目次
駅に近いマンションは資産価値が高い
駅から近いマンションにはどうして資産価値があるのでしょうか。
駅からの距離が近いほど資産価値が高くなる
一般的に駅近マンションとは、駅から徒歩5分以内にあるマンションのことをいいます。駅から徒歩10分以内なら「徒歩圏内」、徒歩15分以上になると「駅遠」といわれます。
マンションの資産価値を測る条件はいくつかありますが、立地は最重要ポイントです。立地条件の中でも重要視されるのが駅からの距離です。実際に、ほかの条件があまり変わらない物件ならば駅に近い方が物件価値は高くなります。
駅近といわれる徒歩5分の定義ですが、不動産業界では徒歩1分を80mと換算します。駅近マンションは徒歩5分までですので駅から400mまでの距離にある物件となります。
出典:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則(不動産公正取引協議会連合会)
駅が近いマンションは資産価値が落ちにくい
東京をはじめとする大都市圏においては、電車や地下鉄を日常で利用する頻度が高いです。投資物件の対象に多いワンルームマンションなら、単身の入居者が通勤や通学で駅を利用すると考えられます。
いまでは共働き世帯も増えていて、家族向けのマンションにおいても駅近であることの価値が高まっています。このため駅近マンションの需要は高く、築年数がたっても資産価値が下落しにくいのです。
特に人口が増えている都心に近いエリアや高級住宅街、臨海地域などのエリアの駅近マンションは、需要が高い傾向があり資産価値が落ちにくいといえます。
路線の相互乗り入れ、新駅の設置などの情報によっては、のちに値上がりすることも考えられます。
駅近マンションを購入するべき4つの理由
駅近マンションを購入するメリットを4つ紹介します。
通勤・通学しやすい
駅近のメリットは、なんといっても駅に近いほど通勤や通学の時間短縮ができることです。駅に到着するまでの時間が短ければ、目的地までにかかる時間も短くなります。毎日の通勤・通学の時間が短縮でき、その時間を家族との時間や趣味、休養に充てることができるでしょう。
また、目的地までの移動がスムーズでどこに行くにもストレスなく便利です。駅までの距離があると、出掛けるのもおっくうになりがちですが、駅近なら生活のフットワークが軽くなるでしょう。
事件・事故に遭うリスクが低い
駅周辺は人通りがあり、遅い時間でも明るいため、防犯性が高いといえます。
駅から離れた住宅地では、夜になると人通りが途絶えてしまうためひっそりしています。人目のない夜道は、一人で帰るには心細いでしょう。駅近の立地であれば、人目があることで犯罪に巻き込まれるリスクが低くなります。
また、駅近マンションならば、通行人や自動車・自転車などと接触する機会が少なくなり、交通事故などのリスクも抑えられます。
駅周辺施設が利用しやすい
人が集まる駅周辺には、スーパーマーケットや家電量販店などの商業施設や、銀行・郵便局などの金融機関の支店・ATMの設置も多く、生活に必要な買い物や手続きに便利です。
ほかにも、飲食店やスポーツジム、映画館やカラオケボックスなどの娯楽施設なども多く、駅近マンションなら余暇も近所で楽しめます。
雨の日でも駅近の立地なら外を歩く時間を短縮できるので、買い物もストレスになりません。
賃貸・売却がしやすい
駅近マンションは利便性の高さから需要が高く、自宅として購入した物件を将来住み替えのために売却する場合や賃貸に出す場合に、買い手や借り手が多く見込めます。
また、投資用物件としても、ニーズが高い傾向があります。買い手が多く見込めることで法外な値下げの要求などは起こりにくく、スムーズに物件売却の取引ができるでしょう。
資産価値の高い駅近マンションを選ぶポイント
資産価値の高い駅近マンションですが、どのような点に気をつけて選べばよいのでしょうか。駅近マンションを選ぶポイントを5つ紹介します。
特急や急行の停車駅に近い物件を選ぶ
物件の最寄り駅が都心部に近ければ近いほど、資産価値はより高くなります。
さらに特急や急行が止まる駅ならば、それだけ都心部に移動しやすくなるため人気があり、資産価値が高くなります。始発駅は座席を確保しやすいという点で、毎日の通勤、通学にとってニーズが高く、資産価値が高い場合が多いでしょう。
人気エリアの物件を選ぶ
都心部から離れていても、子育てしやすい、環境が良いといった理由で人気の高いエリアは、資産価値が高くなる傾向があります。おしゃれな高級住宅街や眺望の良い臨海地域なども人気が高く、資産価値が下がりにくいエリアです。
このように人気があり人口が減らない地域では、多少駅から離れていても資産価値が高く保たれています。
また、エリアに将来性があるかどうかにも着目しましょう。具体的には再開発計画や、路線の乗り入れが予定されているかといったことが挙げられます。例えば、駅の大幅な改装や大規模商業施設の建設が行われると、人の流入が期待できるほか、イメージ向上にも繋がります。すると、エリアの市場価値が上がり、ニーズ上昇にも期待が持てます。
さらに、再開発によって住みやすい街になることにともない、企業や投資家からの注目度も高くなります。そのため、タイミングによっては購入時の価格が高騰するケースも少なくありません。市場価値が高まっているエリア物件の購入価格は、慎重に見極める必要があります。
駅に直結している物件を選ぶ
駅から直結したマンションであれば、外に出ることなく電車を利用できます。悪天候や事故、工事などに影響されることもなく便利です。
駅直結のマンションは、数が限られるため希少性があり、資産価値が高い傾向があります。高めの価格を設定しても買い手があらわれることが多いので、売却がしやすいといえます。
上層階で日当たりの良い物件を選ぶ
同じ駅近マンションでも、人気があり資産価値が高い部屋があります。それは、「上層階の部屋」と「日当たりの良い部屋」です。
上層階の部屋は、眺望の良さから人気があります。セキュリティの面でも上層階は低層階よりも人が侵入しにくく、プライバシーも守られます。
日当たりの良い南向きの部屋も好まれやすいでしょう。角部屋であれば2方向からの採光や風通しの良さも期待できるうえに、隣室と接する部分が限られます。騒音などの隣人トラブルのリスクも避けられるでしょう。
築年数の浅い物件を選ぶ
マンションは、築年数が浅い、新しい物件ほど高い資産価値があります。
資産価値は新築時が最も高く、その後は徐々に下がっていきます。
築年数が15年以上になると大規模修繕工事や、キッチンやお風呂の給湯設備などの交換が必要になるため、マンション購入費用以外にも費用がかかることが考えられます。できるだけ築年数の浅い物件を選びましょう。
駅近マンションを選ぶときの注意点!
駅近マンションを選ぶ際には、以下の4つのポイントに気を付けるように心がけましょう。
騒音が問題になることがある
駅近は利便性が良い一方で、騒音が問題になることも考慮しておく必要があります。駅に近ければ近いほど良いというわけではありません。線路に近いマンションであるほど電車の騒音が気になる可能性が高まるからです。
また、大通りに面している場合には自動車の騒音や排気ガスの問題が生じるほか、夜でも人通りが減らずに騒がしいと感じてしまうかもしれません。駅近というだけでマンションの購入を決めてしまうのは避けた方が良いでしょう。
セキュリティが整っていないと魅力が低い
利便性ばかりを重視されがちな駅近のマンションですが、安心して住めるかどうかも重要なポイントです。駅近のマンションは人通りが多いため、そこまでの防犯面の心配をしなくても良いと考える人もいるでしょう。しかし、人通りが多いということは不審者の侵入に気づきにくいといった難点があります。
オートロックや防犯カメラ、管理人が24時間常駐しているなどのセキュリティ対策が十分に整っているかどうかも確認しましょう。セキュリティ対策が十分なマンションは、価値が高いと判断されることが多く、売却時には高値になる可能性も考えられます。
今後の開発予定をチェックする
エリアによっては駅周辺の再開発が予定されることも少なくありません。再開発が行われることによって、環境が大きく変わるケースもあるでしょう。
たとえば、再開発によって利便性が高まった一方、高層マンションや大型の商業施設が建設されたことで日当たりが悪くなるケースなどが該当します。日当たりが悪くなれば、当然住み心地が悪くなり、入居者の満足度も低下するおそれがあります。
こうした事態を避けるためにも、対象エリアで開発予定がないかチェックしておくのも大切なポイントです。
駅近以外にもある!マンションの資産価値が上がる条件とは
ここでは、駅近以外でマンションの資産価値があがる条件を3つ紹介します。
マンションのブランドの知名度が高い
大手不動産会社が手がけたブランドマンションは、資産価値が落ちにくい傾向があります。各ブランドが生み出した高級感や高品質がイメージとして周知されているからです。
そのようなブランド力を低下させないためにも、建物の管理を徹底的に行います。その結果、資産価値が維持されることになり、売却のしやすさにもつながるでしょう。
マンションの規模が大きい
総戸数が多い大規模なマンションは、資産価値が高い傾向があります。というのも、規模が大きいマンションは初期コストがかかることから、大手不動産会社が手がけることがほとんどです。先述のポイントでも解説したように、大手不動産会社が手がければ、それだけでマンションのブランド力が上がり、資産価値も向上します。
また、大規模マンションでは共用スペースにゆとりがあるほか、設備が充実しているケースが多く見受けられます。そのため、マンションの専有部分のみならず共用部分も付加価値としてプラスに働くでしょう。
管理体制が整っている
建物はもちろん、敷地内の管理体制が整っているかどうかもチェックしましょう。敷地内の清掃や定期点検を怠ることで外観が悪くなるのはもちろん、経年劣化のスピードも早めてしまうからです。
見た目が悪くなり入居者が集まりにくくなれば、マンションとしての資産価値は下がります。きちんと管理していれば起こりにくい事態ですが、管理会社によって管理の程度には差があります。そのため、事前に管理会社の対応やサービスについても確認しておくことが大切です。
まとめ
駅近マンションは、その利便性からニーズが高く、価格が崩れにくいことから資産価値が高いです。
不動産投資をするならば、売却しやすいということも念頭に置かなければならないでしょう。ニーズが高いということは買い手がつきやすいのです。この点も含めて駅近マンションの物件は投資対象としても魅力が高いといえます。駅近マンションを不動産投資として運用するなら、その特徴を考慮して物件を選ぶようにしましょう。