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不動産投資をする看護師は多い
下記は、不動産投資をしている人の職業割合を示すデータです。不動産会社向けソフトウェア開発会社によると、不動産投資を行っている人を職業別に見ると、看護師など専門職が上位に入っていることが分かりました。
2022年度 | 2021年度 | |
会社員 | 84% | 85% |
専門職(医師・弁護士など) | 10% | 7% |
公務員 | 5% | 6% |
データには医師・弁護士などの資格職も含まれていますが、不動産投資家のうち10%は専門職が占めています。看護師も、上記の10%に含まれています。
看護師が不動産投資を始める3つのメリット
ここでは、看護師が不動産投資をするメリットを紹介します。看護師だからこそ感じられるメリットを理解しておくと、不動産投資を検討しやすくなります。
家賃収入がいざというときの心の支えになる
看護師は体力も精神力も必要とする仕事であり、離職率が高いとも言われています。傷病手当金や失業保険など、万が一の収入減リスクを支える社会的な仕組みがあるものの、一時的な補助でしかありません。
そんな時、不動産投資における家賃収入は暮らしだけでなく心の支えにもなります。夜勤のない職場に転職して無理なく就労するなど、多様な働き方も選択しやすくなります。
不動産投資で本業と同じ程度もしくはそれ以上の収入を得ておけば、将来的な蓄えも十分持つことが可能です。
ローン審査に通りやすい
看護師は、不動産投資用の資金を得る際のローン審査に通過しやすいメリットがあります。看護師は需要が高く、資格職でもあるので、安定性や社会的地位を高く評価してもらうことが可能です。
金融機関から「お金を貸すだけの信頼に値する」とみなされやすく、不動産投資に必要な資金を集めやすくなるのです。
不動産投資では、ローンを活用できる幅が広いほどキャッシュフローに余裕が生まれます。第一希望の物件も抑えやすくなるので、ローン審査に通りやすいことはひとつの武器といえるのです。
投資にかける手間が少ない
不動産投資は、物件の管理や入居者集めが必要なので敬遠されがちです。しかし、信頼できる管理会社に委託する選択肢もあります。
管理会社は入居者同士のトラブルや入退去周りの手続きも全て担当してくれます。オーナーである自分自身が直接手続きをする必要がありません。夜勤・早朝勤で忙しい看護師であっても、不動産投資は比較的始めやすい投資手法と言えるのです。
ただし、長期的な運用となると大規模修繕など決断を求められるシーンも出てきます。売却のタイミングなど自分で判断しなければいけないことも多いので、100%投資を丸投げできるとは限りません。
【看護師】不動産投資における注意点
次に、看護師が不動産投資をするデメリットや注意点を紹介します。メリットだらけの投資手法ではないことを知り、自分も始めるべきか冷静に判断していきましょう。
高額な不動産が優良物件とは限らない
高額な不動産投資であるほど評価が高く、入居者も集まりやすいと考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。看護師は比較的高額の融資を受けやすい職業であるからこそ、「高額な物件の方がよさそう」と考えてしまうことも多いので冷静に検討しましょう。
なぜ高い金額がついているのか、カバーできるだけの計画が立てられそうかなど、時にはプロの手を借りながらシミュレーションしておくことがおすすめです。余裕のある収支計画を立て、物件ごとのリスクも見定めたうえで投資用物件を選択することが大切です。
悪質な業者に騙されるリスクがある
高額融資が期待でき、収入レベルも高い看護師は悪徳業者から狙われやすいことがデメリットです。収益性の低い劣悪な物件を高額で紹介されることもあるので注意しましょう。
また、なかには金融機関と結託して、通常なら考えられない融資が通るよう画策されているケースもあります。そのため、「初心者だから」「あまり知識がないから」といって業者に任せっきりにするのは危険です。
信頼できる不動産会社選びにはしっかり時間を割き、提示されている情報の信憑性や問い合わせへの対応はしっかり比較していきましょう。
セミナーに通って情報収集したり専門書に目を通したりするだけでも、自分の観察眼が養われます。どんなに忙しくても最低限不動産投資に必要な知識は習得しておくことをおすすめします。
他のローンが組みにくくなる場合がある
不動産投資ローンを借りすぎると、他のローンを組みにくくなる可能性があります。自宅用マンションや自家用車の購入を検討している場合は、トータルで借りている金額次第でローンの通りやすさが変わるので注意が必要です。
他にも組みたいローンがある場合、収益性の高い物件を選んだり自己資金の割合を増やしたりと、不動産投資ローンの返済比率が高くなりすぎないように配慮します。ローン返済だけで首が回らなくならないよう、少し余裕を持った計画にすることが大切です。
公務員の看護師が不動産投資する場合の注意点
看護師は不動産投資向きの職業と言われていますが、公立病院などで働く公務員の場合は注意が必要です。「公務員=副業禁止」というイメージが根強いので不動産投資と聞いて躊躇う人も多いですが、実は一定の規模を超えなければ不動産投資することが可能です。
また、「家賃収入が年間500万円以下」「物件の管理業務を自分以外の第三者に任せている」などの条件も加わるので事前にチェックしておきましょう。
ここで言う「一定の規模」とは、戸建てで5棟未満・マンションやアパートで10室未満のことを指します。自分の不動産投資が許可される範囲か心配な方は、公務員の不動産投資に詳しい不動産会社もしくは職場に相談しておくことをおすすめします。
万が一黙って不動産投資をして許可されている規模を超えてしまった場合、住民税の特別徴収金額や入居者募集情報からバレて懲罰の対象になる可能性があるので注意が必要です。職場内申請はしっかりおこない、許可された範囲内で不動産投資の収益を最大化していきましょう。
まとめ
不動産投資にチャレンジする看護師は多く、ローンの通りやすさや社会的地位の高さがプラスに働くことが多いです。その分、収益性が悪いのに高額な劣悪物件や悪徳業者に引っかかってしまうリスクも高まるので、自分に必要な情報は自分で精査できる知識を蓄えておくことが欠かせません。
なかには、信頼できる不動産会社を見つけて相談しながら投資プランを決めている看護師も存在します。時にはプロの力も頼りながら、無理のない不動産投資を始めてみてはいかがでしょうか。