岐阜県で地価が上がりそうな地域とは?岐阜県で不動産投資するメリットまで解説

不動産投資におすすめの地域の一つに岐阜県があります。不動産投資を考える際に、エリア選びの参考にするのは地価の推移です。地価が上がれば不動産の資産価値が向上するだけでなく、売却も有利に進められます。今回は、岐阜県の特色や地価の推移から、不動産投資におすすめの地域や岐阜県の物件を選ぶメリットをご紹介します。

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岐阜県の特徴

不動産投資を成功させるには、まず地域の特徴や賃貸事情について知る必要があります。岐阜県の土地や産業、特色を知り、不動産投資に役立てましょう。

岐阜県の土地と気候

岐阜県は愛知県の北側、本州のほぼ中央部に位置する内陸県で、自然に恵まれています。

御嶽山・乗鞍岳・奥穂高岳など標高3,000m級の山々が連なる北部の飛騨地域は、雨量が多く冬は豪雪地帯です。観光地として有名な白川郷や下呂温泉があります。

南部の美濃地域は木曽川・長良川・揖斐川など多くの川が流れ、肥沃な土地が広がります。長良川は日本三大清流の一つとされる美しい川で、中流域は「日本の名水百選」にも選出されています。

南部の冬は北部に比べると温暖で生活しやすい気候ですが、内陸性気候のため夏は酷暑となる傾向があります。

岐阜県の産業

岐阜県の中心的な産業は製造業です。美濃焼などの陶磁器や衣類、家具・木工、刃物などの金属製品、紙製品、プラスチック製品、食品など、多彩な地場産業があります。外国人からの人気も高い食品サンプルも岐阜県が生産日本一を誇っています。

岐阜県の特色

岐阜県は南部平野部を中心に市街地が広がっていることが特徴です。南部は愛知県名古屋市とのアクセスが良好で、ベッドタウンとして発展しています。買い物で名古屋に行くことが日常的であることから、名古屋市方面への通勤・通学用にJRや私鉄の路線が充実しています。

岐阜県の地価相場の推移

次に、不動産投資に関連する地価相場を見ていきましょう。岐阜県の地価の推移について、過去の推移と現在の状況から、近い将来を予測します。

過去の推移

地価の推移を判断するには、毎年発表される国土交通省の公示地価が参考になります。

岐阜県の公示地価は1993年から2022年まで、全ての用途において下落を続けていました。下落の要因として、次の2点が考えられます。

公共事業の減少による県内の経済低迷

下落の理由の一つは公共事業の減少による県内の経済低迷です。1990年代初頭は公共事業により県内の雇用や地域経済が維持されていましたが、2000年代には大きく縮小され、経済が低迷します。その影響が地価にも及んだと考えられます。

人口の減少

国勢調査によると、岐阜県の人口は2000年の210万7,700人をピークに、以降減少を続け2020年には197万8,742人まで減少しています。また、少子高齢化が進んでおり、子どもが減るだけでなく、15〜64歳の現役世代も大幅に減少している状況です。

出典:

「岐阜県の用途別変動率の推移」(岐阜県)

「第1部 岐阜県の現状」(岐阜県)

現在〜近い将来(10年後)はどうなる?

岐阜県の公示地価は、2022年には全用途において前年比でマイナス幅が縮小しました。2023年も改善傾向が見られ、工業地においてはプラスに転じました。しかし、住宅地や商業地は依然として下落傾向です。

なお、ダイヤモンド不動産研究所が国土交通省の「土地情報総合システム」における取引結果から現在の相場及び10年後の価格を試算した結果からも下落傾向は続くと見られています。

この試算によると、2020年時点の岐阜県の土地価格相場は11万円/坪(10年前比マイナス10.1%)でした。経済動向に変化なく、人口増減が政府予想通りであったと仮定した場合の2030年の予想価格は9.4万円/坪でマイナス11.6%の増減率になるとされています。

出典:

「岐阜県の用途別変動率の推移(岐阜県)」

「岐阜県の土地価格・相場は? 今後10年の価格推移も予想!【不動産価格データベース】」(ダイヤモンド不動産研究所)

岐阜県でこれから地価が上がりそうなおすすめの地域

岐阜県全体では地価の下落傾向が見られますが、地域によって差があります。これから地価が上がりそうな地域を五つ挙げ、その理由を説明します。

岐阜県で地価が上がりそうなおすすめの5地域

岐阜県で地価が上がりそうな地域は以下の通りです。

1.岐阜市

2.大垣市

3.多治見市

4.瑞穂市

5.美濃加茂市

岐阜県の5地域で地価が上がりそうな理由

地価が上がりそうな5地域は、全て南部にある市です。それぞれで地価の上昇が予測される理由をご紹介します。

1. 岐阜市

岐阜市は、県内で最も人口が多い市で、交通網が充実しています。岐阜駅から名古屋駅へは東海道線を使って最短20分ほどで移動可能です。通勤・通学に便利なため、ベッドタウンとしての需要は今後も続くでしょう。

また、岐阜駅では再開発計画が進行中です。今後さらに利便性が高まる可能性があり、地価の上昇が期待できます。

2. 大垣市

大垣市も名古屋まで東海道線で約30分の利便性があり、名古屋のベッドタウンとして人気です。市が積極的に子育て世代の移住や定住、住宅取得などを支援しているため、県外からの移住者が増加しています。大垣駅南側の再開発計画も進行中で、さらなる発展が期待できます。

3. 多治見市

多治見市は、高速道路や鉄道など交通網が充実しており、名古屋のベッドタウンとして発展してきました。多治見駅から名古屋駅までは中央本線快速で約45分ほどです。多治見駅周辺はホテルや分譲マンションなどの大規模な再開発事業が進められており、街の活気も上がっています。

4. 瑞穂市

瑞穂市は岐阜市と大垣市に間にあり、穂積駅から名古屋駅は東海道線で約25分と交通の便が良好です。穂積駅周辺には大型商業施設があり、銀行や病院などの施設も充実しています。

人口増加率も高く、若い層に人気がある地域です。

5. 美濃加茂市

美濃加茂市は名古屋へ1時間ほどでアクセスできるうえ、自然の豊かな環境で便利に生活できる環境です。

自家用車での移動が便利ですが、主要駅の美濃太田駅は、JR高山本線・太多線、長良川鉄道越美南線の3路線が乗り入れており、名古屋方面や多治見方面への通勤・通学も可能です。

また、人口は少ないものの、治安が良い地域としても知られています。

岐阜県で不動産投資を始めるメリット

岐阜県の投資物件は、都心部に比べて価格が手頃なため、効率の良い不動産投資が可能です。岐阜県における不動産投資のメリットを解説します。

岐阜県なら初期費用を抑えた不動産投資に期待できる

岐阜県は名古屋市とのアクセスが良好なため、愛知に通勤・通学する人のベッドタウンとしての需要があります。実際に、愛知県の人口流入17万5,463人のうち、岐阜県からの流入は10万8,508人と、流入者全体の60%を超えています。

出典:愛知県県民文化局県民生活部統計課「あいちの人口 令和2年国勢調査」

岐阜県の地価は愛知県の半額ほどで物件取得費が安く済みますが、賃料は愛知県の約8割程度確保できます。高い表面利回りが期待でき、効率の良い不動産投資となる可能性があるでしょう。

岐阜県なら固定資産税などの税負担が軽くてすむ

不動産投資のコストとして、固定資産税の負担があります。

固定資産税の税額は課税標準額によって決定されます。不動産評価額の低い岐阜県では、固定資産税の負担も軽くなることがメリットです。

まとめ

岐阜県は地価の下落傾向が続いていますが、乗り継ぎなしで名古屋市へのアクセスが良好なエリアを中心に、ベッドタウンとして高い需要のある地域です。近年では自治体も子育て世代などの移住を促進しており、再開発も活発になっているため、今後の発展が期待できます。物件取得費が安く済むため、効率的な不動産投資を行えるでしょう。