目次
富裕層とは
富裕層とは、一般的に純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯を指します。
純金融資産保有額とは、世帯として保有している金融資産から、不動産の購入に伴う借り入れなどの負債を差し引いた金額です。そのため、世帯全体で1億円の純金融資産保有額があっても、300万円の借り入れがあれば富裕層とはいえません。
なお、純金融資産保有額が5億円以上の世帯を超富裕層といい、3,000万円以上1億円未満の世帯を準富裕層といいます。富裕層にもさまざまな呼び名があるものの、どの富裕層にも不動産投資は人気です。
富裕層に不動産投資が人気の理由
不動産投資とは、アパートやマンションの不動産を購入し、入居者から家賃収入を得たり、不動産を売却して売却益を得たりする投資方法です。
ここでは、富裕層に不動産投資が人気の理由を紹介します。
不労所得を得られる
富裕層に不動産投資が人気の理由は、仕事による事業所得や給与所得以外に、不労所得を得られるためです。アパートやマンションを対象とした不動産投資では、入居者から得られる毎月の家賃が収入となります。
たとえば、毎年300万円の家賃収入を得ているとし、不動産投資の経営で年間に必要な経費が100万円、金融機関への返済が100万円だった場合、100万円が手元に残ります。
これをキャッシュフローといいますが、キャッシュフローがプラスであれば、収支がプラスになっていることを意味します。
不動産投資は物件の管理が必要となるものの、管理会社に委託することも可能であり、管理料を支払ってもキャッシュフローがプラスなら不労所得です。
また、不動産の購入時にかかった費用よりも、不動産の売却時の費用の方が上回った場合、売却益を得ることもできます。
所得税・住民税の節税につながる
不動産投資では、減価償却費を利用することにより、本業にかかる所得税や住民税の節税につなげられるメリットがあります。
減価償却とは不動産を購入した際に、その費用を購入した年に経費として計上するのではなく、何年間かに分けて計上するという考えです。たとえば、1億円の不動産を購入した場合に、1億円をその年に計上するのではなく、1,000万円を10年間や500万円を20年間にわたって計上していきます。
減価償却によってその年の確定申告で赤字が発生した場合、その赤字を本業の所得と合算することも可能です。所得税や住民税は年間所得に対して発生する税金であるため、赤字を合算して年間所得が減ると、その分だけ納める税金も少なくなります。
また、減価償却以外にも青色申告という方法で確定申告を行うと、3年間は赤字を繰り越し、翌年以降の所得を減らして節税できます。
相続税対策になる
富裕層に不動産投資が人気の理由として、相続税対策が挙げられます。
不動産投資が相続税対策になる理由は、現金で相続する場合に比べ、不動産の方が相続税評価額が下がるためです。
相続財産の価値を計算する際、土地や建物の価値は時価よりも安く、7割から8割程度に評価されます。
たとえば、1億円を相続する場合だと1億円に対して相続税がかかりますが、1億円で購入したマンションなら7,000万円~8,000万円に対して相続税がかかるというわけです。
このように、現金に比べると不動産の方が価値も下がるため、現金よりも不動産の方が相続税を抑えることができます。
ただし、明らかに相続税対策とみなされる場合や、相続後の申告後3年以内に売却すると無効になるなど注意点もあります。
不動産投資が相続税になる仕組みや節税対策として効果的な物件の特徴などは、以下の記事でも詳しく解説しています。
不動産投資は相続税対策になる!節税対策になる物件の特徴も解説
融資の条件がよくレバレッジを活用しやすい
富裕層に不動産投資が人気の理由として、融資の条件がよくレバレッジを活用しやすいことが挙げられます。レバレッジ効果とは、てこの原理であり、不動産投資においては少額の自己資金やローンを併用して大きなリターンを得ることです。
たとえば、1,000万円で利回り5%の投資を行うなら年間に50万円の利益となります。同じ1,000万円でもレバレッジを効かせて1億円の不動産を購入した場合、利回り5%なら年間に500万円の利益です。
このようにレバレッジを効かせることにより、同じ利回りでもより大きな利益を得られるようになります。
また、金融資産の多い富裕層は金融機関からの信頼性も高く、金利が低かったり、多くの融資を受けられたりなど、融資条件がいいのもメリットです。
インフレ対策になる
不動産投資はインフレ対策としても効果的です。
インフレとはインフレーションの略であり、モノやサービスの価値が上昇し続ける状態をいいます。
不動産投資がインフレ対策になるのは、インフレが発生しても現金ほど資産価値が下がらないためです。アパートやマンションには実体があって、モノ自体に価値があるため、経済の変動に強い傾向にあります。
たとえば、現金で1,000万円を保有している場合に、インフレが発生しても現金1,000万円の価値は変わりません。しかし、1,000万円の不動産を保有している場合だと、不動産の価値が1,500万円や2,000万円のようにインフレに合わせて高くなるというわけです。
インフレ対策で不動産を購入する際のポイントやリスクなどは、以下の記事でも詳しく解説しています。
インフレ対策に不動産がおすすめ?リスクと物件購入時のポイント
富裕層向けの不動産投資
不動産投資にはワンルームマンションや一戸建て、一棟アパートなどの種類があります。
ここでは、富裕層向けにおすすめの不動産投資の種類を紹介します。
新築一棟物件
新築一棟物件は、マンションを一棟丸ごと購入し、賃貸経営を通して家賃収入を得る投資のことです。区分マンションは一部屋だけの購入となるため、購入資金が安い代わりに、一部屋分の家賃収入しかありません。
一方、一棟マンションは購入に高額な費用が必要となるのに対し、部屋数が多く家賃収入が多く望めます。また、一棟マンションを購入すると共用部分も所有することになるため、自由にリノベーションや用途変更できるメリットがあります。
さらに新築マンションの一棟であれば、建物が新しく、修繕費を抑えることも可能です。新築は家賃を高めに設定していても入居者がみつかりやすく、家賃収入が多く期待できるでしょう。
一方、入居者が退去したあとは同じ家賃で募集をしても入居者がみつからず、大幅な値下げを余儀なくされる場合もあるため注意が必要です。
中古一棟物
中古一棟物は新築という価値がない分、賃料は下がるものの、新築に比べると賃料が安定しやすいメリットがあります。また、新築に比べると物件取得費も安く済むため、初期コストを抑えたい場合にもおすすめです。
ただし、中古一棟マンションは修繕費の負担が大きく、大規模修繕になると出費も多くなる点に注意しましょう。
海外不動産
富裕層の方には、海外のアパートやマンションなどの不動産を購入し、安定した家賃収入を得ている方もいます。
海外不動産のメリットは、人口減少問題が発生している日本に比べ、人口が増加している国の不動産に投資する方が将来的にも安定した収入が期待できることです。
ただし、海外不動産への投資には為替リスクやカントリーリスクなどもあるため、不動産投資経験が十分にある方や専門家に依頼して進める方がよいでしょう。
富裕層が不動産投資で気をつけるべきこと
富裕層が不動産投資で気をつけるべきことは、相談先を見極めることや利回りで判断しないことです。
ここでは、それぞれのポイントを紹介します。
富裕層を狙った詐欺に気をつける
不動産投資は不動産投資会社を介して行うことも多いですが、中には富裕層を狙った不動産投資詐欺もあるため注意しましょう。
そもそも、富裕層は多額の資産を持っていることから詐欺師にも目をつけられやすく、詐欺に遭うリスクも高くなります。不動産投資に詳しくない富裕層を狙っている詐欺師も多く、安易な契約は避け、必ず相談先の不動産会社の信頼性を確認しましょう。
利回りで判断しない
不動産投資は収益性を高めるために利回りが高い物件を探しがちですが、利回りだけで選んでしまうと失敗する可能性があります。
不動産投資において、必ずしも「利回りが高い物件=優良物件」ではありません。特に不動産投資ポータルサイトなどに記載されている利回りは、税金や管理費などの経費が含まれていない表面利回りであり、実際の収益性は高くない場合もあります。
利回りで不動産を選ぶのであれば、運営時や購入時のコストも含まれる実質利回りを参考にするのがよいでしょう。
また、実質利回りが高くても物件が古いと修繕費がかかったり、建物の状態が悪いと空室リスクが高まったりする可能性もあります。物件全体のバランスを確認することが大切です。
まとめ
この記事では、富裕層に不動産投資が人気の理由や富裕層向けのおすすめ物件を紹介しました。
富裕層に不動産投資が人気の理由は、インフレ対策や節税、不労所得を得られることなどが挙げられます。また、金融資産が多い富裕層は金融機関からの評価も高く、融資を受けてレバレッジを効かせた不動産投資も可能です。
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