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かつて「プレビルド(竣工前購入)で安く買い、完成後に転売して利益を出す」という投資ラッシュに沸いたタイの不動産市場。しかし現在、そのマーケットは大きく変貌を遂げています。「利回り重視の投資」の時代は終わり、現在は「資産の分散」や「移住・バイリンガル教育」を目的とした実需の動きへとシフトしているのです。
今回、YouTubeチャンネル『エンマネbyアセットテクノロジー株式会社』では、東南アジア不動産のパイオニアであり、タイでも10年以上の実績を持つ富士リアルティ株式会社の代表取締役・永松 秀行 様をゲストにお迎えしました。
現地で肌感覚を持って市場を見続けてきた永松社長。動画内では、ローンの厳格化による現地市場の変化、富裕層に選ばれる「パタヤ」や高級物件の魅力、さらにデジタルノマドからリタイア層までを惹きつけるタイの多様なビザ戦略のリアルについて、余すところなく語っていただきました。
ワンベッドルームの供給過剰とローンの厳格化
現在のバンコクの不動産市場において、かつてのような「中間のコンドミニアム」を対象とした投資は非常に厳しくなっていると永松社長は指摘します。
スクンビットエリアを中心に広がる供給過剰
現在、バンコクのスクンビットエリアなどでは、投資家向けに乱立したワンベッドルームやスタジオタイプのコンドミニアムが、じつに22万戸も在庫として残っている状況です。供給が需要を大幅に上回っているため、狭い間取りの物件は家賃の上昇も見込めず、客付けも弱くなっています。
住宅ローンの否決率が40%に上昇
かつては融資を2つ、3つと組んで物件を複数買いする現地オーナーも多く、市場を押し上げる原動力となっていました。しかし、現在はタイ国内の融資規制(ローン審査)が非常に厳しくなっており、住宅ローンの否決率が40%にまで達しています。現地の人々が家を買いたくても買えない状況にあるため、若者層を中心に「購入」から「賃貸」へのシフトが進んでいます。
タイ不動産の本質は「投資」ではなく「リスクヘッジの資金分散」
では、現在のタイ不動産にはどのような需要があるのでしょうか。永松社長は「現在は利回りを狙う投資ではなく、強い通貨『バーツ』にお金を移すリスクヘッジの資金分散が主流」と分析します。
富裕層が狙う「ハイエンド物件」と「パタヤ」
現在動いているのは、2億〜3億円クラスのハイエンド(最高級)コンドミニアムや、ペントハウスなどの質の良い物件です。これらは富裕層が「日本円だけでなくバーツで資産を持つ」という分散目的や、自身が数ヶ月滞在するためのセカンダリーハウスとして購入されています。
また、日本人投資家にとって手頃で使い勝手が良いエリアとして、永松社長は「パタヤ」を挙げます。パタヤであれば1,500万〜2,000万円ほどで質の良い物件が購入でき、物価もバンコクより安いため、自身の保養を兼ねた実需目的での購入に適しています。
ホテルコンドミニアムやオフィスへの投資視点
ホテルコンドミニアム(ホテルとして運用される区分物件)についても触れ、外貨資産として持つ分には良いものの、「売却時の出口(買い手)が投資家しかいないため、実需層も買ってくれる通常の王道物件に比べると出口が狭くなる」というプロならではの注意点も示されました。
渋滞が生んだインフラ革命と、多様化するビザ戦略
バンコクといえば大渋滞が有名ですが、その裏で驚異的な進化を遂げているのが鉄道網(インフラ)です。
車が不要になるほど発達したMRTとBTS
現在のバンコクは、地下鉄(MRT)と高架鉄道(BTS)が東京並みに網の目のように張り巡らされています。ラッシュ時には2駅進むだけで車だと1時間かかることもあるため、ビジネスにおいても車を使用せず、電車で移動するのが圧倒的に効率的です。
ビザの多様化で広がる「移住」という選択肢
タイはビザの選択肢が非常に豊富で、移住のハードルが低いことも大きな強みです。
タイランド・エリート(プレビレッジ)ビザ: お金を支払うことで取得でき、空港での専用カート迎えや優先レーン、ゴルフやスパの特典が付く最高峰のビザ(5年〜20年)。
リタイアメントビザ: 50歳以上であれば、約400万円の預金や年金実績などの要件で取得可能。
ガーディアンビザ: 子供をインターナショナルスクールへ通わせるための、親向けのビザ(バイリンガル教育目的の移住に人気)。
DTV(デジタルノマドビザ): 若い世代のノマドワーカーを中心に、現在取得者が急増中。
このようにビザが簡単に取れることから、日本国内の税金の高さを懸念する富裕層の移住や、子供へのバイリンガル教育を目的とした海外移住の受け皿として、タイの価値はかつてないほど高まっています。市場が成熟したからこそ、「利回り」という数字だけにとらわれず、自身のライフスタイルや資産防衛の観点からタイ不動産を捉え直すことが、これからの時代に求められる投資家マインドと言えるでしょう。
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【タイ不動産】タイの不動産は昔とは大きく変わっていた!?投資より移住??
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