投資マンションの売却損を出したくない!!対処法も解説!

この記事では、投資マンションの売却損の金額の目安を、早見表で紹介したうえで、計算方法も分かりやすく解説します。また、売却損をあまり深刻に捉える必要のない理由も、くわしく解説します。 さらには、売却損を抑えるためのマンション売却のタイミングや、売却で利益を出す方法も紹介します。

この記事は約22分で読み終わります。

「売却損ってどういう状態をいうの?」

「売却損を出したくない。もし出ても、なるべく抑えたいけれど、対処法はある?」

投資マンションの売却時に、損失が出てしまうことを、「売却損」といいます。

投資マンションに売却損が出ると、取り返しのつかない失敗をしてしまったような気持ちになってしまいますよね。金額も大きいことから、不安を抱くのも、当然のことです。

しかし、売却損が出るのはごく普通のことで、多くの場合、それほど深刻に考える必要はありません

それどころか、売却損にはメリットも。あえて「損出し」をして、節税を目指す投資家もいるほどです。

もしご自身が投資マンションの売却で損失を出してしまった場合、実際にいくらくらいの損失が出るのか、気になる方は、以下の早見表で確認してみてくださいね。

この表の中に、ご自身のマンション売却と近いケースがなく、リアルな損失額を知りたいという場合には、実際に金額を計算してみましょう

この記事では、投資マンションの売却損の金額の目安を、早見表で紹介したうえで、計算方法も分かりやすく解説します。また、売却損をあまり深刻に捉える必要のない理由も、くわしく解説します。

さらには、売却損を抑えるためのマンション売却のタイミングや、売却で利益を出す方法も紹介します。

この記事を読むと分かること

・投資マンションの売却損の目安額

・売却損を深刻に捉える必要のない理由

・投資マンションの売却損の計算方法

・投資マンションの売却損を最小限に抑えるための、売却タイミング

・売却損の出そうな投資マンションで利益を出す方法

この記事を読めば、投資マンションの売却損が、どのくらいかかるか分かります。売却損を深刻に捉える必要のない理由も示すので、売却損が出てしまっても、必要以上に不安にならずに対処できますよ。

さらには、マンション売却のタイミングや、利益を出す方法も分かり、売却損を出さずに、あるいは出したとしても最小限に抑えた売却が可能となります。

投資マンションの売却損が出そうだと悩んでいる方は、ぜひ読んでみてくださいね。記事を最後まで読めば、今後取るべき行動が、おのずと分かるはずです。

1.投資マンションの売却損って?目安額を早見表でチェック!

投資マンションの売却時に、損失が出てしまうことを、「売却損」といいます。

売却損とは

マンションを売却した際の価格が、購入時を下回り、所得金額の計算をするうえで損失が生じた状態。

マンションを売却するにあたり、「自分のケースでは売却損は出るのか」「損失額はどのくらいか」確認したいという方は、多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、マンションの購入価格と売却価格に応じた売却損の目安額を算出し、早見表を作成しました。

早見表を使うと、ご自身のマンションの購入価格と売却価格から、売却損の目安額が分かります。

早見表を作る際には、以下の平均的な条件を元に、計算を行いました。

早見表の参考とした平均的な条件

・マンションの購入価格:物件により異なる

・購入にかかった費用:購入価格の10%

・マンションの売却価格:物件により異なる

・売却にかかった費用:各物件の条件から算出

・所有期間:10年 ※購入時は新築

・構造:鉄筋コンクリート造(RC造)

売却損を算出するためには、以下の「所得金額」の計算式を使っています。

譲渡所得の計算式

譲渡所得=マンションの売却価格ー(取得費+売却にかかった費用)

参考:国税庁「No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)

譲渡所得は、マンションの売却価格から、マンションの購入にかかった金額「取得費」と、売却費用を差し引いて、算出します。

以下の左のグラフでは利益が出ており、右のグラフでは損失が出ている状態です。

マンションを売却した際、右のグラフのように、マンションの取得費と売却費用の合計額を、売却価格が下回ると、「売却損が出た」と判断できます。

売却損の金額が、予想以上に多いと、不安になってしまいますよね。

でも、売却損の金額だけを単体で捉えても、本当の意味で「損をした」とは断定できません。たとえ売却損が出たとしても、あまり深刻に捉えなくていいのです。

ここからは、なぜマンションの売却損を深刻に考える必要がないのか、その理由を説明します。

2.投資マンションの売却損は深刻に考えなくて大丈夫!3つの理由

投資マンションに売却損が出ると、金額も大きいことから、とても損をしてしまった気分になってしまいますよね。

しかし、売却損が出るのはごく普通のことで、多くの場合、それほど深刻に考える必要はありません。

その理由は、以下の3つです。

家賃収入を加味すると、損が出ていない可能性が十分ある

税金対策ができる

売却損を抑える方法もある

特に1つ目の「家賃収入を加味すると、損が出ていない場合もある」点は大きな理由です。不動産投資では、物件の売却額だけでなく、売却に至るまでの収入もトータルで捉えることが重要だからです。

ここからは、これらの理由を1つずつ、解説していきます。

2-1.家賃収入を加味すると、損が出ていない可能性が十分ある

売却損が出ても、深刻に考える必要がない、その最大の理由は、売却時に利益が出なくても、家賃収入を加味した収支はプラスマイナスゼロ、あるいは黒字となる可能性が高いからです。

例えば、1,500万円で購入したマンションを、10年間賃貸として所有した後、手放すときの売却価格が1,000万円だったとしましょう。

・マンションの購入価格:1,500万円

・マンションの売却価格:1,000万円

・所有期間:新築から10年

この場合、単純計算でも500万円、「1.投資マンションの売却損って?目安額を早見表でチェック!」の早見表によると、394万円の損失が出ると分かります。

でももし、マンションの賃貸をしていたのならば、その収益を計算に反映させる必要があります。売却損だけでなく、トータルの収支で、今回の投資を評価すべきだからです。 

マンションの価値は経年によって減っていくので、1,500万円で購入したマンションの10年分の減価償却も、計算に含めます。

減価償却とは

経年によって下がっていく、マンションの建物や設備の価値を、算出する方法。

 マンションの購入価格から、家賃収入と減価償却費を差し引くと、マンションをいくらで売却すれば、利益が出るのかが分かります。

【マンションの購入価格】-(【10年間の家賃収入】+【減価償却費】)=【利益の出る売却価格】

 そこで、以下の条件に基づいて、計算をしてみましょう。

・マンションの購入価格:1,500万円

・マンションの売却価格:1,000万円

・所有期間:新築から10年

・家賃収入:年間50万円(10年間で500万円)

 まずは減価償却費を算出します。

 鉄筋コンクリート造の投資マンションの場合、償却率は0.022なので、以下の計算式が成り立ちます。

減価償却費の計算

【マンションの購入価格】1,500万円×0.9×【償却率】0.022×【経過年数】10年=297万円

次に、マンションの購入価格から、家賃収入と減価償却費を差し引くと、いくらで売却すれば利益が出るか分かります。

【マンションの購入価格】1,500万円-(【家賃収入】500万円+【減価償却費】297万円)=703万円

この場合、703万円以上でマンションが売れれば、利益が出る計算となります。

このケースのようにマンションを1,000万円で売却できたとすると、売却損が出ていながらも、不動産の運用による収支全体は、約300万円の黒字だと分かります。

マンションを賃貸物件として、一定の家賃収入を得ていた場合、「売却損が出ても、実質の収支は黒字」というのは、よくあるパターンです。

特に、好条件の投資マンションを、10年など長いスパンで所有して、運用がうまくいっていた場合、多くのケースで収支がプラスになるでしょう。

目先の売却損だけで、「この投資は失敗だった」と、結論付けるのは間違っています。

2-2.税金対策ができる

売却損を深刻に考える必要がない理由として、売却損が出ると、税金対策ができるという点も挙げられます。

具体的には、以下2つの点で、節税が可能です。

納税が不要となる

損益通算ができる

その効果はというと、節税目的で、あえて「損出し」をする投資家がいるほどです。特に損益通算は効果的な税金対策として、知られています。

ここからは、1つずつくわしく解説していきます。

2-2-1.納税が不要となる

税金対策の1つ目は、売却損が出ると、売却時の納税が不要となる点です。

通常、不動産を売却すると、多額の費用がかかります。

例えば、以下のような条件を持つマンションを売却するとします。

・マンションの購入価格:2,000万円

・購入にかかった費用:200万円

・マンションの売却価格:3,000万円

・売却にかかった費用:110万円

・所有期間:8年 ※購入時は新築

・構造:鉄筋コンクリート造(RC造)

その場合、以下のような費用がかかります。

マンション売却した場合にかかる費用

・仲介手数料:106万6000円

・印紙税:1万円

・譲渡所得税:204万5,000円

・登録免許税:2,000円

・登録免許税の手続き代行料:1万円

・ローン返済手数料:1万円

・賃貸管理解約違約金:10万円

合計:約324万3000円

この中で、最も大きな割合を占める費用が、「譲渡所得税」です。

上記の例の場合には、全費用の約324万円中、譲渡所得税が約205万円と、60%以上を占めています。

売却損が出た場合、譲渡所得税の支払いが不要となるため、売却時の費用負担が、かなり軽くなります

売却損が出ると、マンション売却後の確定申告も、基本的には不要です。費用を支払うタイミングも、売買契約と引き渡し時のみとなり、非常にシンプルです。税金の未納も発生しにくくなるでしょう。

ただし、以下の場合には、売却の利益がなくても、確定申告をするメリットがあります。

・マンションを売却した年に、賃料収入を得ている場合

・該当のマンションを売却したのと同じ年に、ほかの不動産を売却して、利益が出た場合

特に、後者に当てはまるケースでは、確定申告をすることで、利益の出たほかの不動産の譲渡所得から、該当のマンションの損失を控除できます。

税金対策になるので、確定申告を忘れないようにしましょう。

2-2-2.損益通算ができる

税金対策の2つ目は、売却損が出ると、損益通算ができるようになるという点です。

投資マンションによる売却損は、以下の所得間で「損益通算」をして、節税効果を高められます。

・不動産所得

・事業所得

・山林所得

・譲渡所得

損益通算とは

投資マンションなどの不動産所得で出た売却損を、同年に得た他の所得と差し引きし、課税額を減らしたり、ゼロにしたりできる制度。

 例えば不動産投資をしながら、飲食店を経営していて、事業所得を得ているとします。

同じ年に不動産所得と事業所得の両方で利益が出た場合、左のグラフのように、所得全額が課税対象となります。不動産所得が100万円で事業所得が300万円ならば、併せて400万円の所得が課税対象です。

しかし、不動産投資で100万円の赤字を出してしまったとして、同年の事業所得が300万円の黒字だとしましょう。その場合には、右のグラフのように、両者を差し引きし、200万円だけが課税対象となります。

本来であれば事業所得分の300万円全てに税金がかかるところ、損益通算によって200万円分しか課税対象となりません。

さらに、一度出した損失は、最長3年間まで繰り越しできます。

例えば、不動産で売却損を600万円出してしまった場合、その後3年間は、上限600万円までの所得が非課税となります。

損益通算の繰り越しにも、確定申告の手続きがマストです。賢く節税をするために、確定申告には毎年きちんと取り組みましょう。

2-3.売却損を抑える方法もある

売却損が出ても、深刻に考える必要がない、3つ目の理由は、売却損が出そうな場合には、なるべく

損失が出ないように抑える方法があるからです。

それらの方法を活用すれば、マンションの売却損を最小限に抑えたり、損を出さずに利益を出したりする可能性を上げられます。

具体的には、以下のような方法があります。

・売却のタイミングを見極める

・査定額の高い不動産会社で、物件を高く売る

くわしい内容は、「5.売却損の出そうな投資マンションでも利益を出す方法」で紹介します。そちらも併せて参考にしてくださいね。

3.【3ステップで計算】投資マンションの売却損は譲渡所得で計算できる

1.投資マンションの売却損って?目安額を早見表でチェック!」では、売却損の目安額を早見表にまとめて紹介しました。

とはいえ、早見表で紹介したのは、一部の例に過ぎません。マンションの条件や売却のタイミングなど、さまざまな要因によって売却額は異なります。

ご自身のリアルなマンションの売却損額が知りたいという方は、実際に計算してみましょう。

そこでここでは、投資マンションの売却損の計算方法を解説します。

もし、売却損額は早見表で十分で、計算までする必要はないという方は、読まなくても問題ありません。次の「4.投資マンションの売却損を最小限に抑える!4つの売却タイミング」まで呼び飛ばしてください。

売却損は、譲渡所得の計算式で算出できます

譲渡所得の計算式

譲渡所得=マンションの売却価格ー(取得費+売却にかかった費用)

参考:国税庁「No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)

ここからは、以下のモデルケースを例に、売却損の計算をしていきます。

モデルケース

・マンションの購入価格:2,000万円

・購入にかかった費用:200万円

・マンションの売却価格:1,500万円

・売却にかかった費用:58万円

・所有期間:10年 ※購入時は新築

・構造:鉄筋コンクリート造(RC造)

ご自身の売却したいマンションの条件を当てはめて、実際に計算してみてくださいね。

3-1.【STEP1】減価償却費を算出する

まずは、減価償却費を算出します。

減価償却とは

経年によって下がっていく、マンションの建物や設備の価値を、算出する方法。

マンションの減価償却費の計算式は、以下の通りです。

減価償却費の計算式

減価償却=マンションの購入価格×0.9×償却率×経過年数

減価償却費の計算をするには、償却率を把握しなければなりません。

償却率はマンションの構造によって、以下のように異なります。

マンションの構造

償却率

木造

0.046

金属造

骨格材の肉厚3mm以下

0.053

骨格材の肉厚

3mm超4mm以下

0.038

骨格材の肉厚3mm以下

0.030

れんが造・ブロック造

0.027

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

鉄筋コンクリート造(RC造)

0.022

出典:国税庁「「減価償却費」の計算について

今回のマンションは鉄筋コンクリート造(RC造)なので、償却率は0.022です。

また、購入価格は2,000万円、新築時購入で、経過年数は10年です。

よって、以下の計算が成り立ちます。

【購入価格】2,000万円×0.9×【償却率】0.022×【経過年数】10年=約396万円

モデルケースの場合の減価償却費は、約396万円です。

3-2.【STEP2】物件の取得費を計算する

次に、物件の取得費を算出します。

取得費とは

マンションの購入価格や購入にかかったトータルの費用。マンションは経年によって価値が下がるため、減価償却を行って求める。

取得費は、マンションの購入価格と諸費用から、「3-1.【STEP1】減価償却費を算出する」で計算した、減価償却費を引くことで求められます。

マンションの取得費の計算式は以下の通りです。

マンションの取得費の計算式

マンションの取得費=(マンションの購入価格+購入にかかった費用)-減価償却費相当額

今回のマンションの購入価格は2,000万円、購入にかかった費用は200万円です。

そこから減価償却費の396万円を差し引くので、以下の計算が成り立ちます。

(【購入価格】2,000万円+【購入費用】200万円)-【減価償却費】約396万円=約1,804万円

モデルケースのマンションの取得費は、1,804万円です。

もし、マンションの購入価格や費用が不明で、取得費が計算できない場合には、売却した金額の5%を相当額として、計算できます。

参考:国税庁「No.3258 取得費が分からないとき

3-3.【STEP3】物件の譲渡所得を計算する

最後に物件の譲渡所得を計算します。

実際にマンションを売却して得た収入から、購入や売却にかかった費用を差し引くことで、譲渡所得税の課税対象となる「譲渡所得」が分かります。

マンションの譲渡所得の計算式は以下の通りです。

マンションの譲渡所得の計算式

譲渡所得=マンションの売却価格ー(取得費+売却にかかった費用)

参考:国税庁「No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)

今回のマンションの売却価格は1,500万円、取得費は1,804万円、売却にかかった費用は58万円です。

よって、以下の計算が成り立ちます。

【売却価格】1,500万円ー(【取得費】1,804万円+【売却にかかった費用】58万円)=-362万円

モデルケースの場合の売却損は、362万円だと分かります。

4.投資マンションの売却損を最小限に抑える!4つの売却タイミング

次に、投資マンションの売却損を最小限に抑えるための、売却タイミングを紹介します。

売却損を最小限に抑えるために、売却すべきなのは、以下4つのタイミングです。

赤字が続いているとき

マンションの築年数が20年を超えるタイミング

大規模修繕前後のタイミング

エリアの相場に将来性が見込めなくなったとき

2.投資マンションの売却損は深刻に考えなくて大丈夫!3つの理由」では、投資マンションで売却損が出ても、実際の収支では損が出ていない場合や、税金対策となる場合もあると紹介しました。

とはいえ「せっかく不動産投資をしているのだから、少しでも売却損は抑えたい」というのが、投資家の方々の本音ではないでしょうか。

特に「投資マンションを運営しているけれど、月々の手出しが多い」「相場価格が下がっていて、売却損が出そう」というような悩みのある方は、いつ売却を決断するか、一刻も早く見極めることが重要です。

売却のタイミングがズレると、損失額も大きく変わります。

売却損をできる限り抑えたいと考えているのならば、ぜひご一読ください。

4-1.赤字が続いているとき

投資マンションを売却すべき1つ目のタイミングは、月々の赤字が続いているときです。

このような場合には、保有期間が長くなればなるほど、損失額がふくらんでしまうため、早めの決断をおすすめします。

しかし、早めに売却すべきかどうかは、赤字が続いている原因によって異なります。ご自身が所有するマンションで赤字が続いている場合には、まず原因を突き止めましょう。

賃貸マンションの運営で赤字が出る場合、以下のような原因があると考えられます。

・空き室の期間が長く続いている

・家賃を滞納している入居者がいる

・家賃設定が低すぎる

・修繕や設備投資といった想定外の出費が多い

最も多いのは、1つ目のように、長期間の空き室が原因となっているケースです。2つ目は入居者がいるにもかかわらず、家賃収入が得られないので、状況はより深刻でしょう。

3つ目のように、家賃設定が低すぎて赤字が出ている場合には、対策として、家賃の値上げが可能です。

しかし、家賃が高いと入居者が退去する原因となる、あるいは新たな入居者が見つからない原因となるのであれば、そう簡単に値上げできません。

1~3つ目の場合で、打開策がすぐに見つからなさそうな場合には、早めの売却をおすすめします。

ただし、4つ目のように、修繕や設備投資といった、想定外の出費が原因となっている場合、一時的な赤字の可能性があります。この場合には、もう少し様子をみてもよいでしょう。

4-2.マンションの築年数が20年を超えるタイミング

投資マンションを売却すべき2つ目のタイミングは、マンションの築年数が20年を超えるときです。

マンションの価値は、経年と共に下がっていきます。マンションは築年数がたつほど売れにくくなり、売却価格も安くなります。特にマンションの場合には、築20年が節目となります。

2022年に東日本不動産流通機構が発表した「【REINS TOPIC】築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)」というデータを見てみましょう。

中古マンションの成約率は、築20年を境に、ガクッと下がっているのが分かります。

出典:東日本不動産流通機構「【REINS TOPIC】築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)

売却価格も同様の傾向にあります。築20年までは、ゆるやかに下がりますが、20年を過ぎると、価格の下がり幅が大きくなります。

出典:東日本不動産流通機構「【REINS TOPIC】築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)

よって、マンションの築年数が20年を超えるタイミングを意識して、売却の検討や判断をすると、売却損を減らせる可能性が増えます。

4-3.大規模修繕前後のタイミング

投資マンションを売却すべき3つ目のタイミングは、大規模修繕前後です。

なぜなら、大規模修繕を機に、出費が増える場合があるからです。

大規模修繕とは、10~15年ごとに定期的に行われる、マンションの建物や設備の修理や工事です。

具体的には、マンションの共有部分である外壁や屋上、上下水道の配管、エントランスやポーチなどの修繕が行われます。

マンションの状況に応じて、大規模修繕の前に売るか後に売るかを判断しましょう。

・大規模修繕の前に売却すべきケース ⇒ 修繕費の積立金が不足している場合

・大規模修繕の後に売却すべきケース ⇒ 大規模修繕時に追加の費用が発生しない場合

大規模修繕の前に売却すべきなのは、修繕費の積立金が不足している場合です。

大規模修繕は定期的に行われるため、月々決められた修繕費を管理組合に支払い、積み立てていくのが一般的です。

しかし大規模修繕の実施前になって、積立金が足りない場合には、修繕費の値上げや一時金が徴収されることがあります。

修繕費の値上げ額や、徴収される一時金の額によっては、月々の収支が赤字になる可能性も否めません。

マンションの売却を考えているのなら、大規模修繕の積立金の現状を確認しましょう。

もし、積立金に不足がなさそうなら、大規模修繕の後に売却すべきです。エントランスやポーチ、外壁がきれいになることで、売却しやすくなります。

4-4.エリアの相場に将来性が見込めなくなったとき

投資マンションを売却すべき4つ目のタイミングは、エリアの相場に将来性が見込めなくなったときです。

マンションの売却価格は、マンションの建物や設備など、マンションそのものの価値だけで決まるわけではありません。マンションがあるエリア全体の相場にも、大きな影響を受けます。

例えば以下のようなケースでは、エリア内にあるマンションの相場が、大きく下がる可能性があります。

・自然災害の影響を受けて、地の利が悪くなった

(通れない道がある、車で移動しづらいなど)

・近くにあった大学が移転して、地域に住む学生が少なくなった

・近くにあったスーパーや商業施設が撤退して、買い物が不便になった

・近くに大きなビルが建って、日当たりが悪くなった

・近くに電車の線路が通り、騒音がするようになった

このように、マンションのあるエリア自体が住みづらい場所となると、エリアの人口が減り、マンションに空き室ができやすくなってしまいます

エリアのマンションの相場が下がり、将来性が見込めない場合にも、売却の決断をすべきでしょう。

5.売却損の出そうな投資マンションでも利益を出す方法

次に、売却損の出そうな投資マンションでも、売却益を出せる方法を紹介します。

今回紹介する、利益を出すための方法は、以下2つです。

売却のタイミングを見極める

高額な売却が望める動産会社を探す

2.投資マンションの売却損は深刻に考えなくて大丈夫!3つの理由」で説明した通り、投資マンションに売却損が出ても、そこまで心配する必要はありません。

実際にはトータルの収支は黒字になる場合も多く、税金対策にもなるからです。

とはいえ、できれば損失を出さずに、できれば利益を出す形でマンションを売却したいと考えるのは、当然の心理ですよね。

売却損が出そうな投資マンションでも、条件さえそろえば、努力次第で利益を出せる可能性はあります。そのために、売却のタイミングと売却先を、しっかり見極めましょう。

5-1売却のタイミングを見極める

売却損の出そうな投資マンションで利益を出す、1つ目の方法は、売却のタイミングを見極めることです。

不動産は売却のタイミング次第で、価格が大きく変わります。マンションが高く売れるタイミングを見極めて、売却に臨みましょう。

具体的には、以下2つのタイミングで売却すると、利益を出せる可能性が高くなります。

マンションの価格が上昇し、利回りが低下しているとき

金利が安いとき

ここからは、1つずつのタイミングについて、くわしく解説していきます。

5-1-1.マンションの価格が上昇し、利回りが低下しているとき

売却すべきタイミングの1つ目は、マンションの価格が上昇し、利回りが低下しているときです。

マンションの価格が上がっているときが、売り時だということは、いうまでもありません。ご自身が所有するマンションも、相場と比例して、高い価格で売れる可能性が高くなるでしょう。

一方で、利回りが低下しているときに売るべきなのはなぜでしょうか。

利回りとは

マンションに投資した金額に対する、収益の割合。

マンションを購入する際には、利回りの高い物件の方が、所有後の収益を見込めます。しかし所有しているうちに利回りが低くなれば、得られる収益は低くなりますよね。

よって、利回りが低下傾向にあるタイミングで売却すると、損失を出しにくくなります

以下のグラフは、2014年から2023年6月までの、全国の区分マンションの利回りと価格の推移を示したものです。

出典:「収益物件 市場動向 四半期レポート 2023年4月~6月期」(不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家 ( けんびや ))

マンションの価格を表す赤い線グラフをみると、価格は上昇傾向だと分かります。一方で、青い線グラフの利回りは、下降傾向にあります。

2022年春ごろから、この傾向が続いており、現状はまさに「売り時」だといえます。

ただし、マンションの価格と利回りのどちらも、いつ状況が変わるか分かりません。日々、最新の状況を確認して、売却のタイミングを見定めることが大切です。

5-1-2.金利が安いとき

売却すべきタイミングの2つ目は、金利が安いときです。

住宅ローンの金利が安いと、ローンが組みやすくなります。日本では、マンション購入する多くの人がローンを組むため、金利が安いと、マンション購入のハードルが低くなります。

金利が安いと、購入者層の購買意欲が増すため、売却に出したマンションが売れやすい状況といえます。

日本では、2013年度から「異次元金融緩和」と称した超低金利政策が行われており、10年以上たった今も続けられています。

出典:フラット35「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)

この政策により、金利が安く済み、マンション購入のハードルが低く抑えられています。

しかし日銀の総裁は、2023年7月の記者会見で、金融政策の修正方針を公表しました。

参考:東京新聞 TOKYO Web「あなたは理解できる? 複雑怪奇な「日銀文学」 「金利は0%、めど0.5%、上限は1%」結局なんなの

これにより、今後、住宅ローンの金利が上昇する可能性があります。こちらも、マンションの売却価格や利回りの相場同様、動向を注視する必要があるでしょう。

5-2.高額な売却が望める不動産会社を探す

売却損の出そうな投資マンションで利益を出す、2つ目の方法は、高額な売却が望める不動産会社を探すことです。

高額な価格での売却は、投資マンションの売却で利益を上げるための、最も手っ取り早い方法です。

では、高額な売却をしてくれる不動産会社を、どうやって探せばいいのでしょうか。

結論からいうと、高額な売却をしてくれる不動産会社探しには、一括査定サイトの利用がおすすめです。

一括査定サイトを使えば、下記の図の通り、一度の申し込みで複数の不動産会社に、査定をまとめて依頼でき、不動産会社探しを効率的に行えます。

例えば、投資マンションのような収益物件に特化した一括査定サイトに、「楽待」があります。

出典:国内最大の不動産投資サイト「楽待」

ほかにも、いろいろな一括査定サイトがありますので、利用してみてはいかがでしょうか。

6.アセットテクノロジーに売却すれば、投資マンションの売却損を抑えられる!

売却損の出そうなマンションの売却を考えているのなら、ぜひアセットテクノロジーにご相談ください。

アセットテクノロジーでは、投資物件の出口戦略を含めた、賃貸経営のサポートを行っています。

不動産の購入から売却まで、ワンストップでサポートしているため、高額買取が可能です。

さらに仲介手数料をいただいておらず、売却時の金銭的なご負担を軽くします。

例えば、2,500万円の物件を10年後に2,500万円で売却した場合、売却時の費用を、他社の半分以下に抑えられます。

高額な仲介手数料の支払いが必要ないため、今後のさらなる投資に、ステップアップできますよ。

マンションの売却のみのご依頼も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

7.まとめ

投資マンションを売却した際に、損失が出ることを「売却損」といいます。

売却損とは

マンションを売却した際の価格が、購入時を下回り、所得金額の計算をするうえで損失が生じた状態。

この記事では、マンションの購入価格と売却価格に応じた売却損の目安額を算出し、早見表を作成しました。早見表を使うと、ご自身のマンションの購入価格と売却価格から、売却損の目安額が分かります。

売却損が出ると、金額も大きいことから、とても損をしてしまった気分になってしまいます。

でも実際には、売却損が出るのはごく普通のことなので、多くの場合、それほど深刻に考える必要はありません。

その理由は、以下の3つです。

・家賃収入を加味すると、損が出ていない場合がある

・納税が不要となる

・売却損を抑える方法もある

そうはいっても、できれば損失を出したくないという方は、売却損を最小限に抑えるために、以下のタイミングでの売却をおすすめします。

・赤字が続いているとき

・マンションの築年数が20年を超えるタイミング

・大規模修繕前後のタイミング

・エリアの相場に将来性が見込めなくなったとき