不動産投資の仕組みとは?初めての人が知るべき収益構造や魅力、注意点

目次1 不動産投資で稼ぐ仕組み1.1 インカムゲイン(家賃収入)1.2 キャピタルゲイン(売却益)2 不動産投資に適した … 続きを読む 不動産投資の仕組みとは?初めての人が知るべき収益構造や魅力、注意点

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不動産投資に興味を持ちつつも「怪しいイメージが先行して始められない」と悩みを抱える人は少なくありません。運用がうまくいかず、元本割れで多大な損失を抱えるのは嫌だという意見も耳にします。

恐怖心をもつのは、不動産投資に対する理解が不十分なためかもしれません。メリットとデメリットを把握して、リスクに備えた策を用意すれば過度に恐れる必要はありません。

今回は不動産投資の仕組みや魅力、注意点を解説します。「よくわからなくて怖い」というネガティブなイメージを払拭できるため、ぜひ最後までご覧ください。

不動産投資で稼ぐ仕組み

不動産投資の定義は自己資金やローンを活用してマンションの一棟または一室を購入して、入居者からの家賃を得て稼ぐことです。

株や債券のように一定期間保有して、値上がりを待って売却する利益の出し方もあります。まずは不動産投資の収益構造を詳しく解説します。

インカムゲイン(家賃収入)

収益の柱はインカムゲインと呼ばれる家賃収入です。家賃は入居者がいる限り受け取れるうえに金額は固定のため、景気の変動を受けにくいといわれます。

インカムゲインは同じく資産運用の一種である株式投資や定期預金、投資信託でも使われる言葉です。資産を保有することで得られる利益を表し、株なら配当金、預金なら受取利息を指し示します。

インカムゲインの特徴は、長期的に安定した金銭の発生を期待できることです。一方で一体どれだけ利益が出ているかわかりにくい側面があります。

特に不動産投資は固定資産税や管理会社への委託料、ローンの返済などさまざまなコストが生じるため、控除後の手取り額が把握しづらくなります。

キャピタルゲイン(売却益)

キャピタルゲインは購入価格と値上がり後の売却価格の差から生じる利益です。不動産投資の肝は前述したインカムゲインですが、思うように収益が出ないときや利益を確定したいときは賃貸物件を売却してキャッシュを確保できます。

キャピタルゲインのメリットは、一度にまとまった金額を得られることです。ただし値動きを予測して、利益が大きなタイミングで取引をするのは簡単ではありません。

不動産価格は市況の影響を受けやすく、景気が悪いときは高値での取引が難しくなるケースも珍しくありません。

一般的に土地や建物の価格は金利と逆の値動きをするため、銀行の預金金利が低い昨今、不動産価格は上昇する傾向をみせています。また不動産の売却で得た利益には譲渡所得税が発生します。

想定外の値動きや税金を考慮すると、シミュレーションを大きく下回るキャピタルゲインしか得られないときもあるほどです。

不動産投資に適した物件の種類

入居者からの家賃収入で稼ごうと考える人に向けて、適した物件の種類を紹介します。不動産投資には駐車場やトランクルーム、倉庫を貸し出す形態もありますが、一般的なビジネスモデルではありません。

居住目的の賃貸経営に適した物件は一棟物のマンションやアパート、区分マンション、戸建てです。

マンションやアパートの一棟物

1軒のマンションやアパートを保有して、建物内の部屋を貸し出して賃料を得る方法です。複数の部屋があるため空室が出ても利益を確保しやすく、売却時に高値での取引が期待できます。

経験がなくても安定して稼げることから、賃貸需要が高いエリアでの一棟物は初心者におすすめの方法です。一方で初期投資に多額の資金が避けられないのはデメリットです。

自己資金で全額を賄うケースは珍しく、不動産投資ローンによる資金調達が必要になります。また一棟物のオーナーには物件を一棟丸ごと管理する役目が求められます。

とはいえ不動産会社に管理業務を一任すれば、日々の清掃や修繕の負担から逃れられるでしょう。

区分マンション

区分マンション投資ではマンションの一室、または数室を購入して、入居者から家賃収入を得ます。部屋数が限られるため空室が発生したとき、収入が途絶える可能性があります。

一方で一棟丸ごと保有するより購入コストが低いため、資金力に不安がある人におすすめです。複数マンションのワンルーム投資を平行して行うことで、リスクヘッジできるのも区分マンション投資のメリットです。

また区分マンションは一棟物より流動性が高く、手放したいタイミングですぐに買い手を見つけやすい傾向があります。しかし家賃収入が少なく、一棟物ほどの利回りが期待できないのも事実です。

収益性が低いとキャッシュ不足でローンの返済が立ち行かず、経営がとん挫する事態を引き起こしかねません。

戸建て

戸建て投資は新築や中古の戸建て物件を購入して、入居者から家賃収入を得る運用方法です。

マンション投資との違いはファミリー層が主なターゲットとなるため、長期的な入居を見込んで空室リスクを下げられることです。

また共用部分がなくメンテナンスコストを抑えやすい一面もあります。中古物件を選べば、不動産投資の大きなネックとなる初期費用を著しく下げられます。

老朽化した物件は修繕コストの高騰を招く危険もありますが、戸建て物件は自らリフォームを行い、修繕費を節約する手法をとることが可能です

甚大な初期コストの負担を避けたい人はワンルームマンションや一棟物の投資ではなく、戸建て投資との相性が良い場合があります。

不動産投資の魅力

不動産投資にはサラリーマンでは決して実感できない特有の魅力があります。不労所得の形成以外にも節税や年金対策、保険の観点からも有益です。賃貸経営をはじめると得られるメリットを確認しましょう。

働かずに収入が得られる

不動産投資は不労所得の形成を期待できる数少ない手法です。掃除や入居者対応などの日常的な雑務は業者に任せれば良いため、安定した収益が得られれば必ずしも労働する必要はありません。

入居者がいる限り、一定の不労所得が入り続けるビジネスモデルです。実際に不動産投資を始めて憧れのFIRE生活を手にした事例は枚挙に暇がありません。

いきなり会社を辞めるのはリスキーですが、副業から開始して徐々に軌道に乗ればゆくゆくは不労所得のみで暮らす生活を目指せます。

節税効果が期待できる

賃貸経営を始めて数年間は入居者の獲得に苦戦するうえにローンの返済が重なり、赤字に終わるケースが一般的です。特に不動産取得税や登記費用の負担を迫られる初年度に利益を出すのは至難の業です。

不動産投資で発生した赤字は、他の所得と合算して税金を圧縮できます。サラリーマンの副業で賃貸経営に励んでいる場合、給与所得と不動産所得の赤字を通算して所得税と住民税を減らすことが可能です。

赤字が出た限度で支払う税金を減らせるのは、サラリーマン大家のメリットに他なりません。

将来の年金対策に効果がある

ローンの完済後は債務の負担がなくなり、手元に残る家賃の金額が増えます。一般的には経営を始めて20年〜30年以降先の話ですが、老後を迎えてから収入が増加するため、私的年金の一種とも捉えられます。

老後2,000万円問題で世間の注目を集めたように、公的年金(国民年金と厚生年金)のみでは老後の生活費が不足する可能性が高いです。足りない分は個人年金や資産運用益で補填しなくてはいけません。

不動産投資で得られる家賃収入は確定拠出年金や生命保険会社の年金商品を運用せずとも、私的年金として老後の貴重な収益源です。

ただし、ローンの返済が終わっても、管理会社への委託料や修繕費の負担は継続することは頭に入れておきましょう。

不動産投資で叶える年金対策とは?老後の安定収入を確保する方法

生命保険や死亡保険代わりになる

ローンで資金を調達する際には死亡して返済が滞る事態に備えて、金融機関から団体信用生命保険の加入を求められます。亡くなったときに残債が残っていたとしても、死亡保険金を補填して借金をゼロにできます。

団体信用生命保険の実質的なメリットは残された遺族がローンの返済に追われず、賃貸経営を続けられることです。自ら保険に加入する必要はなく、死亡時の補償が得られるのは不動産投資の特徴です。

不動産投資ローンの団信(団体信用生命保険)とは?加入するメリットやデメリットを紹介

不動産投資の注意点

マンション経営を始める際に、押さえるべき最低限の注意点を紹介します。実際にはリスクやデメリットは他にもありますが、中でも重要な特徴をピックアップしました。

空室の脅威

賃貸経営で利益を出す場合、収益のほとんどは入居者からの家賃です。空室の発生は収入の低下に直結するため、入居者がいない状態は極力避ける必要があります。

収支シミュレーションを行う際は満室時の家賃収入ではなく、空室率を考慮した実質的な利益で考えましょう。想定外の空室が発生して、収入が途絶えてから対策を練ろうとしても遅いためです。

空室リスクは、不動産投資で気を付けるべき現象の中でも重要度が高いものです。不動産のオーナーは常に入居者がいない、ないし減る状態を防ぐため具体的な策を講じる必要があります。

ランニングコストの高さ

不動産投資では物件購入時の初期費用の大きさに目が行きがちですが、毎年のランニングコストの負担も甚大です。

ローンの返済や管理会社への委託料のほか、固定資産税や都市計画税、大規模修繕、リノベーションの費用などさまざまな費用の発生が避けられないためです。

物件は築年数が経過すれば価値が下がるため、一見目立つ外傷がなくても定期的な修繕が必要になります。また税金は経営状況に関係なく毎年定額の負担を迫られます。

流動性の低さ

不動産は現金に比べて流動性が低く、換金したいタイミングで即取引できるとは限りません。今すぐ現金が必要なときに保有物件のキャピタルゲイン頼りでは、期限までにお金を準備できなくなる可能性があります。

土地や建物は高額な資産のため、買い手を見つけるまでに時間が必要です。さらに不動産の売買は取引自体にも煩雑な手続きが伴い、早期の現金化を妨げる側面も有します。

売りに出してから買い手が見つかり、契約して入金されるまでには少なくとも3ヵ月以上の期間が必要だと考えましょう。

リスクの多さ

不動産投資の世界では不確実性=リスクを表します。そして賃貸経営では次に掲げたように多くのリスクがついて回ります。

  • 空室リスク
  • 金利上昇リスク
  • 資産価値の下落リスク
  • 家賃の下落リスク
  • 災害発生リスク
  • 管理会社の倒産リスク
  • 家賃滞納リスク
  • 老朽化リスク

例えば金利上昇リスクは変動金利で組んだローンの返済額が増加する現象です。

上記で掲げたリスクを見落とすと、シミュレーション通りの利益が出ず計画がとん挫する可能性があります。すべての危険を見逃さず収支計画に組み込むことが不動産投資で失敗しない秘訣です。

一つひとつのリスクに関して詳しく知りたい人は次の記事をご一読ください。

不動産で資産運用する方法は?具体的な方法やメリット・リスクを解説

まとめ

不動産投資を始める人が把握すべき賃貸経営の収益構造やメリット、デメリットを紹介しました。何よりもまず安定したインカムゲインを得る戦略を構築する必要があります。

相場が読みにくいキャピタルゲインはあてにし過ぎず、入居率を高めるための施策を考えましょう。

不動産投資の失敗を防ぐためには信頼できる不動産会社選びが重要です。土地や建物の売買・仲介実績が豊富な会社に依頼すれば、煩雑な管理業務から逃れられるだけでなく、困ったときの頼れる相談役を得られます。

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