【少額不動産投資】メリット・デメリットまとめ!運用のポイントは?

不動産投資に興味はあるものの、多額の資金が必要になるからと諦めていませんか。不動産投資は少額から始めることも十分に可能です。今回は、少額不動産投資の主な種類やメリット、デメリット、投資をする際のポイントについて解説します。不動産投資が初めての方向けの情報が詰まっていますので自分に合った少額不動産投資方法を見つけてみましょう。

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少額不動産投資にはどんな種類があるの?

不動産投資は、ローンが利用できるとはいえ、収益物件を購入するために多額の資金が必要になります。一定の資産がないと投資は難しいと考えている方も多いでしょう。しかし、不動産投資は自身で物件を所有せずに、数万円程度から運用できる少額の投資商品もあります。どのような方法があるのか、具体的に見ていきましょう。

REIT(不動産投資信託)

REIT(不動産投資信託)は、多数の投資家から集めた資金で収益不動産を購入し、得られた収益を投資家に分配する投資信託です。投資先は不動産ですが、証券会社で金融商品として取引を行う間接投資であり、2〜5万円程度から投資可能です。現物不動産投資と比べると分配金利回りは低めの3~4%程度が一般的ですが、プロによる運用のため安定した収益が期待できます。

なお、不動産投資法人の投資方針に沿った物件を運用していくもので、投資家が具体的な物件を選択することはできません。また、証券取引のため相場変動の影響を受けます。流動性は高いものの、価格変動リスクが大きくなることが特徴です。

不動産小口化商品

不動産小口化商品は、複数の投資家が出資して1つの不動産を購入し、出資額に応じて利益を分配するものです。「不動産特定共同事業法(不定法)」に基づいて販売され、事業形態により、「任意組合型」「匿名組合型」「賃貸型」の3つがあります。

任意組合型……投資家が物件を共同所有し、事業を行う形態。1口100万円程度から投資可能。

匿名組合型……不動産会社が物件を所有・運営し、投資家は収益の分配を受ける形態。投資家に所有権はなく、数万円程度から投資可能。

賃貸型……投資家が物件を共同所有し、不動産会社に賃貸する形態。1口100万円程度から投資可能。

不動産小口化商品は、個人では所有が難しい都心の商業ビルやタワーマンションといった大型物件への投資が可能となります。ただし、現物不動産投資よりも利回りは下がり、平均3~4%程度です。

任意型・賃貸型の場合、相続時に現金の約70〜80%ほどの評価となるため、相続税の節税につながります。しかし、応募者が多い人気商品の場合、自分の都合で解約できないこともあるので、しっかりと確認した上で契約しましょう。

不動産小口化商品の物件数はまだ多くないため、投資機会は限定されてしまいます。また、不動産の所有権が発生する形態の場合には、登記が必要であり、所有者責任が発生する点に注意が必要です。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングとは、インターネットを通じて募集する匿名組合型の不動産小口化商品です。1口1万円程度からの少額投資が可能で、小口化商品と比べて運用期間も短めであることが特徴です。

多くの場合途中換金ができませんが、REITのように値動きを心配する必要もなく、初心者でも気軽に始められます。利回りはおおよそ4~7%程度ですが、さらに高利回りが期待できる案件も見つかります。

ほとんどの不動産クラウドファンディングは「優先劣後出資」であることも魅力です。投資家以外に運営会社も出資し、損失は運営会社出資分から先に補填されるため、投資家のリスクが抑えられています。

少額不動産投資のメリット・デメリット!

少額不動産投資は、現物不動産投資とは異なる性質があります。現物の不動産投資と比較した、少額不動産投資のメリット・デメリットについても知っておきましょう。

メリット

少額不動産投資は、実際に物件を所有するよりもはるかに少額の資金から不動産投資に挑戦できることがメリットです。いきなり大きな資金を投じることに不安がある方でも始めやすいでしょう。自己資金が少ない方や、不動産投資ローンを組むのが難しい方でも不動産投資に取り組めます。

また、実際の不動産の管理は運営会社が行います。現物不動産投資の場合でも管理を委託することはできますが、自身で信頼できる管理会社を探さなければなりません。少額不動産投資の場合は、その手間もかかりません。

デメリット

一方、デメリットは資産を大きく増やすことが難しい点です。

投資金額が少額のため、大きな収益を上げにくくなります。少額不動産投資には取引や管理・運用のための手数料がかかり、現物不動産投資よりも基本的に利回りは低いことが特徴です。

現物不動産は多くの選択肢がありますが、少額不動産投資ができる物件はごく一部に限られます。条件の良い物件は競争率が高く、そもそも投資できないことが多々あります。

また、投資家が運用にまったく関与しない商品では、不動産投資の知識を身に付けることは難しくなります。将来的に投資規模を拡大したい場合には、現物不動産投資で経験を積むほうが早道となることもあるでしょう。

少額不動産投資をするときのポイント

少額不動産投資は気軽に取り組めますが、現物不動産投資と大きくリスクが変わるわけではありません。少額であっても、投資の基本を押さえておくことが大切です。投資を始める際には、次の2点を意識しておきましょう。

生活資金を確保しておく

金額の大小や投資対象に関わらず、投資は余剰資金で行うことが基本です。不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資ですが、元本が保証されているわけではありません。投資の失敗により生活に影響が及ぶことのないよう、生活資金は別に確保しておきましょう。

事前にしっかりリサーチする

少額不動産投資では、少額のため安易に利回りで投資対象を選択してしまいがちです。現物不動産投資と同様に、物件については本当に収益を得られるものであるのか、しっかりとリサーチしましょう。営業担当者の言葉を鵜呑みにしないことも重要です。

また、投資対象の不動産情報だけでなく、運営会社の信頼性についても確認しておきましょう。不動産運営がうまくいっていても、運営会社が破綻すると収益を受け取れなくなるリスクがあります。

まとめ

少額不動産投資は、1~100万円程度の資金で不動産投資に挑戦できます。現物不動産投資よりも投資先が限られ、大きな収益を得ることは難しいものの、比較的リスクの少ない投資ができるでしょう。初心者はもちろん、自己資金の少ない方やローンでの多額の借り入れが難しい方でも取り組みやすいため、ぜひ運用方法のひとつとして検討してみてください。