目次
不動産投資で2件目を所有するメリット
不動産投資で2件目の物件を所有することは、多くのメリットがあります。
不動産ポートフォリオを効果的に拡大できるメリットを4つ詳しく紹介します。
リスクが分散できる
不動産投資はエリアや物件の種類によって収益性が大きく異なるため、複数の物件を持つことで、一方が不振でも他方からの収益で補填し、リスク分散を図れます。
たとえば、1つの物件がある特定の市場条件の変化で収益性が悪化した場合でも、別の地域や異なるタイプの2つ目の物件を持っていれば、悪化した1つ目の物件のマイナス分を相殺できます。
複数の物件を所有することで、リスクを分散して全体の収益がマイナスにならないよう調整できるといえるでしょう。
収益が上がる
不動産収支で収益が出る仕組みとして、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却利益)がありますが、2件目を購入することでどちらの増加も期待できます。
家賃収入は件数を増やしたことによってその分上がりますが、それだけではなく複利効果も得られます。
複利とは、運用費と元本を合わせて再投資することで収益の増加を狙う方法で、1件目、2件目の家賃収入を次の投資物件に回すことで、収益を増加させていくという考え方です。
また、物件を複数所有していれば、ローンを完済したあとに売却するか、家賃収入を得続けるかという問題が生まれますが、1つは所有したまま1つを売却するなどの選択が可能です。
節税効果がUPする
不動産の所有が『5棟10室』に拡大されると、事業的規模にでき、青色申告で最大55万円の特別控除が受けられます。
さらに、回収不能な家賃を経費として計上できるというメリットもあるため、節税効果がアップします。
この『5棟10室』は、不動産投資を行ううえでの1つの指標となるため、事業化させたいと考えている方は『5棟10室』を目指すと良いでしょう。
また、減菌で資産を保有するよりも、不動産で所有していたほうが相続税算出の際に評価額をおさえられるため、複数の物件を所有することで分割相続をしやすいというメリットもあります。
1件目の経験を活かした投資ができる
2件目の不動産投資は、1件目の経験を活かせることが大きなメリットです。
1件目の不動産投資で学んだ市場分析や物件選定、財務管理のスキルなどを、2件目の投資に直接応用できるからです。
今までに直面した課題や挑戦を乗り越えた経験は、同じ過ちを避け、より良い判断を下すために活用できます。
1件目の投資で得た経験を2件目に活かすことで、より効率的でリスクを抑えた投資を実現させましょう。
2件目を購入するタイミングは?
2件目の不動産を購入するタイミングは、複数の要素を総合的に考えて決めるとよいでしょう。
どのような要素があるのか、2件目の不動産投資に踏み出す絶好のタイミングとなるそれぞれの要素を解説します。
1件目のキャッシュフローが安定している
2件目の不動産投資を行うタイミングの一つとして、1件目のキャッシュフローが安定しているかどうかがあります。
金融機関が融資をする際には、収益の安定性を重視するため、既存の安定したキャッシュフローが融資審査において有利に働くからです。
1件目のキャッシュフローが安定していると、追加投資に向けた財務的な基盤がしっかりしていることを示せるため、投資家が新たなリスクを背負っても大丈夫であるという重要なサインになります。
自己資金が確保できている
2件目の不動産投資を検討する際、自己資金の確保ができているかどうかが重要です。
金融機関が融資を行う際は、借り手の財務健全性を重要視するからです。
自己資金が充分にある場合、投資家はより良い条件で不動産を購入できるため、投資の柔軟性が高まります。また、金融機関からの追加融資を受ける際にも有利に働きます。
自己資金の確保は、投資家が財務的に安定しており、投資に対して真剣に取り組んでいることの証にもなります。
自己資金がしっかりと確保している、かつ資金を効果的に投資に回せる状態は、2件目の物件を購入する最適なタイミングと言えるでしょう。
時間や労力があり健康状態がよい
2件目を購入するタイミングは、不動産投資を行う投資家が、十分な時間や労力を割ける状態であり、健康状態が良好であるときです。
不動産投資は、物件の選定から購入、管理に至るまで、膨大な時間と労力が必要だからです。
また、時間や労力、健康状態が良い状態で、予期せぬ問題が発生した際にも迅速に対応できるため、リスクを軽減できます。
2件目を購入する際は、投資に対応できるだけの時間的余裕があり、投資に必要な活動を健康的にこなせる状態であることが重要です。
2件目の物件の選び方
2件目の不動産投資物件を選ぶ際には、以下の見方が必要です。
- 投資の目的を明確にする
- リスクが分散できる選び方をする
上記の見方に沿って物件を選ぶことで、2件目の不動産投資も成功に導くことができるでしょう。
投資の目的を明確にする
2件目の不動産を選ぶ際には、投資の目的を明確にすることがとても重要です。
目的を明確にすることは、投資における方向性と期待するリターンを決める基礎となるからです。
例えば、資産の価値増加を目的とするのか、それとも安定したキャッシュフローを重視するのかによって、選ぶべき物件の種類や立地が大きく変わってきます。
投資の目的を明確にすることで、2件目の不動産投資において最も適した物件を選定できるため、投資成果を最大化するための鍵となるでしょう。
リスクが分散できる選び方をする
2件目の物件を選ぶ際には、リスクを分散させる選び方が重要です。
複数の物件を所有することで、単一の物件リスクを軽減できます。
また、異なる物件の収益性や需要の変動性を考慮してポートフォリオを構築することで、全体的なリスクも管理できます。
例えば、住宅物件と商業物件を組み合わせることで、市場の変動に対するバランスが取れます。
2件目を購入する際に注意すべきこと
2件目を購入する際には、注意すべきことがいくつかあります。
注意すべきことを考慮しないとキャッシュフローが悪化することもあるので、リスクを考慮した投資計画を慎重に立てることが肝心です。
ここからは、2件目を購入する際に注意すべきことを詳しく解説します。
管理業務が増える
2件目の物件を購入する際は、管理業務が増えることに注意しましょう。
管理業務が増えることで、日常のメンテナンスやトラブル対応、テナントとのコミュニケーションなどに費やす時間が増えます。
オーナー自身や管理会社の負担が増大することで、労力やストレスがかかってしまう可能性も。
物件が増えると管理の複雑さも増すため、適切な管理体制を整えることが必要です。
管理業務が増加することへの対策を講じることで、2件目の物件をより効率的に管理して投資の成功につなげられます。
維持費が増える
2件目の物件を購入すると、当たり前ですが管理やメンテナンスにかかる維持費が増えます。
具体的には、修繕費や保険料、税金などです。物件の維持費は収益から差し引かれるため、維持費の増加は収益を圧迫する要因になります。
物件購入前には、維持費の見積もりを十分に行い、購入後も定期的な収支のチェックを行うことが重要です。
維持費の増加を最小限に抑え、投資の収益性を確保しましょう。
融資に問題が生じるケースもある
2件目の物件を購入する際は、融資に関する問題が生じるケースがあります。
金融機関は、個々の顧客や物件に対してリスク評価を行い、融資の可否を決定するため、1件目の物件と同様に収益性や担保価値などが融資の審査基準です。
もし1件目の物件に問題があった場合、収益が低下したり担保価値が減少したりと、融資の審査に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、2件目の物件を購入することで借入額が増加し、借入限度額を超える場合も。
融資の問題が発生すると、条件が悪化したり、融資自体が不可能になる可能性があるので注意しましょう。
2件目の物件を購入する際には、融資に関するリスクを十分に考慮し、事前に融資をしてくれる金融機関と十分な相談を行うことが重要です。
キャッシュフローが悪くなることもある
2件目の物件を購入すると、キャッシュフローが悪くなることがあります。
キャッシュフローが悪くなる具体例は以下のとおりです。
- 物件の家賃収入が想定よりも低くなった
- 空室率が上昇した
- 修繕やメンテナンス費用の増加
- 管理業務の増加 など
このような原因でキャッシュフローが減少すると、運営コストを賄うことが難しくなります。
キャッシュフローや利益が減少すると、黒字から赤字に転落する可能性も十分にあります。
2件目の物件を購入する際には、将来の収益やリスクをしっかりと分析して、キャッシュフローが悪化した場合のリスクヘッジ策を考えておきましょう。
まとめ
不動産投資で2件目を所有することによる、メリットや選び方、注意点を解説しました。
2件目を所有することは、リスクを分散して、収益や節税効果を高めることができます。また、1件目の経験を活かした投資も可能です。
2件目を購入するタイミングは、1件目のキャッシュフローが安定しており、自己資金や時間、健康状態が良いときが最適です。
物件を選ぶ際には、投資の目的を明確にし、リスクを分散できるよう慎重に選びましょう。
しかし、維持費の増加や融資の問題、キャッシュフローが悪化する可能性も考えなければいけません。
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