これから不動産投資を始める人へ|レバレッジ効果について解説

投資についての知識を増やすなかで、よく目にする言葉のひとつに「レバレッジ」があります。不動産投資においてもレバレッジを活用した運用は行われていますが、安易に利用せずしっかりと内容を理解しておくことが大切です。 今回は、レバレッジとはなにか、不動産投資におけるレバレッジを活用した運用方法や、レバレッジを活用して不動産投資を行った際に得られる効果について紹介します。

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「レバレッジ」ってどんなもの? 

レバレッジとは、直訳すると「てこの原理」を表す言葉で、少ない力で大きな効果を出すことを意味しています。

投資の世界でもよく耳にする言葉であり、少ない資金を元手にして大きな利益を出すことについて「レバレッジを利用した投資」と呼ばれます。

不動産投資におけるレバレッジとは、ローンを組んで自己資金以上の価格を物件購入に充て、利益を得ることです。

レバレッジは、一般的に株式やFX(外国為替証拠金取引)における証拠金を利用した取引を意味する言葉としても知られていますが、不動産投資では、証拠金という概念はありません。

株式やFXなどは融資を受けられない一方で、不動産投資では融資を受けられることから、他の投資より大きなレバレッジ効果が見込めることがあるのです。

不動産投資で融資を利用すべき3つの理由 

融資を受けてローンを組むのは借金を負うことであり、抵抗感をもつかたもいるでしょう。

しかし、不動産投資においては積極的に融資を利用した方が良い場面が多くあります。不動産投資で融資を利用した方が良い理由は以下の3つです。

・少ない資金で不動産投資が始められる 

・家賃から返済するので返済負担ゼロ

・金融機関からの信用が築ける

ここでは、それぞれの具体的な理由を解説します。

少ない資金で不動産投資が始められる

高額な不動産をキャッシュで購入できる人は多くありません。しかし、ローンを利用すれば、手持ち資金が不動産購入資金に満たない場合でも不動産投資をスタートできます。

とくに会社員や公務員など、社会的に安定した仕事として知られる職業に従事している場合には、金融機関の融資審査に通過しやすいことがあります。

「自己資金が少なくて不動産投資ははじめられない」と考える方も、一度融資を選択肢のひとつとして検討してみると良いでしょう。

家賃から返済するので返済負担ゼロ

基本的には、ローンを利用して購入した物件から得られる家賃収入をローン返済に充てるため、金銭的な負担がゼロになることもおすすめの理由のひとつです。

ただし、空室や滞納などで家賃が得られない期間が発生すると、自己資金から返済しなくてはなりません。

たとえば、空室を埋めるためにリフォームを施したり、家賃を下げたりすると支出の増加や収益の減少につながるでしょう。

また、購入者本人が居住しない投資用物件の購入には、住宅ローンを利用することができません。そのため、不動産投資用の融資を受ける必要があります。

不動産投資ローンは金利が高めに設定されているため、返済計画を慎重に立てることが大切です。

安易に「ローンで不動産投資をスタートすれば良い」と考えるのではなく、きちんと計画に基づいた判断で余裕をもって投資をはじめる必要があります。

投資規模を拡大しやすい

不動産投資ローンを利用すれば、自己資金以上の物件購入ができるため、投資規模を拡大しやすくなります。

また、金融機関からの融資次第では自己資金以上の資金で投資ができるため、物件の買い増しをする際にも、短期間で購入につなげられます。

不動産投資ローンは、返済期間や融資審査のハードルなどに対する考慮から、若いうちにはじめた方が審査を通過しやすいといわれています。

また、買い増しの際には不動産に関するノウハウが蓄積されていることが予想されるため、融資を受けやすくなることがあります。さらに、返済実績をつむことができていれば、金融機関から信用が得られて、優良顧客として融資を受けられることも、投資規模を拡大しやすい理由といえます。

不動産投資におけるレバレッジ効果の具体例 

不動産投資において、レバレッジ効果はとても大きいものです。具体的にはレバレッジを効かせて不動産投資を行う場合と、自己資金でスタートするケースにはどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、自己資金1,000万円かつ物件の利回りも同じ条件で仮定し、シミュレーションした運用例について紹介します。

自己資金100%の場合

まずは、自己資金100%で運用をはじめたケースのシミュレーションです。

【条件】
・物件価格:1,000万円
・利回り:10%

このケースでは、年間収入が以下の金額になります。

【年間収入】
1,000万円×10%=100万円

ローンを利用する場合

次に、自己資金1,000万円の人が不動産投資ローンを活用して投資をスタートした場合の例について紹介します。

【条件】
・物件価格:3,000万円
・利回り:10%
・借入金:2,000万円(金利3%)

このケースでは、自己資金をもとに2,000万円の融資を受けることで、3,000万円の物件を購入することができました。結果、以下のような収益計算になります。

【年間収入】
・年間利息(初年度):2,000万円×3%=60万円
・年間収入:(3,000万円×10%)-60万円=240万円

シミュレーションから分かること

シミュレーション結果からわかることは、ローンを利用した方が高い収益が見込める物件を所有できる点です。

ローンを利用すれば自己資金の2~3倍の投資が可能になるため、より多くの収益が期待できます。

また、自己資金と同額の物件を購入する場合でも、ローンを利用すれば手元に多くの資金を残すことができるため、余裕をもって運用をはじめられるのも特徴です。

ただし、上述のシミュレーションには、空室リスクや金利の変動などが含まれていないため、必ずリスク面を考慮したうえでの投資計画を立てる必要があります。

不動産投資のレバレッジ効果を高めるには 

不動産投資において、レバレッジ効果を高めるポイントは次の2つです。

・低金利のローンを利用すること

・利回りを高めること

一方で、不動産投資の最大の懸念材料は「空室リスク」です。入居者がつかなければ、低金利ローンを利用して利回りを高めても家賃収入そのものが得られません。

そのため、レバレッジ効果を引き出すためには、まず物件選びの段階で慎重に検討することが大切です。

また、空室リスクだけでなく、家賃滞納、突発的な修繕の発生、金利上昇、火災や地震などの災害による影響など、さまざまな要因で利回りが変動します。

不動産投資をはじめる際には、失敗を防ぐためにもレバレッジ効果を狙うだけでなく、物件選びについてシビアにシミュレーションすることが大切です。

まとめ

不動産投資におけるレバレッジは「不動産投資ローン」を活用する投資スタイルを指すものです。

物件を購入する資金は確保できますが、返済していく必要があるため、リスクを許容できる範囲で余裕をもった運用が必要になります。

まずは実際の運用益などをシミュレーションして算出し、リスク要因なども考慮したうえで、慎重に不動産投資をはじめることが大切です。