不動産投資をするとマイホームが買えない?住宅ローンへの影響と両立する対策

「不動産投資に興味はあるけど、将来マイホームが買えなくなるんじゃないか」そのような不安を抱えていませんか? 『不動産投資』と『マイホームの購入』の両立は、多くの人の頭を悩ませる問題です。 しかし、不動産投資をしたからといって、マイホームが購入できなくなるわけではありません。 この記事では、不動産投資がマイホーム購入に与える影響や、不動産投資をしながらマイホームを手に入れる方法やその注意点を解説します。

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不動産投資がマイホーム購入に与える影響 

マイホームを購入する時、多くの人は住宅ローンを検討します。

ここでは、不動産投資が住宅ローンの審査にどのような影響を与えるか解説します。

返済能力の評価

不動産投資が住宅ローンに与える影響の一つは、『支払い能力の評価』です。

不動産投資ローンをすでに抱えている場合、その返済額があなたの全体的な借入状況に含まれるため、返済負担が増え、住宅ローンの審査において不利になる可能性が高まります。

金融機関が重要視するのは、あなたの年収に対するローン返済の割合(総返済負担率)です。

一般的にこの比率が30〜35%を超えると、新しい住宅ローンの審査が通りにくくなります。

不動産投資ローンを組んでいることで、この負担率が増え、マイホーム購入にブレーキがかかることも考えられます。

そして、もし不動産投資の収益が安定していないと、金融機関は「この人にはリスクがある」と判断して、さらに慎重になるでしょう。

注文住宅の費用を少しでも安くしたい場合は、事前にハウスメーカーや工務店へ一括資料請求を行い比較することが大事です。 参考:イエタテログ:注文住宅カタログ一括請求のおすすめ6選を徹底比較!ハウスメーカーの一括資料請求はどれがいい?

収入の評価

住宅ローンの審査時、金融機関が重視するのは『収入の安定性』と『将来性』です。不動産投資による家賃収入がある場合、その収入がどれだけ安定しているかが特に注目されます。

例えば、空室が頻繁に発生する物件や家賃滞納リスクが高い物件では、評価が下がることもあります。

反対に、長期的に安定した収益を上げている物件であれば、それがプラスの評価となり、住宅ローンの審査に有利に働くこともあるでしょう。

もちろん、審査では家賃収入だけでなく、給与収入とのバランスもみられます。たとえ家賃収入が不安定でも、安定した給与収入があれば、それが補完材料となります。

金融機関にとっては、返済が滞りなく続けられるかが最も重要なポイントです。

信用評価

金融機関は住宅ローンの審査時に、申込者の信用情報をチェックします。

信用情報とは過去のクレジットカードの利用状況やローンの支払い履歴などが含まれており、信用情報機関に登録されています。

不動産投資ローンの返済が滞ったり、遅延や未払いがあったりすると信用評価が低下し、住宅ローン審査で不利になる可能性も否定できません。

さらに、金融機関は申込者の属性もチェックします。年齢や勤続年数、収益といった基本情報にプラスして、不動産投資家としての実績なども評価の対象になります。

住宅ローンと不動産投資ローンの違い 

住宅ローンと不動産投資ローンは、どちらも不動産を購入するための融資ですが、その目的や条件には明確な違いがあります。

 

住宅ローン

不動産投資ローン

融資対象

自分で住むための物件

投資用物件

返済原資

本業の収入

家賃収入

借入限度額

1億円程度

1億円~数億円

借入期間

35年程度

35年程度

金利水準

不動産投資ローンより低い

住宅ローンの約3倍

住宅ローンは自分が住むための物件を購入する際に利用するものです。

毎月の給与から安定的に返済される可能性が高いため、金利は比較的低く設定されていることが一般的です。

一方、不動産投資ローンは投資用物件を購入するためのもので、金利が高めに設定されています。これは、投資物件の収益が想定どおりにならないリスクがあるためです。

また、審査基準も厳しく、本業の収入だけでなく、物件の収益性や投資家としての実績も重視されます。

不動産投資ローンと住宅ローンの違いに関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

不動産投資ローンと住宅ローンの違いは?組む順番を徹底解説

不動産投資とマイホーム購入を両立するための戦略 

不動産投資とマイホーム購入の両方を実現するためには、いくつかの知っておくべきポイントがあります。

ここでは、実際に不動産投資とマイホーム購入を両立させるための戦略について解説します。

自身の融資上限額を確認する

不動産投資ローンや住宅ローンの融資上限額は、収入や支払い能力、信用情報によって決まるため、人によってその金額は大きく異なります。

実際の融資審査を受ける前に、金融機関に相談することで、おおよその融資上限額を把握できます。

事前に金額を把握することで、無理のない範囲で投資計画やマイホーム購入計画を立てることができるでしょう。

ただし、事前に確認できる金額は推定金額のため、実際の審査の際に融資金額が変わる可能性がある点には注意が必要です。

また、自身の信用情報が良好な状態であることを確認しましょう。審査に通りやすい状態を作り上げることが大切です。

金利の低い金融機関を選択する

金利が低い金融機関から融資を受けられれば、返済負担が軽減され、不動産投資とマイホーム購入の両立をより有利に進められます。

まずは、複数の金融機関を比較し、どこが最も有利な条件を提供しているのか調べてみましょう。

メガバンク・都市銀行や地方銀行、信用金庫など、それぞれの金融機関が提供する金額や条件には大きな違いがあります。

例えば、メガバンク・都市銀行の金利相場が1%前後と地方銀行と比べ低めに設定されていますが、融資の審査が厳しく、審査に多くの時間を要します。

一方、地方銀行の場合、融資物件の対象エリアが設定されているケースもあるため、注意が必要です。

各金融機関の特徴を良く理解し、自分のニーズに合った金融機関を選び、最適な借入プランを立てましょう。

不動産投資における金利の相場や低金利で借りるコツは、以下の記事でも詳しく解説しています。

金利の相場は?不動産投資の金利を決める要因と低金利で借りる7つのコツを紹介

都心部の物件を購入する

不動産投資ローンを先に組む場合、都心部などの好立地の物件を購入するようにしましょう。

都心部の物件は、入居者が集まりやすく、空室になるリスクが低いのが特徴です。また、駅や商業エリアに近い物件は、賃貸収入が高く、収益性も高くなる傾向にあります。

そして、資産価値が下がりにくく、将来的な売却時にも高値で取引される場合が多い点も評価できるポイントです。

物件を購入する地域は、人口が多く、需要が高いエリアを選ぶことで、安定した収益を得ることができるでしょう。

専門家への相談

不動産投資とマイホーム購入を両立させるためには、信頼できる不動産投資会社に相談することをおすすめします。

不動産投資会社では、物件探しや資金計画のアドバイス、契約、収支面での実践的なサポートを受けられます。

ただし、強引に投資物件を勧めてくるような業者には注意が必要です。

不動産投資会社で受けられるサポートや選び方に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

初心者必見!不動産投資会社の業務範囲と選び方を紹介

マイホーム購入と不動産投資どちらが先が良いのか 

マイホームを購入しながら不動産投資を行う場合、住宅ローンと不動産投資ローンの両方を組む必要があります。そして、先に組んだローンが後に組むローンに影響を与えます。

ここでは、マイホーム購入と不動産投資のどちらを優先させるかについて解説します。

一般的には不動産投資を優先

一般的には、住宅ローンより不動産投資を先に始めた方が良いとされています。

その理由は、不動産投資ローンの方が審査が厳しいこと、家賃収益の収益が評価されると住宅ローンの審査に有利に働くことの2つです。

不動産投資ローンは、家賃収入から返済に充てられるため、賃貸経営が安定すると、さらなる投資や貯蓄への活用が可能です。

それにより、資産形成のスピードを早め、まさに『お金が働いてくれる』状態を作り出します。

さらに、不動産投資には節税効果も期待できます。

減価償却やローン利息の控除など、税制上のメリットを活用することで、手元に残る現金を増やし、将来のマイホーム購入資金を効率的に蓄えることができるでしょう。

もちろん、不動産投資には市場の変動や空室といったリスクもあります。

こういった課題に対して、しっかりとした物件選びとリスク管理ができ、効率よく資産を増やしたいと考えている人は不動産投資を優先すると良いでしょう。

住宅環境にこだわりたいならマイホーム購入を優先

住みたいエリアや家に細やかなこだわりがある場合、マイホーム購入を優先した方が良いでしょう。

その理由は、他に借入がない状態で住宅ローンを組むと、希望の金額の融資を受けられる可能性が高いためです。

子育ての環境にこだわりたい、職場や学校までの利便性の高いところが良い、商業エリアに近いところが良いといったこだわりを叶えるためには、費用は高額になることが多いです。

不動産投資を優先した場合、賃貸経営が上手くいっていないとマイホームを購入するときに十分な資金を用意できないリスクがあります。

ただし、不動産投資のスタートが遅くなり、先に不動産投資を始めた場合と比べ、限られた資金で運用を開始する必要があるため注意しましょう。

まとめ

不動産投資とマイホーム購入は、人生において大きな決断となるでしょう。

簡単ではありませんが、不動産投資ローンと住宅ローンは両立して組むことができます。

どちらを先に進めるべきかは、あなたのライフスタイルや価値観、そして将来の目標によって変わります。

このような重要な選択をする際には、信頼できる情報源からの知識とアドバイスが欠かせません。

アセットテクノロジーが提供する不動産管理アプリを活用すれば、収支状況の確認や賃貸契約などの業務を効率化し、安心して不動産投資を進めることができます。

また、ダイレクト賃貸サービスにより、広告費や仲介手数料を削減し、入居率の向上を実現します。

困ったことがあれば、メッセージ機能で弊社といつでも連絡を取ることが可能です。

不動産投資とマイホーム購入の両立をお考えの方は、お気軽にご相談ください。