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【現状】愛知県の地価
愛知県は、全国でも公示地価(国土交通省土地鑑定委員会を主体に国が公表している毎年1月1日時点の土地の価格)が高い都道府県です。
地価が上昇する要因には、インバウンド需要・人口増加・交通機関の整備・都市開発などがあります。愛知県全体の地価の推移はどのようになっているのでしょうか。住宅地と商業地に分けて解説いたします。
【住宅地】地価は上昇している
愛知県の住宅地の地価は、全体的に上昇しています。愛知県の中でも地価が高いのは名古屋市です。住宅需要が市内中心部の周辺エリアにも拡大しており、人気が高まっていることが要因と考えられます。
地価ランキングでは、名古屋市に続き、刈谷市、長久手市、安城市、知立市、日進市、大府市、豊明市など尾張東部を中心に地価が高い地域が続きます。
また、2023年の発表によると上昇率が最も高いのは東海市でした。利便性が高く、名古屋市と比べて割安なことが要因と考えられています。加えて、太田川駅の高架工事や日本福祉大学の移転により、若年層が集まってきているようです。
【商業地】地価は上昇している
愛知県では、住宅地だけでなく、商業地の地価も上昇しています。上昇率は東京都や大阪府よりも高く、中でも高級ホテルや大型ビルの建設が進んでいる名古屋市で大きな値上がりがみられました。
近年、再開発が進む栄周辺でも高い上昇率となっています。2023年7月には中日ビルの竣工、2026年には高さ211mの大型ビルが完成する予定です。
地価の上昇が期待できるのは名古屋市
住宅地・商業地ともに好調な愛知県ですが、中でも地価の上昇が期待されているのは名古屋市です。名古屋の地価は、商業地・住宅地どちらも2012年から7年連続でプラス査定となっています。コロナ禍の影響で一時下落も見られましたが、現在は需要が回復しています。
地価上昇の要因としては、2027年に開通予定のリニア中央新幹線が挙げられます。リニア開通により東京から名古屋までの移動時間が短縮されるため、観光客の増加も見込まれます。
また、名古屋駅の再開発も要因のひとつです。名古屋駅はターミナル化を計画しており、西側を中心に開発プロジェクトが立てられています。リニア中央新幹線と合わせて、アクセス性が向上する地域への投資需要も増加しています。
名古屋市は人口も多く、全体として安定した需要があることが大きなポイントです。再開発による利便性向上、観光地としての将来性の高さなどもあり、名古屋は絶好の投資対象といえます。
名古屋市で地価が上がりそうな地域
不動産投資を考えるなら、住宅地・商業地ともに需要が上昇し地価も上がっている名古屋がおすすめです。それでは、名古屋市の中でも特に注目されている地域はどこなのでしょうか。地価の上昇が見込まれるエリアをご紹介します。
中区・東区
中区は名古屋中心で交通網が発達したエリアです。大型商業施設があるほか、自然が残る白川公園もあります。
東区は名古屋市の中心から少し離れるものの、子育て世代が重視する教育環境が整ったエリアです。利便性は残しつつ自然を感じられる場所で、喧騒とした環境から少し離れて生活できます。
中区と東区は、どちらも地価上昇率が高いエリアです。都心に近く、マンション需要が高いことが要因と考えられます。デベロッパーの土地獲得競争も地価を押し上げている要因です。
近年、建築費の高騰もありマンションの販売価格は上昇していますが、それでも成約率は落ちておらず、人気の高さが伺えます。
一方、東区と中区は人口がそれほど多くないエリアであることは理解しておきましょう。令和4年度の調査によると、緑区では人口24万人を超えていますが、東区は8.5万程度、中区は9.6万人程度です。空室リスクも考慮しつつ、投資判断をすることが重要です。
守山区
守山区は、名古屋市の中心から少し離れた、大学などが多い文教地区です。「教育に適した環境」として特別用途地区に指定されており、緑も多く景観が良いことから、ファミリー層を中心に人気があります。
また、文教地区には高級物件が多いこともあり、地域そのものにブランド価値があるエリアです。資産価値が低下しにくく、不動産投資におすすめです。
落ち着いて暮らせることから住宅地として人気のエリアで、今後の住宅需要の伸びや地価の上昇が期待できます。
ただし、小学校の校区を理解した上で物件を選ぶことが大切です。エリア内に公立小学校がある場合は、地価が変動したり、物件の人気度に差が生じたりする場合があります。
複数台の車を所有している家庭も多いため、駐車場の確保も重要です。戸数よりも多く駐車できるスペースがあるかをチェックしておきましょう。
物件の外観も重要なポイントです。富裕層が多いことから、シックなイメージの物件が好まれるようです。派手で目立ちやすい物件は避けるのが得策でしょう。
まとめ
愛知県は、住宅地も商業地も、ともに地価が上昇している地域です。特に注目したいのは、愛知県の中心にある名古屋市です。名古屋市は生活利便性が高いため、マンション・オフィスともに需要が増加しています。
また、2027年予定のリニア中央信新幹線の開通に伴う開発や名古屋駅周辺の開発などもあり、投資対象として再評価されています。
名古屋市の中でもさらに注視したいのが需要の高い中区、東区、守山区といったエリアです。生活利便性の高さなどから需要が高まっています。愛知県内での不動産投資を考える際は、今回ご紹介したエリアも参考にしてみてください。