不動産投資で成功する人の特徴とは?成功率を上げるポイントを解説

不動産投資を始めたいと思う一方で「成功できるのか」と不安を抱く方は多いでしょう。不動産投資に成功する人と失敗する人がいるのは事実です。 今回は、不動産投資に成功する人の特徴を5つ紹介します。不動産投資の成功率を上げるためのポイントや、成功を左右するエリアの選び方についても触れています。参考になれば幸いです。

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不動産投資における成功とは

不動産投資をはじめる場合は、誰しもが成功したいと思うものです。しかし、不動産投資は株式や投資信託など、他の投資手法と同様に100%成功するわけではありません。

インターネットで不動産投資の成功について検索すると、「不動産投資の成功率は〇〇%」や「〇〇ができれば投資に成功」といった意見が散見されますが、これはあくまで特定の目的に限った話であるケースが多いです。

ここからは、不動産投資の「成功」についてより詳しく解説します。

不動産投資には「成功」の定義が存在しない

不動産投資で成功したかどうかは、個人の目標や投資する目的によって異なります。そのため、不動産投資には明確な「成功」の定義が存在しません。

明確な定義がない以上は、「不動産投資の成功率は〇〇%」と示すことは難しいです。

近年の不動産投資では、投資規模や家賃収入など、金額の大きさで成功を判断する風潮があります。

しかし、単純な金額の大きさで成功を評価している場合は、ローンの金額や毎月の返済額を明らかにしていないケースが多く見受けられます。

不動産投資でどれほどの利益を得たいかは、投資をする本人の考えや目的によって異なるため、成功を明確に定義することは難しいといえるでしょう。

漠然と利益を得たいという理由で不動産投資をはじめてしまうと、失敗する可能性が高まります。

これから不動産投資をはじめるのであれば、自分にとっての成功の形や目標を具体的に設定し、どれほどの利益をいつまでに得たいのかよく考えることが重要です。

不動産投資の「成功率」に関するデータがない

不動産投資は最近になってはじまったものではなく、1980年代~1990年代のバブル期をはじめ、過去に何度かブームが訪れたことがあります。

過去や現在において一定の人気がある不動産投資ですが、成功率に関するデータや統計など、明確な数字を示すものはいまだにありません。

不動産会社や公的機関も成功率に関するデータは発表しておらず、全体でどれほどの人が不動産投資で成功を収めているか把握するのが難しい状況です。

不動産投資で利益を得たことを成功と考えるにしても、その結果を報告する義務もなければ、公表する義務もありません。

そのため、実際に不動産投資の結果を公表している投資家は一部のみであり、そのデータがどこかに蓄積されて統計が取られているわけでもありません。

インターネット上で見かける「不動産投資の成功率は〇〇%」といった情報は、正確ではない可能性があるため、参考程度に閲覧すると良いでしょう。

不動産投資で成功する人の共通点5つ

不動産投資で成功するには、成功者の考え方や行動を知り、自分の手法に取り入れることが早道です。成功する人の共通点5つを紹介します。

情報収集のためのアンテナを張っている

不動産投資は物件購入や管理・運営だけでなく、融資や税金のような幅広い要素が絡む複雑な投資です。さらに、不動産市場や賃貸需要は常に変動しており、条件の良い物件を購入するために情報収集が欠かせません。

不動産投資に成功する人は、常に情報のアンテナを張っています。セミナーや経験者コミュニティでの情報交換以外にも、インターネットで積極的に情報収集に努め、常に知識を深めているのです。

不動産投資では、悪質な不動産会社が言葉巧みに営業してくることもあります。知識を深めていれば、怪しい話を持ち掛けられても誤った判断をするリスクは小さくなります。

長期的な視点で物事を考えている

不動産投資は、株式投資やFX(外国為替証拠金取引)のように短期売買を目的としたものではありません。綿密にシミュレーションを重ね、収益を最大化できるよう戦略を立てる必要がある投資です。資金や物件の運営計画や、出口戦略を、自身のライフスタイルの変化を念頭に置きながら考える必要があります。

以上のことから考えると、不動産投資では長期的な視点で物事を考えられる人が成功しています。

リスクを想定して対策を立てられる

不動産投資では、以下のようなリスクが想定されます。

・空室リスク

・滞納リスク

・家賃下落リスク

・老朽化リスク

・災害リスク

・金利上昇リスク

例えば、空室や滞納リスクに関してはサブリース契約の活用、災害リスクには保険の活用などの対策をとれば、ダメージを最小限に抑えることができます。不動産投資に成功する人は、リスクをあらかじめ想定し、必要な対策を講じながら運用しています。

信念を持って運用できる

不動産投資で成功するには、自分の信念を持つことも大切です。

物件の購入にあたって、自分の理想と合致するものがなかなか見つからないこともあります。そこで信念を曲げ、妥協して購入した物件で失敗する事例も少なくありません。

不動産投資に成功している人は、人や周囲に流されることなく、自分を曲げずに物件探しや運用にあたっています。

不動産投資のための余裕資金がある

自己資金が多くなくても不動産に投資することはできます。ただし成功させるには、資金に余裕を持って取り組む必要があります。

物件購入時には、頭金が多いほど借入額が減り、毎月の返済負担が軽くなります。

また、運用中には空室が長引くこともあれば、急な修繕など不測の事態が発生する可能性もあります。突然費用がかかったとしても、余裕資金があれば問題なく対応できます。

不動産投資で成功率を上げるためにやるべきこと

不動産投資は、運用すれば必ず利益を上げられるものではありません。投資の成功率を上げるために、やるべきことを5つ紹介します。

不動産投資に関する基礎知識を身に付ける

投資を成功させるには、不動産に関する基礎知識を身に付けることが必須です。

収益を得る仕組みや運用に必要な自己資金、リスク対策などを、不動産会社に相談することが大切です。

不動産投資は一般的に投じる金額が大きく、融資を利用するケースも多くあります。同じ金額を借り入れるとしても、利率などによって月当たりの返済金額、合計返済金額には差が生じます。不動産投資を始めるなら、融資や金利の仕組みを学ぶことも大切です。

長期的な資金計画を立てる

自己資金だけで物件が問題なく買えると、資金計画もなく不動産投資を始めるのは危険です。

運用を始めると、ローンの返済や各種保険料、税金などの支払いが必要です。また、年数が経過すると修繕費用もかかります。予定通りに家賃収入を得られれば良いですが、空室で収入が入らないケースも考えられます。そうなると、返済や支払いが困難になり、運用が立ち行かなくなります。

必要経費や空室率を考慮に入れながら、慎重に収支のシミュレーションをすることが大切です。

管理会社選びを重視する

家賃の回収や入居者の募集、建物のメンテナンスや修繕などを委託する管理会社選びも重要です。

管理会社によって、客付け力やトラブル時の対応が異なり、不動産投資の成功を左右する入居率に大きな差が生じます。費用だけにとらわれず、入居率の実績や評判などの情報を収集し、管理体制の整った実力ある会社を選びましょう。

入居者の審査基準を設ける

入居者の審査基準を設けることは、滞納リスクや問題のある人物の入居を防ぐために有効です。

家賃の支払い能力は、勤務先や借入状況などから、ある程度判断できます。滞納に備え、連帯保証人を求めるのも一つの方法です。

ただし、あまりに審査基準を厳しくすると、入居者がつきにくくなることに注意しましょう。

また、入居者の人柄も大切です。入居中にトラブルを起こすような人でないかどうかもあわせて確認しましょう。

信頼できる不動産会社に相談する

不動産投資で成功するには、パートナーとなる不動産会社選びも重要です。

不動産会社のなかには、物件を販売するために投資向きでない物件を紹介したり、メリットばかりを説明したりするところもあります。セミナーや個別相談の機会を利用して、親身な対応をしてもらえるか、最適な物件の提案を受けられるかなどの要素から信頼性を確認しましょう。

不動産投資の成功例

不動産投資で成功するためには、実際に成功した人の事例を参考にするのも有用な手段です。

ここでは、不動産投資の成功例を紹介します。

好立地で高い家賃収入を得た

不動産投資は、物件を他者に貸し出して定期的に家賃収入を得る「インカムゲイン」を基本としており、投資家の多くがこの手法を採用しています。

株式や為替レートとは異なり、不動産の家賃は大きく変動しないため、長期的に安定した収入が期待できます。

不動産投資で貸し出す物件は好立地であるほど、より高い家賃収入が得やすいです。

今回成功を収めたオーナーは、老後資金を得る目的で資産価値が高い好立地の中古マンションを購入し、賃貸として貸し出しました。

物件は不動産会社からではなく、売主から直接購入して予算を抑えたことで、赤字のリスクを回避し、安定した収入源を得ることに成功しています。

物件を売却して利益が出た

不動産投資は、物件を貸し出して家賃収入を得る「インカムゲイン」が基本ですが、不動産を売却して利益を出す「キャピタルゲイン」という方法もあります。

この方法では、不動産価値が上昇したしたタイミングで売却をしなければ利益を得ることはできません。時期をよく見て売却をしなければ、かえって損をする可能性があるため、注意が必要です。

今回成功を収めたオーナーは、不動産を賃貸として数年運用していましたが、修繕積立金の増額が迫っており、家賃収入では利益が出せないような状態でした。

周辺の情報収集をしていると、その物件があるエリアは再開発の影響で不動産価値が大幅に上昇していることが分かり、物件を売却して500万円の利益を得ることに成功しています。

不動産投資をする際は収益性を重視すると同時に、不動産の売却を含めた「出口戦略」も考慮して物件選びをすると、より成功しやすくなるでしょう。

老後の住まいを得た

今回成功を収めたオーナーは、人気エリアの築年数が経過した物件を安く購入し、賃貸として貸し出すことで、安定した収入を得ることに成功しました。

当時独身であったオーナーは老後に自分が住むことを考慮し、利便性が高いエリアの物件を選択したことで、安定した収入源と将来の住まいを確保しました。

老後の収入と住まいは誰しもが不安を抱くものですが、利便性が高いエリアに住まいを持っておけば、その不安も払拭できるはずです。

不動産投資をはじめる際は、今後自分が住むことも含めて検討することで、自分のニーズや目標に合った選択ができるでしょう。

不動産投資の失敗例

不動産投資は100%成功する投資手法ではないため、失敗を回避するためにも実際の失敗例を見ておきましょう。

ここでは、不動産投資の失敗例を紹介します。

不動産会社の話を鵜呑みにしてしまった

不動産会社や知り合いの話を鵜呑みにした結果、不動産投資に失敗したというケースは多いです。

不動産投資がはじめての方にとっては、不動産のプロや経験者からの意見は非常に心強いです。

しかし、不動産会社や知人からいわれるがままに不動産投資を進めてしまうと、空室が発生したり修繕で多額の費用がかかったりなど、さまざまなトラブルに見舞われるリスクが高まります。

不動産投資では数千万円もの出費と長期間の運用を行うため、最終的に自分で判断して責任を持つことが重要です。

予想外の出費がかさんでしまった

家賃相場や利回りだけを見た結果、予想外の出費が発生して不動産投資に失敗したというケースがあります。

好立地・好条件の物件は家賃相場も高く、需要も比較的高いため、空室リスクは発生しないと思われがちです。

しかし、時期や運用方法を誤ってしまうと空室が発生し、1年近く入居者が見つからないというケースも珍しくありません。

空室があるということは収入がないことを意味するため、ローンの返済は自分の給料や自己資金から払う必要があります。

空室の状態が続けばキャッシュフローや返済計画が破綻してしまうため、注意が必要です。

目的に合わない物件を選んでしまった

本来の目的を見失ってしまい、自分のニーズに合っていない物件を購入して失敗したというケースがあります。

たとえば、老後を見据えて年金替わりになるような小規模な物件を探していたものの、安い値段で1棟物件を見つけて購入したとします。

物件の規模が大きい場合、その分多くの家賃収入が期待できますが、これはあくまで空室がないことが条件です。

1棟物件を購入して空室が多い状態が続くと、家賃収入より維持費が上回ってしまい、キャッシュフローが破綻します。

不動産投資をはじめる際は、投資する目的を明確にし、その目的に合った物件を選ぶようにしましょう。

リスクが大きい不動産投資

不動産投資のなかにはリスクが大きいものもあり、知識がないまま手を出してしまうと失敗する恐れがあります。

ここでは、リスクが大きい不動産投資を紹介します。

地方の築年数が古い不動産

地方の築年数が古い不動産は利回りが高いといわれており、利回りが20%を超える物件も少なくありません。

首都圏の不動産に比べると値段が安いため、魅力的に感じる人も多いのではないでしょうか。

地方の築古物件は一見メリットが多いように思えますが、売値が妥当かどうか判断しづらいデメリットがあります。

地方の物件には適正価格が存在しないに等しいといわれており、固定資産税評価額で売値を設定しているケースも珍しくありません。

また、築古物件は資産価値が低いと判断されやすいため、金融機関から融資がおりる可能性も低くなります。

地方の物件はハイリスクハイリターンな投資になるため、これからはじめる方は注意しましょう。

新築ワンルームマンション

新築ワンルームマンションは、マンション1棟や戸建よりはるかに安く、比較的手が出しやすい不動産投資ですが、リスクが高いことでも知られています。

新築ワンルームマンションの主なリスクは以下の通りです。

・物件が割高な場合が多い
・節税効果が期待できない
・利回りが低い
・不動産価値の下落スピードが早い
・運用の予想を立てるのが難しい

新築ワンルームマンションは利回りが低いことから、赤字になる可能性が高く、節税効果も期待できないことから投資するメリットは少ないといわれています。

独身の方の老後の住まいとして確保しておくのであれば有用ですが、運用が非常に難しいため、安定した収入を得るためには立地や需要をしっかり確認したうえで購入するようにしましょう。

不動産投資の成功はエリア選びが左右する

不動産投資の成功は、選ぶエリアによって決まります。成功している人は必ずと言って良いほど、不動産のエリアを重視しています。成功するエリア、避けたいエリアの特徴を理解して物件選びを進めましょう。

不動産投資で成功するエリアの特徴

安定して賃貸需要が期待できるエリアは、成功しやすいエリアと考えられます。

人口が集中していれば空室リスクが少ないのがメリットです。なかでも、賃貸住宅の需要の高い、単身世帯の多いエリアは高い需要が期待できます。

また、都市中心部へのアクセスが良好であるかも重要なポイントです。主要駅に乗り換え不要でアクセスできるエリアが有利であるほか、郊外でも人気スポットへのアクセスが良ければ十分な需要を期待できます。

不動産投資で避けたいエリアの特徴

賃貸需要が期待できないエリアはなるべく避けたいものです。たとえ安価な物件で、シミュレーション上は利益が出る状態だったとしても、空室リスクが高ければ想定通りの家賃収入は期待できません。

人口が少ない、もしくは将来的に人口減少が予測されているエリアでは、そもそも賃貸需要が限られ、空室リスクが高くなります。駅から遠く交通の便が悪いエリアや、生活利便性が低いエリアも家賃を下げなければ、多くの入居は期待できません。

自然災害のリスクが高いエリアも、不動産投資には適しません。需要が低いだけでなく、災害が起きた時に大きな損害を受けてしまいます。保険で全額が補償されるとは限らないことにも注意が必要です。

近隣に嫌悪施設があるエリアもおすすめできません。嫌悪施設とは、騒音や大気汚染、悪臭などを発生させる施設や、不快感を与える施設などを指します。工場やゴミ処理施設、葬儀場、風俗店などが挙げられます。

嫌悪施設があるエリアは賃貸需要が下がるほか、物件の売却も難しくなると考えられます。

まとめ

不動産投資を含めたあらゆる投資手法には、必ずリスクがつきまといます。100%成功するわけではないため、リスクを最小限に抑えて失敗を回避する取り組みが必要です。

不動産投資がはじめての方であれば、不動産会社や投資経験者の意見を取り入れたいと考えるのも無理はありませんが、すべて鵜呑みにしてしまうと失敗する可能性が高まります。

不動産運用は多額の費用と長期間の運用が必須のため、信頼できる不動産会社に相談しつつ、自分で情報収集や勉強をして、自分の判断で購入する物件を選びましょう。

成功例や失敗例を参考にして、不動産投資としっかり向き合うことで成功しやすくなるはずです。

アセットテクノロジーでは、賃貸物件オーナー様のコンシェルジュとして、不動産の管理業務を一元サポートしています。

物件の入居状況や契約状況はもちろん、毎月の収入状況も専用のスマートフォンアプリで簡単に確認できるため、不動産管理を効率化させることが可能です。

これから不動産投資をはじめようと考えている方や不動産管理で不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。