不動産投資でもFIREはできる?適している理由や実現するためのポイントを解説

不動産投資でもFIREの実現は可能です。適切な運用によって資金形成が行われ、安定した収入を得られるのであればFIREを目指せます。 また、経済などの影響を受けにくい特性のある不動産投資は、長期的に安定的な収入を得られるためFIRE達成を目指すのに向いている投資手法です。 この記事では、FIREを目指すために不動産投資が適している理由、実現するためのポイントについて解説します。

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FIREとは

FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略語で、経済的自立を達成し早期退職を実現するライフスタイルを指します。働き方や生き方の多様化が進む現代社会において、新たな選択肢として注目を集めています。

FIREの本質は労働に依存せずに生活できる経済的基盤を築くことです。具体的には積極的な貯蓄や投資を通じて十分な資産を蓄え、その運用益で生活費を賄う未来を目指します。

日本におけるFIREはアメリカほど厳密ではなく、50代での早期退職や退職までに安定的な不労所得を得られる状況の構築を指す傾向があります。FIREを実現すれば、自分の時間を自由に使えるほか、趣味や家族との時間を充実させるなど、より豊かな人生を送れるようになるでしょう。

不動産投資でFIREするには生活費の4%の資金が目安

FIREを実現するための目安として、4%ルールと呼ばれる考え方があります。年間の生活費の25倍の資産を形成すれば、毎年その4%を取り崩しても30年間は資産が尽きることなく生活できるという考え方です。

例えば、年間の生活費が500万円の場合、1億2,500万円の資産があればFIREが可能という計算になります。

ただし、この4%ルールはアメリカの経済成長率とインフレ率を基に算出されたものであり、日本の状況とは異なる点に注意が必要です。日本の場合、経済成長率やインフレ率が低いため、保守的に5〜6%程度を目安にするのが賢明といえるでしょう。

つまり、年間生活費の16〜20倍の資産形成が目標になります。

不動産投資でFIREを実現するには、これらの数字を念頭に置きながら具体的な投資計画を立てていきましょう。

FIREを目指すために不動産投資が適している理由

FIREを目指すために不動産投資が適している理由は以下の通りです。

  • レバレッジ効果によって大きな利益を期待できる
  • 景気の影響を受けにくい
  • 長期的に安定的な収益性を見込める
  • 不動産管理会社の委託で手間がかからない

ここでは、不動産投資に適している4つの理由について解説します。

レバレッジ効果によって大きな利益を期待できる

不動産投資がFIREに適している大きな理由はレバレッジ効果です。レバレッジとは少額の自己資金で、高額な物件を購入できる仕組みを指します。

例えば、1億円の物件を購入する際、2,000万円の自己資金と8,000万円の融資を利用できます。この場合、物件価値が10%上昇すると1,000万円の価値上昇が生まれ、自己資金に対して50%のリターンを得られる仕組みです。

また、賃料収入も物件全体から得られるため、自己資金に対する利回りは高くなります。

レバレッジ効果により、短期間であっても大きな資産形成が可能です。ただし、レバレッジは両刃の剣ともいえる側面があるため、慎重な計画と運用が必要になります。

レバレッジ効果について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

これから不動産投資を始める人へ|レバレッジ効果について解説

景気の影響を受けにくい

不動産投資は景気の影響を受けにくい特性があるため、FIRE実現に適しています。

不動産市場は株式市場と比較すると、短期的な変動が小さく安定しています。たとえ景気が悪化しても、人々の住居に対する需要は大きく変動しないため、賃貸収入は比較的安定しているといえるでしょう。

また、インフレ時には不動産価値や賃料が上昇する傾向にあり、インフレヘッジとしての機能も期待できます。長期的に見れば、人口減少や高齢化といった社会構造の変化に伴い、一部の地域では不動産価値の下落リスクもあるでしょう。しかし、立地や物件タイプを慎重に選択すれば、リスクを最小限に抑えられるはずです。

このように不動産投資は、景気変動に左右されにくい特性を持つため、安定的な収入源としてFIREの実現に大きく貢献します。

長期的に安定的な収益性を見込める

不動産投資がFIREに適している理由は、長期的かつ安定的な収益性を見込めることです。賃貸不動産からは毎月の家賃収入という形で定期的なキャッシュフローを得られます。株式投資からの配当や債券投資における利子と比較しても、安定的で予測可能な収入源です。

また、適切に物件を管理・メンテナンスすれば、長期にわたって収益を上げ続けられます。さらに不動産価値の上昇によるキャピタルゲインも期待できるでしょう。とくに人口増加や経済発展が見込まれる地域の物件を選択すると、長期的な価値上昇の可能性が高まります。

このような安定的かつ長期的な収益性は、FIREを目指すうえで重要なポイントです。早期退職後の生活を支える強固な経済基盤となるでしょう。

不動産管理会社の委託で手間がかからない

不動産投資の管理業務を不動産会社に委託すると所有者の手間を最小限に抑えられます。

不動産管理会社は、入居者の募集や選定、賃料の徴収、建物の維持管理、トラブル対応など、物件運営に関するさまざまな業務を代行してくれます。所有者は日々の管理業務から解放され、時間的・精神的な負担を大幅に軽減できるでしょう。

とくにFIREを目指す投資家にとって、時間的な負担の削減は非常に魅力的です。早期退職後も、煩雑な管理業務に追われずに済むほか、自由な時間を楽しめるようになります。

また、プロの管理会社に任せれば、物件の価値を維持し、長期的な収益性を高められます。ただし、管理会社の選定は慎重に行わなければなりません。信頼性や実績、手数料などは十分に検討しましょう。

不動産投資でFIREを実現するためのポイント

不動産投資でFIREを実現するためのポイントは以下の通りです。

  • 実質利回りによるシミュレーションを行う
  • 不動産投資ローンを利用してレバレッジ効果を最大限活かす
  • ニーズの高い収益性を見込める物件を選ぶ
  • 利益を使って新たな物件に再投資を行う
  • 管理業務を任せられる不動産投資会社を選ぶ

不動産投資でFIREを実現するための5つのポイントを解説します。

実質利回りによるシミュレーションを行う

不動産投資でFIREを実現するためには、実質利回りによる正確なシミュレーションを行いましょう。

実質利回りとは、表面利回りから諸経費や空室率などを差し引いた実際に得られる利回りを指します。実質利回りによるシミュレーションを行えば、投資の実際の収益性を把握できるほか、FIREに必要な資金をどの程度の期間で達成できるかを予測できます。

シミュレーションでは、物件の購入価格、予想賃料収入、管理費、修繕費、固定資産税、ローン金利などの諸経費を考慮に入れましょう。将来的な賃料の上昇や下落、大規模修繕の必要性なども注目すべきポイントです。

詳細なシミュレーションを実施できれば、より現実的な投資計画を立てられます。

利回りの計算方法について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

不動産投資での理想の利回りとは?表面利回りと実質利回りについて

不動産投資ローンを利用してレバレッジ効果を最大限活かす

不動産投資ローンを利用してレバレッジ効果を最大限に活かすこともFIRE実現のポイントです。

レバレッジ効果とは、少額の自己資金で高額の物件を購入し、大きな利益を得る仕組みを指します。例えば、1億円の物件を2,000万円の自己資金と8,000万円のローンで購入した場合、物件価値が10%上昇すると1,000万円の価値上昇が生まれ、自己資金に対して50%のリターンを得られます。

ただし、レバレッジには両刃の剣ともいえる側面があるため、慎重な計画が必要です。ローンの返済計画を綿密に立て、金利の変動リスクも考慮に入れましょう。

また、複数の金融機関から融資条件を比較検討し、最適なローンを選択すれば、効果的にレバレッジを活用できます。

ニーズの高い収益性を見込める物件を選ぶ

FIRE実現のためには、ニーズの高い収益性を見込める物件を選ぶ必要があります。物件選びの際は現在の利回りだけでなく、将来的な需要や人口動態、地域の発展性なども考慮しましょう。

例えば、駅やバス停から近く、スーパーマーケットや病院などの生活利便施設が充実している地域の物件は、長期的に安定した需要が見込めます。また、大学や企業が多い地域では学生や社会人向けの賃貸需要が高く、安定した収益が期待できるでしょう。

さらにリノベーションによって付加価値を高められる物件を選べば、より高い収益性を実現できる可能性があります。

このように将来を見据えた物件選びを行うと、長期的に安定した収益を確保できるようになります。

利益を使って新たな物件に再投資を行う

得られた利益を新たな物件に再投資することでFIRE実現に近づきます。利益の再投資はポートフォリオを拡大し、収入源の多様化を実現できます。

例えば、最初に購入した物件からの賃料収入や売却益を、次の物件の頭金として活用すれば、大きな規模の投資が可能です。また、複数の物件を所有すると、ひとつの物件が空室になっても他の物件からの収入で補えるため、リスクの分散にもつながります。

さらに異なるタイプや地域の物件に投資すれば、市場の変化に強い投資ポートフォリオを構築できるでしょう。

ただし、再投資を行う際は各物件の収益性や市場動向を慎重に分析し、適切なタイミングで投資を行う必要があります。

管理業務を任せられる不動産投資会社を選ぶ

FIREの実現には、管理業務を任せられる信頼できる不動産投資会社選びが重要なポイントです。

適切な管理会社を選べば、物件の維持管理や入居者対応などの煩雑な業務から解放されるため、時間的・精神的な負担を大幅に軽減できます。これにより、投資家は投資戦略の立案や新たな物件の検討など、重要な業務に集中できるでしょう。

管理会社を選ぶ際は、実績や評判、提供するサービスの内容、手数料の水準などを十分に比較してください。定期的な報告や迅速な対応、トラブル時の解決能力なども重要な選定基準です。

さらに、投資家の長期的な目標や方針を理解し、それに沿ったアドバイスや提案ができる会社を選べば、より効果的な資産運用が可能になります。

まとめ

不動産投資を活用したFIREの実現は決して夢物語ではありません。レバレッジ効果による効率的な資産形成、景気変動に左右されにくい安定性、長期的な収益性など、不動産投資にはFIREを目指すうえで多くのメリットがあります。

また、不動産管理会社の活用により、時間的・精神的な負担を軽減しながら資産運用を実施可能です。FIREを実現するためのポイントを押さえ、慎重かつ戦略的に不動産投資を進めれば、経済的自立と早期退職という目標に着実に近づけるでしょう。

アセットテクノロジーは、不動産投資において不可欠な管理業務全般をオーナー様に代わってサポートいたします。物件管理の手間削減によって、FIRE後も安定した運用が可能です。

また、入居者様に24時間対応の窓口を設けることで、満足度の向上とともに入居率アップを実現しています。

不動産投資でFIREを目指す方は、ぜひお気軽にご相談ください。