不動産投資で脱サラはできる?メリットやデメリット、脱サラする際のポイントを解説

目次1 不動産投資で脱サラは可能?2 不動産投資で脱サラを目指すメリット2.1 自由な時間が増える2.2 不動産投資に費 … 続きを読む 不動産投資で脱サラはできる?メリットやデメリット、脱サラする際のポイントを解説

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不動産投資による脱サラは可能ですが、純資産が1億円に達するまでは慎重に判断する必要があります。

サラリーマンのなかには、住宅ローンを抱えながら不動産投資をスタートし、将来は不動産収入だけで生活したいと考える人も増えています。たしかに不動産投資には魅力的なメリットがたくさんありますが、安定した給与収入を手放すリスクがあることも忘れてはいけません。

この記事では、不動産投資で脱サラするメリット・デメリット、実現するためのポイントについて詳しく解説します。

不動産投資で脱サラは可能?

不動産投資による脱サラは実現できます。しかし、物件の家賃収入だけでなく、総合的な判断が必要です。

例えば、収入面での最低ラインは年間家賃収入500万円以上と貯蓄500万円以上とされ、純資産1億円に達したときが脱サラの目安になります。安定した生活には年収1,000万円以上と、物件維持費用を確保する貯蓄が理想です。

不動産投資は短期的な収益を見込める投資ではないため、収入面では長期的な視点が求められます。株式投資やFXと異なり、大きな値上がりによる短期的な資産形成は期待できません。

脱サラ前には慎重な投資計画を立て、収支シミュレーションを行いましょう。専業大家として成功するためには、物件管理や税務など幅広い知識も欠かせません。

不動産投資で脱サラを目指すメリット

ここでは、不動産投資で脱サラを目指すメリットについて詳しく解説します。

自由な時間が増える

サラリーマン生活からの脱サラで得られるメリットは、時間の自由度が格段に上がる点です。満員電車での通勤や長時間の残業から解放され、自分のペースで1日を過ごせるようになります。

不動産投資の業務は毎日発生するわけではないため、空いた時間を有効活用できるのが魅力です。家族との時間を作ったり、趣味や自己啓発に充てることも可能です。

また、物件を自主管理する場合でも、入居者対応や設備点検などの業務は自分のスケジュールに合わせて調整できます。管理会社に業務を委託すれば、さらに自由度は増すでしょう。

ただし、入居者からの緊急連絡には迅速な対応が求められるため、ある程度の時間的拘束は必要です。自由な時間を手に入れられる一方で、時間管理の自己管理能力も問われます。

不動産投資に費やす時間を自分で決められる

サラリーマンをしている状態では、本業の都合に合わせて不動産投資活動を行う必要があります。しかし、脱サラ後は投資活動に使える時間を自由に設定できます。

物件の内覧や売買契約の手続き、金融機関との打ち合わせなど、時間に余裕を持って進められるのがメリットです。

自主管理を選択した場合でも、物件のDIYや入居者とのコミュニケーションにも十分な時間を確保できるでしょう。投資規模を拡大する際も、物件情報の収集や市場分析に時間をかけられます。

管理会社に業務を委託する場合は、さらに自由な時間の使い方が可能です。

ただし、収益を上げるためには計画的な時間配分が必要です。物件管理や経理業務など、定期的に発生する作業も怠りなく行わなければなりません。

時間の自由度は上がりますが、その分自己管理能力も求められます。

退職金を元手に規模を大きくできる

脱サラ時に受け取る退職金は、不動産投資の規模拡大に活用できる貴重な資金源です。退職金を頭金として新規物件を購入したり、既存物件のリノベーション資金に充てたりと、資金としてプールしておけます。

退職金を有効活用できれば、収益性の高い物件への投資や事業規模の拡大が実現します。

ただし、定年前の早期退職の場合は退職金が減額されるため、慎重な判断が必要です。受け取れる金額は退職のタイミングによって変わってくるため、退職時期の選択は慎重にならないといけません。

退職金は一度限りの資金となるため、投資計画を立てる際は長期的な視点で活用方法を検討しましょう。

不動産投資で脱サラを目指すデメリット

ここでは、不動産投資で脱サラを目指すデメリットについて詳しく解説します。

不動産投資ローンの審査が難しくなる

脱サラ後は、不動産投資ローンの審査が厳しくなります。なぜなら金融機関は、安定した収入がある会社員を融資の対象にするのが一般的だからです。

給与所得がなくなると、万が一の返済原資が減少するため、審査は厳格化します。

サラリーマン時代は勤務先や勤続年数、年収などの属性が評価対象となり、上場企業での長期勤務や安定収入は有利に働きました。しかし、脱サラ後は不動産投資の実績での評価が中心です。

そのため、脱サラ前から地道な投資実績を積み重ねる必要があります。

新規物件の購入や投資規模の拡大を目指す場合は、会社員としての信用力がある時期に融資を受けておくべきです。

不動産投資に関する知識が必要になる

専業大家として成功するためには、不動産と税務に関する専門知識が欠かせません。所得税や住民税の仕組み、経費の計上方法、会計処理など、幅広い知識が求められます。

物件に関する支出が経費として認められるかどうかの判断や、適切な会計処理も必要です。

また、贈与税や相続税対策で不動産投資を活用する場合は、期限付きの税制優遇制度にも精通しなければなりません。投資規模が拡大すると、専門知識はさらに必要になるでしょう。

ただし、税理士に依頼する場合でも、基本知識の習得は必須です。物件管理面では、賃貸借契約や建物管理、トラブル対応なども学ぶ必要があります。

このように不動産投資では、学習と情報収集の継続が重要になります。

社会的信用が下がる

脱サラによりサラリーマンという立場を失うと、社会的信用力が低下します。クレジットカードの新規作成や各種ローン契約、賃貸契約などが結びにくくなる可能性が高いです。

特に、クレジットカードは日常生活に欠かせないツールのため、脱サラ前に作成しておきましょう。また、引越しなども会社員の間に済ませておくほうが有利です。

社会的信用は事業規模を拡大し、法人化して経営者となれば回復します。しかし、それまでの期間は信用面での制約を受けるため、覚悟しておかねばなりません。

社会保険料の負担が増える

脱サラ後は社会保険料の個人負担が増加します。

会社員時代は、健康保険や厚生年金保険の保険料を会社と折半で支払うスタイルでした。しかし、脱サラ後は国民健康保険や国民年金への加入が必須になるため、全額を自己負担しなければなりません。

また、厚生年金に比べて国民年金の受給額が少なくなる点も考慮すべきです。脱サラ後1〜2年は特に高額な保険料を支払う必要があるため、資金計画に組み込んでおきましょう。

退職金が減る可能性もある

定年前に会社を退職する場合は、受け取れる退職金額が減少します。退職金は不動産投資の重要な資金源となるため、減額は大きな影響を及ぼします。

定年まで勤務した場合の退職金との差額を事前に確認し、投資計画に反映させましょう。

早期退職による退職金の減額は、物件購入の頭金や修繕費用の確保に影響を与えます。また、リスク対策の面でも影響が出る可能性があります。

脱サラのタイミングを検討する際は、退職金の金額も重要な判断材料になるでしょう。

不動産投資で脱サラする際のポイント

ここでは、不動産投資で脱サラする際のポイントについて詳しく解説します。

融資の審査は会社を辞める前に申し込む

不動産投資ローンの審査は、会社員という立場を活かして申し込むことが重要です。サラリーマンは安定した収入があるため、融資審査で有利な評価を受けられます。

一方、脱サラ後は収入の安定性が低下するため、新規の融資を受けにくいです。投資規模の拡大を目指す場合は、会社員のうちに融資を受けておきましょう。

脱サラ前の給料を超えてから目指す

脱サラは、不動産投資による収入が会社員時代の給与を上回ってから目指すべきです。ただし、単純な収入額の比較だけでは不十分といえます。

サラリーマン時代は社会保険料の会社負担や各種手当、福利厚生など、給与以外の恩恵も受けていました。しかし、脱サラ後はこれらの支援がなくなり、社会保険料も全額自己負担になります。

また、収入が同水準でも手取り額は減少する可能性があります。そのため、脱サラは会社員時代の給与を大きく上回る不動産収入を確保してから検討すべきです。

余裕を持った不動産経営のためにキャッシュフローを確保しておく

安定した不動産経営をするためには、十分なキャッシュフローの確保が不可欠です。生活費に加えて、デッドクロス対策や修繕費用の確保も行いましょう。

目安となるキャッシュフローは、税引前で年間1,000万円ほどです。

実質利回り3%で計算すると、総投資額は3億円程度が必要になります。表面利回り10%の物件でも、実質利回りを3%確保するには2割程度の自己資金が必要です。

万が一のリスクへの対応を備えておく

不動産投資にはさまざまなリスクが存在するため、事前対策が欠かせません。

空室リスク、家賃滞納リスク、金利上昇リスク、修繕リスク、災害リスクなどさまざまな問題に対応できるようにしておきましょう。

例えば、空室リスクに備えるために好立地の物件を選び、家賃滞納リスクには厳格な入居審査や家賃保証会社の活用で対応します。また、修繕リスクには予備資金のプール、金利上昇リスクには固定金利の選択や繰上返済で備えるのが一般的です。

いつ発生するか分からない災害リスクには、ハザードマップの確認や適切な保険加入を検討しましょう。

事業規模拡大とともに法人化も視野に入れる

事業規模の拡大に合わせて、法人化も視野に入れるとよいでしょう。

個人事業主では、事業規模の拡大に限界があります。しかし、法人化をすれば信用度が増すため、融資が受けやすくなります。

また、経費計上できる範囲が広がり、節税効果も期待できるでしょう。

法人化には株式会社と合同会社の選択肢があり、それぞれメリット・デメリットがあります。将来の事業展開を見据え、最適な選択をしてください。

不動産投資を法人化するメリットやデメリットについては、以下の記事をご覧ください。

不動産投資は法人化した方がお得?法人化するメリットやデメリットを解説

まとめ

不動産投資による脱サラは、慎重な準備と計画的な実行があれば実現できます。年間家賃収入500万円以上と貯蓄500万円以上を最低ラインとし、純資産1億円達成を目指しましょう。

加えて、会社員としての立場を活かして融資を受け、十分なキャッシュフローを確保する行動が必要です。リスク管理や複数の収入源確保も欠かせません。

法人化による事業拡大も視野に入れつつ、段階的に脱サラを目指しましょう。

ただし、脱サラを目指すためには適切な管理業務の実施が欠かせません。

アセットテクノロジーでは、不動産投資に係る管理業務全般をオーナー様に代わってサポートいたします。適切な管理によってお客様満足度の向上とともに入居率アップも実現可能です。

脱サラを目指す第一歩として信頼できる不動産管理会社をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。