貸の市場が活性化するのではないかといった期待感もあるでしょう。

現在、日本には金融資産がたくさんあるといわれており、金額にしておよそ2000兆円あるとされています。
ちなみに、世界には6京のお金があります。そのうちの2000兆円が日本にあるわけです。    

それらのお金が、今後投資に動いてくる可能性も高いことが予想されることも日本の不動産が注目されている理由といえるでしょう。

今後の日本の不動産

コロナの感染が拡大し始めた時は、人の移動制限が非常に厳しい状況にありました。

最近はWITHコロナという時代を迎えて、人の移動制限も徐々に緩和され始めています。

その結果、国内の旅行者も増えており、海外からも1日2万人ほどの人々が訪れている状況です。

人の往来が盛んになると経済の活性化にもつながり、さまざまな商品が売れるようになります。

これにより、商品を陳列している店舗や店舗が入居しているビル・施設の賃料が上昇します。店舗やビルなどの賃料が上がっていくと、不動産そのものの価値が上がり、地価の上昇にもつながるのです。

このように、人・経済・不動産価格の3つの動きは、一本のラインで結ばれている訳です。

アフターコロナにおいて、インバウンドで多くの旅行者が訪れる、海外企業が続々と日本に進出するなど、人の移動が盛んになると考えられます。

そのような中で、日本の不動産が世界から多くの着目を浴び、人気がますます鮮明化していくことでしょう。