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年収500万円でも不動産投資できる?
結論からお伝えすると、年収500万円でも不動産投資は可能です。
不動産投資ローンは年収の7倍~10倍までの範囲で借り入れられることが多く、物件購入費の大半を融資でまかなえます。物件価格が3,500~5,000万円に収まるのであれば、年収500万円でも審査に通過できる可能性が高いでしょう。
また、自己資金が多いなど有利なポイントがあれば、当然ローンを借りやすくなります。
下記で、不動産投資ローンに関する詳細を解説します。
不動産投資で重要なのは属性
不動産投資ローンを申し込んだとき、金融機関が審査に使うのは下記の属性情報です。
・年齢
・年収
・仕事の状況
・自己資金の状況
・資産状況
・借入金の状況
・家族構成 など
年齢が若い方ほどローンを長期的に返済する計画を立てやすいので有利です。ただし、中年層~高年層が必ずしも不利になるとは限りません。審査では、勤続年数など仕事の状況も含めて判断されるため、属性が高い場合は十分審査に通過する可能性があります。
例えば、
・安定した年収の高い仕事に勤務している
・自己資金がある
・住宅ローンや自動車ローンなど、ほかの借入金がない(もしくは残額が少ない)
といったケースです。特に公務員や弁護士・医師などの専門職は、高く評価される傾向にあります。
また、独身より家族持ちの方が、ローンの焦げ付きを防ぎやすいと考える金融機関が多いこともポイントです。審査基準は金融機関ごとに異なるので、同じ属性でも審査に通過できる場合とできない場合があることも知っておきましょう。
年収に不安がある人でも申込可能な金融機関
年収500万円の場合、メガバンクからの融資は期待できません。年収に不安がある人でも申し込み可能な金融機関の例として、下記が挙げられます。
・ネット銀行
・ノンバンク系
・地方銀行
・日本政策金融公庫
ネット銀行は実店舗がないので経費が少なく、年収が低くても融資審査に通りやすい金融機関とされています。来店の必要がないので、本業が忙しい人や複数の物件を保有する不動産投資家の利用も多いです。ただし、金利が高めに設定されていることもあるので注意しましょう。
ノンバンク系とは、預金の受け入れなどを行わず、与信業務に特化している金融機関をさします。ノンバンク系は幅広い人に融資をしている金融機関であり、審査スピードも早いのが特徴です。ネット銀行と同じく金利や手数料に注意して、借入先を選ぶことが重要です。
日本政策金融公庫は、日本政府が100%の株式を保有している金融機関です。中小企業や個人への融資にも積極的ですが、融資の対象は「事業」となっているので事業計画書の提出が必要です。その分、金利や手数料が格安に設定されており、返済の負担を大幅に軽減できます。
ただし、融資限度額が他の金融機関と比べて低額であること、借入期間が短めに設定されていることに注意が必要です。
年収500万円で不動産投資するときのポイント
下記では、年収500万円の人が不動産投資をするときのポイントを解説します。思わぬ落とし穴にひっかからないよう、事前にポイントを押さえておきましょう。
融資可能額はあくまで目安と考える
年収の7倍程度で融資されることが多い現状を考えると、年収500万円の人が借入できる金額は約3,500万円程度です。
しかし、前述したような属性の条件が良ければ、年収の10倍程度(5,000万円程度)借入できるケースもあります。一方、年収の5倍(2,500万円程度)しか借入できないことも考えられます。
融資可能額は金融機関によっても異なるので、あくまでもひとつの目安として考えておきましょう。
初期費用を抑える
物件を購入する際、物件の代金だけでなく不動産取得税など諸経費が発生します。運用資金を確保するために可能な限り手元の現金を残したいことを考えると、初期費用がそれほどかからない物件を選ぶのがおすすめです。
例えば、投資家本人が若い場合、35年ではなく45年の長期ローンを検討するのもひとつの手段です。ローン返済期間が長くなれば月々のキャッシュフローにも影響が出づらく、負担を軽減できます。
購入費以外の支出を考慮する
不動産投資には、管理費や修繕積立金など購入費以外の支出がつきものです。空室が続いて家賃収入が少ない場合も、ランニングコストは継続して発生するので、無理なく支払えるか試算しておく必要があります。
また、長期運用を考えていて将来的にリノベーションする予定なら、時代のニーズに合わせた投資が求められる可能性も高いです。近年はインターネット設備・トイレのウォシュレット・浴室暖房などが挙げられます。
同時に、経年劣化によるダメージを受けた設備の交換も必要です。管理会社から随時提案されることもあるので、設備に対する支出も含めて事業計画を練っておきましょう。
目的に合った物件を選ぶ
不動産投資をする際は、目的に合った物件を選ぶことが大切です。投資を始める目的が収益化なのか節税対策なのかによって、取るべき手法は大きく変わります。
目的別のおすすめ物件は以下の記事でも説明しています。
不動産投資は物件選びが重要!選び方・エリア決めのポイントは?
また、どのような出口戦略を前提にしているかも含め、自分の理想像を固めていきましょう。最終的に売却を検討している場合、売却時の資産価値下落を防ぐため新築や築浅物件を検討するのがおすすめです。初期費用を抑えて不動産投資したいのであれば、中古物件をリノベーションするなど柔軟な方法も検討できます。
まとめ
不動産投資は、年収500万円の人でも始めることができます。ただし、勤務先・勤続年数・年収・資産や借入の状態・家族属性によって不動産投資ローンを申し込める金額の幅は大幅に変動します。実際にどのような投資方法が最適か、専門家と相談してイメージを固めるのが近道です。
今回紹介したポイントを押さえながら、自分でも不動産投資ができそうか検討していきましょう。