空室率の計算方法!効果的な空室対策7選を解説

不動産投資において、正確に空室率を算出することは収益計算上欠かせないことです。とはいえ、空室率の計算方法や理想的な数値が分からない方も多いのではないでしょうか。 今回は、空室率の計算方法について解説します。効果的な空室対策にも触れるので、参考にしてみてください。

この記事は約6分で読み終わります。

空室率の計算方法は3つ!

空室率とは「全体に占める空室の割合」を指す言葉です。

計算方法は「時点空室率」「稼働空室率」「賃料空室率」の3つに分かれており、それぞれ目的が異なるので注意しましょう。

下記では3つの空室率や計算方法を解説します。

時点空室率

時点空室率とは、今この瞬間の空室率が分かる計算方法です。最もオーソドックスな手法であり、不動産投資において「空室率」と表記されるときは多くの場合で「時点空室率」を指しています。

計算方法は、下記の通りです。

時点空室率=空室数÷全室数×100

特定の時点における空室率の算出に特化しているため、時系列で時点空室率を追うことが大切です。一時的な空室率の高まり(もしくは低まり)だけで判断しないよう注意しましょう。

稼働空室率

稼働空室率とは、1年間に占める空室の割合が分かる計算方法です。空室が続いた期間と部屋数を総合的に試算する場合に利用します。

計算方法は下記の通りです。

稼働空室率={[年間の空室数÷空室期間(日数)の平均]÷[全戸数×365日(1年)]}×100

例えば、1室が10ヶ月空室だった場合と、2室が5ヶ月ずつ空室だった場合とでは同じ稼働空室率となります。時点空室率による計算以上に、全体の流れが分かりやすいことが特徴です。

一方で「特定の部屋だけなかなか埋まらない」「頻繁に入居者が入れ替わっている」などのリスクに気づきにくいのが難点でしょう。

賃料空室率

賃料空室率とは満室の場合に想定される賃料収入に対し、現時点でどの程度稼げているかを把握できる計算方法です。空室による賃料収入のロスはもちろん、賃料を下げたときや家賃滞納によるマイナスも加味しながら調査できます。

計算方法は下記の通りです。

賃料空室率=[(満室時の年間家賃収入-実際の年間家賃収入)÷満室時の年間家賃収入]×100

不動産投資家が最も重視する賃料をベースに考えられるので、収益性を判断したいときにおすすめです。

ただし、「特定の部屋だけ極端に賃料が高い(安い)」ケースは考慮されないので、他の空室率計算と併用するのが良いでしょう。

空室率は年単位で5~10%が理想的

理想の空室率は年単位で5~10%程度といわれています。20%とする考え方もありますが、10戸の小さなマンションで2戸が1年間空室である場合にも20%と試算されてしまうので、必ずしも正確な数値とはいえません。

災害や事故など特殊な事情があれば別ですが、空室対策と管理体制の強化が必要な状態であり、理想的ではないと分かります。最低でも10%、できれば5%の空室率を目指して対策していきましょう。

実践すべき空室対策6選

ここでは空室率が高いときに効果的な6つの対策を紹介します。下記の方法は空室が1戸出た段階から実践できるので、状況に応じて検討してはいかがでしょうか。

周辺エリアの人口減少・競合となるマンションやアパートの増加・新型コロナウイルス感染拡大など、空室の原因を探りながら対策することも重要です。

管理会社の切り替え

空室対策は管理会社の手腕が問われる領域でもあり、ノウハウと実績が豊富な管理会社であれば安心感は増します。

例えば、良い管理会社であればエリア・間取り・賃料に合ったターゲットを設定し、効果的に広告・宣伝してくれます。場合によっては家賃・入居条件の見直しなど新たな提案をしてくれるので、頼もしいビジネスパートナーとなるのです。

一方で杜撰な管理会社だと空室を埋められないだけでなく、入居者に対する配慮が欠けてしまうことがあります。共有部分が常に汚れていたり設備の破損を放置したりしているうちに、退去されるケースもあるので注意しましょう。

初期費用の減額

敷金・礼金など初期費用を減額し、入居しやすくする方法があります。一見すると収入が大幅に下がるように感じられますが、長期間空室が続くより、トータルでの収益が勝ることもあるので検討してみましょう。

特に数年での入れ替わりが想定される学生・単身向けマンションは、初期費用の安さが重視されることが多いです。不動産ポータルサイトでも「初期費用ゼロ」「礼金なし」などのキーワードで検索する人が多いので、ターゲットを増やす効果も期待できます。

セキュリティ対策

セキュリティ対策を強化し、性別・年齢問わず誰でも安心して入居できる物件にする方法もあります。下記のような対策があるので、導入を検討してみましょう。

・防犯カメラ

・モニターつきインターフォン

・センサーライト

・オートロック

・常駐の管理人

・ディンプルキー

また、マンション入口のセキュリティだけでなく、駐車場・エレベーター・フロアなど共用部のセキュリティを強化するのも効果的です。

新しい設備の導入

新しい設備を導入して利便性の高さをアピールポイントにする方法もおすすめです。時代のニーズやトレンドに合わせて、下記のような設備の導入を検討してみましょう。

・高速インターネット回線

・ケーブルテレビ回線

・宅配ボックス

・IHクッキングヒーター

・食器洗い乾燥機

・お風呂の追い炊き機能

・ディスポーザー

・節水トイレ

ペット可な物件であればペット用の足洗い場を設置したり、ゴミ出しが24時間可能なゴミステーションを用意したりするのも付加価値につながります。

リフォーム(リノベーション)

築年数が経過している場合、リフォーム(リノベーション)をするのもおすすめです。部屋の内装が格段に変わるので住み心地が良く、綺麗好きな人が入居してくれます。

ただし、無理に予算をかけてまで全面的に工事する必要はありません。お風呂・トイレ・キッチンなどの水回りだけでもリフォームしたり、シューズクローゼットを後付けしたりと、一部だけ変える方法も効果的です。物件の運用目的や予算、収支計画を考慮してリフォーム範囲を決めることがポイントです。

外壁塗装

一棟買いのアパートなら外壁塗装をして見た目のイメージを整え、心理的に入居しやすくする方法もあります。

HP上で初めて写真を見たときや内見時に、見た目が綺麗で第一印象が良いと入居が決まる確率が高くなる可能性があります。その後に見る内装や設備にもポジティブなイメージを抱いてもらえるかもしれません。

第一印象が悪いと総合的な評価も悪くなってしまうおそれがあるので注意しましょう。

まとめ

マンション・アパートの空室率を見るときは、「時点空室率」「稼働空室率」「賃料空室率」の3点を試算しましょう。それぞれの計算方法にはメリット・デメリットがあるためひとつだけを見て判断するのは危険です。

最も重要なのはトータルでの収益率であり、空室対策も考えながら試算することが大切です。