資産形成はなぜ必要?充実した蓄えを確保するために大切なことや重要性

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超低金利時代の到来で銀行に預金しても資産の増加を見込めなくなった昨今、資産形成の必要性が声高に叫ばれています。

 

特に20〜30代の大切なライフイベントを控えた若い年代は貯蓄を投資に回して、資産の増加に努めた方が特をする可能性が高いといえます。

 

過去には、金融庁が公的年金だけでは老後の生活費が2,000万円不足するという驚愕の発表をして話題になりました。

 

この記事では、資産形成の必要性やライフイベント別の大まかな費用の目安、具体的な資産形成の方法を解説します。

 

いかに資産形成が重要か数値データを確認して実感できるため、将来に不安を抱く人はぜひご一読ください。

これからの時代に資産形成が必要になる理由

資産形成とは、簡単に言えば投資を通じて資産を増やすことです。キャピタルゲインやインカムゲインによる運用益をあげ、効率的に預貯金の増加を狙います。

 

資産形成の必要があるのは、何も先行きが不透明な時代の真っ只中にあるからだけではありません。ここでは、投資を始める理由を解説します。

リタイア後の期間が長期化する傾向にあるため

医療の発展による寿命の長期化は、退職後のセカンドライフを伸ばしました。

 

厚生労働省の平均寿命の推移によると、1990年時点での平均寿命は女性が81.9歳、男性が75.92歳でしたが、2019年は87.45歳(+5.55歳)、81.41歳(+5.49歳)に上昇しています。

 

定年が60歳から65歳に変化して現役で働く年齢も長くなりつつあるとはいえ、確実に退職後のセカンドライフにかける時間は伸び続けています。

 

長寿化の進展は必然的に生活コストの増大を招き、老後の生活を維持するための貯蓄の必要性を大きくしました。

インフレに伴う貨幣価値の下落に備えるため

物価は常に変動する性質があり、上昇局面のインフレを迎えた場合、貯蓄の価値が低下します。

 

物価が上昇しても預貯金の価値が連帯して上がるわけではなく、インフレ下では貯蓄に頼っていた人は大打撃を受けます。

 

銀行に寝かせるだけでは万一の時に不利益を被る恐れがあることから、資産運用で運用益を上げる戦略が有効です。

低金利時代で預金による資産の増加が期待できないため

現在は低金利時代の真っ只中にあり、金利がトップクラスに高いメガバンクでも金利のおおよその目安は0.01%です。

 

仮に100万円を預けても、1年後に2,000円〜3,000円の利息にしかなりません。

 

2024年11月現在、日銀は2%のインフレ目標を達成するための金融政策や経済政策に取り組んでいます。

 

しかし、現在の定期預金の金利は0.002〜0.01%となり、物価の上昇率に預金の金利が追い付いていない状況です。

ライフイベント別の大まかな費用の目安

働き盛りの20~30代は、主要なライフイベントを控える時期でもあります。しかし、結婚や出産には少なからず支出が伴うことから、誰しも経験できるとは限りません。

 

資産運用に精を出しても十分な蓄えがなければ、楽しみだった出来事を実現できずに終わる可能性もあります。

 

仮のライフプランを計画して、目標の達成には何歳までにいくらの貯蓄を貯めるべきか把握する必要性は高いです。

 

ここでは、ライフイベント別の大まかな費用の目安を解説します。

結婚費用:約456万円

ゼクシィの結婚トレンド調査 2023」によると、首都圏の平均的な結婚費用の金額は456.9万円になりました。内訳は次の通りです。

 

  • 結婚式の費用:25.6万円
  • 両家の顔合わせの費用:6.9万円
  • 婚約指輪:43.3万円
  • 結婚指輪(2人分):30.8万円
  • 挙式、披露宴、ウエディングパーティの総費用:356.3万円
  • 新婚旅行:53.4万円
  • 新婚旅行土産:5.4万円

 

披露宴やウエディングパーティーで受け取るご祝儀額の平均は199.7万円です。差額を考慮しても、250万円以上は貯金や家族からの援助など自己資本で賄う必要があります。

出産費用:約50万円

2022年の正常分娩にかかる費用の全国平均は48.2万円でした。

 

昨今の物価高や水道・光熱費の上昇を背景に出産費用も年々増加傾向にあり、2012年に比べて10年間で6万円以上も平均的な額が増えています。

 

一方で出産時には健康保険から出産育児一時金を受け取ることが可能です。分娩費用の上昇と足並みを揃える形で、交付金の金額も42万円から50万円に上昇しました。

 

出産費用は公的支援でほぼ賄えるため、過度に心配する必要はないといえます。

 

※参考:厚生労働省「お産の施設、どう選ぶ? 分娩施設の情報提供Webサイト誕生! 「出産費用の見える化」が始まります

マイホームの費用:約3,800万円

フラット35利用者調査(2023年)によると、土地付きの注文住宅を建築すると仮定した時の平均的な費用は3,863万円でした。

 

内訳をみると融資資金は約3,000万円で、差し引いた800万円を自己資金で賄うという結果です。

 

特に都心部は建築需要の大きさと職人不足から工賃が上昇していて、全国的にも建築費用が上昇しています。

 

不動産投資をするとマイホームが買えない?住宅ローンへの影響と両立する対策

子供の教育費:約1,000〜3,000万円 

子供一人にかかる教育費をみると、幼稚園から大学まですべて公立校に通わせても約1,000万円が必要です。

 

一貫して私立高を選択した場合、2,500〜3,000万円と費用が跳ね上がります。

 

公立校のケースの内訳をみると、幼稚園が約48万円・小学校が約212万円・中学校が約162万円・高等学校が約155万円・大学が約482万円です。

 

※参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査

※参考:日本政策金融公庫「令和3年度 教育費負担の実態調査結果

セカンドライフにおける資産形成の必要性

退職後は、退職金を切り崩しつつ受給した年金でやり繰りしようと考えていませんか。実は公的年金の国民年金と厚生年金だけでは、老後の生活費が足りなくなる可能性が高いです。

 

現役世代のうちに資産形成で貯蓄を増やし、差分を埋める意識をもつ必要があります。実際に老後の生活資金がどれだけ不足するか、統計データを用いて客観的に解説します。

老後世帯の平均的な年金受給額

令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況によると、老後の平均的な年金受給額は国民年金+厚生年金で14万4,982円、国民年金のみでは5万6,428円でした。

 

さらに夫がサラリーマンで妻が専業主婦の標準的な高齢夫婦世帯では、平均的な年金受給額が約22万円です。

老後世帯の平均的な生活費

生命保険文化センターが実施した生活保障に関する調査(令和4年度)によると、夫婦世帯の老後の生活費は平均で約23.2万円になりました。

 

しかし、この結果は最低限の衣食住を賄うだけの費用を算出したに過ぎず、趣味や旅行などゆとりある生活を送るためには月額38万円が必要です。

ゆとりある老後には毎月16万円の不足が生じる

年金受給額の平均が22万円、余暇を楽しむ充実した生活に伴う支出が38万円との結果から、公的年金だけでは16万円の不足が生じると計算できます。

 

毎月の不足分を補い、趣味やレジャー、孫への仕送りを含むのんびりした生活の実現には貯蓄が不可欠です。

 

前述の通り銀行預金だけでは不安があるため、資産運用を始めて高利回りの運用を実現させる必要性が高いです。

 

最低限の満足で良いなら公的年金だけでもなんとか生活を維持できるとはいえ、何十年も貧しい時期を我慢するのは極力避けたいと思うでしょう。

 

あまり危機感を抱きすぎるのも考え物ですが、想像以上に暮らしを成り立たせるにはお金が必要なのです。

 

不動産投資は老後資金作りにおすすめ!リスクや失敗を防ぐコツを解説

資産形成の具体的な方法6選

資産形成の重要性や意義が理解できたら、実際に投資を始めてみましょう。複利運用で利益を元本とみなして再投資できる性質があるため、早めの動き出しが肝要です。

 

ここでは、投資の初心者でも始めやすい資産形成の具体的な方法を紹介します。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は保険料の一部を積み立てて、満期に満期保険金、解約時に解約返戻金が受け取れる保険です。

 

死亡保障が一生涯続く終身保険、満期時に死亡保険金と同額の保険金が支払われる養老保険、子供の教育資金に使える学資保険が代表的です。

 

貯蓄型の保険は掛け捨てタイプの保険と比べて補償内容が同じ場合、保険料が高くなります。

確定拠出型年金

確定拠出型年金は、掛け金の金額が固定で運用の結果次第で受け取れる年金が変動する金融商品です。企業型とiDeCoの愛称で知られる個人型に分類できます。

 

iDeCoは毎月の掛け金が全額所得控除になること、運用益が非課税になる節税面の優遇措置が特徴です。

 

しかし、運用益は原則60歳まで引き出せないため、あくまでも老後の資金作りに特化した制度となります。

確定給付型年金

確定給付金は、あらかじめ将来受け取る給付額が決められた企業型の年金です。

 

勤務先が掛け金を負担し、運用状況が悪化して想定した利回りが達成できない時は不足分を企業が穴埋めしなくてはいけません。

 

従業員の負担は少なく、福利厚生の一種として導入する企業が増えています。

新NISA

金融商品に投資した場合、売却して得た利益や配当金に関しては20%の税金が発生します。

 

しかしNISA(小額投資非課税制度)で運用すれば、非課税口座内で購入した株や債券から生じた収益には税金がかかりません。

 

節税メリットが大きく、手持ちの資金が不足すれば即売却できる流動性の高さがメリットです。新NISAについては以下の記事をご参照ください。

 

新NISAの成長投資枠とは? 一般NISAやつみたて投資枠との違いを紹介

財産形成貯蓄制度

財形貯蓄制度は、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄を合わせて、年間550万円までの元金と利息が非課税になる制度です。

 

勤務先が主体となり、掛け金の支払いは給与天引きのため、ゆとりある資産形成を期待できます。最

 

低積立額は月1,000円で、個々人の経済状況に関わらず気軽に取り組めるのもメリットです。

不動産投資

不動産投資は投資用のマンションやアパートを購入し、賃貸経営による長期的に家賃収入を得ることができます。

 

初期費用が伴いますが、黒字化に成功した時のリターンの大きさは魅力的です。

 

はじめのうちは大規模な投資はせず、ワンルームマンションを購入して小さく始める戦略が効果的です。

 

不動産投資については以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひご覧ください。

 

不動産投資とは?始める前に知っておくべきメリットとリスクを分かりやすく解説

まとめ

ライフイベントや老後の生活に必要な資金の大きさを考えると、公的年金に任せっきりにしない主体的な資産形成の重要性は高いです。

 

特に不動産投資は、ミドルリスクミドルリターンの投資となるため、長期的な資産形成におすすめできます。

 

新たに不動産経営にチャレンジしたい人は、ぜひアセットテクノロジーにご相談ください。

 

不動産や投資の知識がなくても豊富な経験から適切なアドバイスができるため、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。