【住宅コンサルタントが見る不動産市況最前線!京都編】

住宅コンサルタントの野中清志と申します。今回は、京都エリアの不動産の魅力と将来性について語ってみたいと思います。

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京都の魅力とは

京都の魅力は、世界的なブランドエリアでありネームバリューがあることです。知名度が高い。実はこの知名度が高いというのは、不動産において非常に大きな力を発揮します。

例えば皆様が海外に不動産投資をする時に、誰も知らないような所に投資するのは怖いですよね。海外から見れば日本の京都といえば知名度も圧倒的であり「あの京都か」と安心して購入してもらえるわけです。

京都を代表するエリアの中に「田の字地区」というところがあります。ここは、いわゆる堀川通り、烏丸通り、河原町通りという縦の並びがあります。特に烏丸中心は、非常に京都でいうまさしく億ションエリアにあたる超一等地です。そしてその周辺に値ごろ感のあるエリアが結構あるということです。

そして、京都エリアは、全国の中で1位なものがいっぱいあります。まず、大学数、国指定の伝統工芸品の数、重要文化財の数、国宝級の建物の数が圧倒的に高いということです。

そういったなかで、全国的にも世界的にもメジャーですから、海外の富裕層個人のみならず、企業からの購入も多いということで非常にマーケットの層が厚いということがいえるエリアかと思います。

京都エリアの景観維持と不動産価値の関係性

京都エリアのポイントを紹介します。

まずキーワードを申し上げますと、京都は東京や大阪と比べて何が違うかというと「条例」が違います。これは、景観条例というものが関係しています。景観条例とは、京都の街並みを保護するための高層マンションを建設できないなど、外観にも様々な規制があります。色合いとかデザインとか奇をてらったデザインもなかなかできません。

そういったなかで、2007年から更に厳しくなり「新景観政策」ができました。また、京都は世界的な遺産である立地がいっぱいありますので、一言でいうとマンションも含め、建設が非常にしづらいエリアです。

投資で購入する場合も非常に空室率が低いなかで、不動産が供給されるエリアが極めて限定的であることを指します。有限性が非常に高い。有限性が非常に高いということは、希少性が高いということです。

京都もコロナによって当然地価の影響を受けましたたが、現在は回復しており、住宅地・商業地ともに地価が上昇基調です。特に京都市の中でも北区含めて中心地が上昇となっています。

また、京都エリアは人口も中長期的に見れば上昇傾向にあります。そのような状況で、京都エリア周辺、特に駅の周辺が都市再生緊急整備地域に指定されており、再開発が進んでいます。

京都周辺は、中央郵便局の建て替え事業や京都市立の芸術大学が来年(2023年)秋開校、また外資系ホテルも建設予定です。

デュシタ二京都が来年(2023年)開業、ヒルトン京都、さらに三井不動産の「京都三条ホテル計画」等インバウンド、国内富裕層向けのホテルがこれからバンバンできるということがいえます。

京都にもMICE(マイス)というものがありまして、京都のMICEの理由は伝統、革新的な調和の街、文化首都、世界No. 1の観光都市、グローバルMICEなど様々あり、当然おもてなしということがあります。そういったなかで京都のエリアは、環境含めて企業集積、再開発、世界的な知名度ということで、極めて大きな魅力があると考えられます。

京都エリアの賃貸状況

京都は、都心部は東京よりも価格の高いような億ションがあります。そういったなかで企業の法人賃貸、学生用の賃貸含めて投資向けの不動産も非常に人気が高い。京都のマンションは、ただ貸すだけでなく、自分で住む方もいます。

東京の方に1Rマンションを1個買ってもらいました。目的は何だと思いますか?京都に買った1Rマンションに自分が着る着物をずらっと並べて、京都のマンションを自分のマイクローゼットという形にして、京都に行った時に着物に着替えて京都の街を散策するため。

とてつもない富裕層も不動産を購入する街。そのため京都の街は日本全国からいっぱい人が来て、非常に街が活性化します。

そして京都の街にいっぱいお金が落ちるということは、街の経済力が高まる、法人住民税が上がる、法人住民税が上がるということはそのお金が街の開発にも還流するということです。お金が還流するシステムが実は京都はできています。

つまり京都の不動産というのは住んでよし、使ってよし、貸してよしと様々な目的で買われます。京都で不動産を持つこと自体がステータス、自分の誇りになります。

京都に不動産を持っている方はそうそういません。これが不動産を通じて実現できる。そのなかで経済的にも気持ち的にも豊かになる街である理由だと考えられます。そういった京都の魅力をぜひみなさんにも味わって欲しいと思います。