【名古屋エリア全体の特徴】
まず、名古屋エリアがどのようなポジションか把握しましょう。
マーケティングの世界でよく耳にする「鷹の目・蟻の目」で捉えると名古屋エリアはまさしく、東京と大阪という大都市圏に挟まれていることが分かります。そのため、東西どちらに行っても大都市圏が待ち構えているポジションであるといえます。
名古屋には、日本を代表する製造業、トヨタやデンソーがあります。製造業だけではなく、電子デバイスや航空宇宙産業、防衛産業など幅広い業種があるのが特徴です。円安で、特に輸出企業が多いエリアであるため、街全体の経済が活性化しています。
食文化の点でも、非常に大きな魅力があると考えられます。名古屋エリアは、コメダ珈琲に代表されるように、喫茶店のモーニングが華やかかつ贅沢な点が有名です。ほかにも、ひつまぶしや味噌カツなど魅了的な食べ物を日常的に味わえる贅沢なエリアとなります。
そして何より、名古屋が注目されている大きなポイントは、2027年に予定されているリニア中央新幹線の開業です。
現在、品川から名古屋までは東海道新幹線を利用すると大体１時間30～40分程度の時間がかかります。しかし、リニア中央新幹線が開通すると同区間を40分で到着可能になるのです。これにより、東京圏と名古屋圏のエリアが融合するといえるのではないでしょうか。ひとつの大都市圏のような巨大商圏を指す「スーパーメガリージョン」が形成されます。
ほかにも、名古屋の駅前には、JPタワーやJRゲートタワーなどのビルが数多く並び、巨大な壁が駅前にできたような風景があります。
【名古屋エリアの再開発】
名古屋エリアの再開発について紹介します。リニアもそうですが、各エリアで再開発が盛んに行われています。再開発が進む栄エリアの中でも、笹島エリアは新駅誕生のエリアで、開発が活発化しているのです。
【近年の名古屋エリアの動向】
ここでは、名古屋エリアの地価の動向を紹介します。コロナ後、愛知県全体で住宅地・商業地ともに地価が上昇しています。とりわけ名古屋市の上昇率が非常に高まっているのが現状です。
特に人気が高いのは中区です。中区とは東京でいうところの中央区となります。行政の中心地でもあり経済の中心地でもある、まさしく名古屋の拠点といっても良いエリアです。
不動産価格においても、名古屋の中心地を筆頭に上昇の軌道が速まっていることが見受けられます。長期的に見ると人口が増えているという傾向にあります。しかし、1世帯あたりの人口世帯数は減っているのです。そのため、ファミリー向け住宅の需要だけでなく、単身者向けの住宅の需要も高いエリアといえるでしょう。
先述したとおり、JPタワー・JRゲートタワー・名古屋三井ビルディングを含め、名古屋駅周辺は今後就業人口が増えていくと予想できます。就業人口の増加にともない、職住近接で住宅を求める方も増えると考えられます。
駅周辺だけではなく、錦3丁目の周辺にあたる栄エリアも今後活性化していくでしょう。中日ドラゴンズ所有の中日ビルの建て替えが決定するなど、多くの商業施設が完成予定であり、非常に魅力的です。
【名古屋エリアの延伸計画】
名古屋市には、東京と同じように人気路線があります。そのひとつが東山線で、東京に例えると渋谷から出ている東急田園都市線のような雰囲気の良い路線です。沿線には高級住宅地が広がっていることから非常に人気の高い路線です。
この沿線の名古屋と伏見の間に、柳橋という新駅が計画されています。そのため、周辺の資産価値が今後高まることが期待されています。
また、名古屋から直結する沿線として桜通線もあり、都心エリアに行きやすい場所であることから人気が高いです。
名古屋市においては、SRTという新たな交通機関ができる予定です。都心部を結ぶ路線が完成するため非常に魅力的です。
【不動産投資の対象としての名古屋】
不動産を購入するあるいはローンを借りるという視点では、名古屋金利を考慮すると良いでしょう。名古屋金利とは、普通の銀行の金利よりも地元の金融機関の金利の方が低いことを指します。
おそらく、借りる方の属性が関係しているといえるでしょう。返済が滞っていないなどの要因が有機的に絡みあって、そのような金利が出来上がっているのではないかと予想されます。
また、投資家からすると、賃貸への入居者はとても重要です。名古屋エリアには大企業が多いため、法人賃貸契約の割合が高いことが推測されます。法人賃貸が期待できることで、投資家は安心感を得られるでしょう。
名古屋の不動産市場は、投資系からファミリー系まで活性化しています。特に、1R系の不動産には、大阪や東京からも事業者が参入している状況です。一言でいうと「しのぎを削っている」感覚があります。日本全体で見ても、非常に人気の高いエリアといえるでしょう。
【まとめ】
今後、東京・大阪の発展にともない、その狭間にある名古屋エリアも同じく注目度が上がっていくと考えられます。名古屋市は有望なエリアが多くため、不動産投資先として検討してみてはいかがでしょうか。