マイソクとは? 掲載内容と作成時のポイントを解説

マイソクとは、不動産業界で使われている広告のことです。A4サイズのチラシ型をしていることが多く、物件の概要・地図(位置)・間取り図・およその金額・契約情報などが記載されています。 広告としての視認性が高く、限られた時間で物件の情報を幅広く入手できるため、多数の不動産仲介会社に提供されています。 今回は、マイソクに不動産情報を掲載したいときのポイントや作成方法を解説します。根本を理解して活用できるよう、特徴や由来にも触れます。

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マイソクの由来と特徴

まずは、マイソクの由来・特徴を解説します。

マイソクを正しく作成するためには、基礎知識が欠かせません。基本的な概要を知り、マイソクの活用を検討してみましょう。

マイソクの由来

マイソクは、「毎日速報センター」の略称からきています。毎日速報センターは、不動産情報の共有・流通を目的としたサービスであり、もともとは個人事業主が開発した小さな媒体でした。

昭和48年に法人化を経て、株式会社宅建速報社・株式会社速報社・カネフミセンターとの提携を開始。現在では首都圏不動産情報管理センターの運営も兼ねる大規模な会社として成長しており、不動産情報プラットフォームとして業界内外で利用されています。

また、マイソクは原則として不動産仲介会社に配布するために作られています。一般家庭にポスティングされる不動産広告は、このマイソクを元にして作成されるケースが多いです。

マイソクの特徴

マイソクはあらかじめ決められたレイアウトに沿って作成されているため、非常に見やすいのが特徴です。不動産仲介業務の合間にチェックしても問題なく情報をキャッチアップできるよう工夫されています。

細かなレイアウト自体は会社によりさまざまですが、おおよその記載内容は統一されています。

また、マイソクには売買を取り扱う会社の情報も掲載されているので、興味を持った人がすぐに連絡できるようになっていることもポイントです。

マイソクに記載すべき事項

ここでは、マイソクの作成時に最低限記載すべき事項を解説します。

物件を買いたい人が気になる項目を漏れなく記載し、検討材料としてもらえるよう工夫していきましょう。

イメージしやすい物件写真

建物の外観・内観がわかりやすい物件写真を掲載します。マイソクのなかでも特に重要な項目であり、部屋の綺麗さや雰囲気をイメージしてもらうのに最適です。

写真は1点だけでなく複数掲載し、リビング・風呂場やトイレなどの水回り・キッチン・玄関など、お客様の生活に関わる部分を重点的にピックアップしましょう。

また、他の物件にはない特徴を写真として掲載する方法があります。例えば、マンション内に公園がある、共有部分が広くて綺麗、新築で見た目が美しい、などがあげられます。お客様が購入後の生活を想像できるように鮮明な写真を掲載することも重要なポイントです。

物件のアピールポイント

部屋のアピールポイントは、短文で分かりやすく記載しましょう。「最上階角部屋!南向きで採光も良好」「徒歩5分圏内にコンビニ・スーパー・〇〇小学校」など、写真や間取り図だけでは把握しづらい項目を記載するのがおすすめです。

また、下記のようなポイントを盛り込む方法もあります。

ガスの種類

都市ガス、プロパンガス

設置済の家具・家電

エアコン、洗濯機、温水洗浄機、冷蔵庫など

各設備

ウォークインクローゼット、シューズボックスなど

セキュリティ

オートロック完備、モニター付きインターホンなど

ゴミ置き場

敷地内・外、24時間ゴミ出しOKなど

初期費用

敷金無料、仲介手数料無料など

アクセスの良さ

駅徒歩〇分、コンビニ徒歩〇分など

アピールポイントはマイソクのなかでも特に目立つ上部に記載されることが多く、閲覧した人の大半が目を通します。限られた紙面の範囲で効果的にポイントを伝えられるよう工夫しましょう。

物件へのアクセスや間取り

物件の案内に最低限必要な情報を盛り込みます。アクセスを記載するときは、「JR〇〇駅西口より徒歩3分」「〇〇バス〇〇停留所より徒歩5分」など土地勘のない人でもイメージしやすいよう記載します。さらに住所を記載すると、より詳細をチェックしたい人に親切です。

間取りは「3LDK」「2DK」と明記しつつ、さらに分かりやすくするために間取り図を載せます。東西南北を表示しながら部屋の構造を提示し、生活イメージに合うか検討してもらいましょう。

他にも、下記の情報を記載すると、物件情報が分かりやすくなります。

・構造・規模(木造2階建て、など)

・占有面積

・築年月日(築10年、など具体的な数値を記すのも可)

・部屋の向き(南東、など)

・駐車場の有無

・賃貸の場合の諸費用(敷金・礼金・更新費・契約期間など)

・仲介手数料

・その他の費用

物件に興味を持った方が問い合わせできるよう連絡先を記載します。主に、不動産仲介会社名・担当者名・連絡先(電話番号およびメールアドレス)・営業時間や曜日を記載します。

また、広告料(AD)の掲載も必須です。不動産仲介会社がマイソクを使って借主を見つけた場合、記載されている広告料が不動産仲介会社に支払われます。「この物件を紹介してくれたらお礼に家賃〇か月分を支払います」という意味合いです。広告料は仲介手数料とは違いますので注意しましょう。

また、広告料は「家賃の〇%分」もしくは「家賃の〇ヶ月分」と記載するのが一般的です。

広告料についてさらに詳しく知りたいという方は、下記の記事をご覧ください。

【賃貸経営】不動産広告料(AD)とは?メリットや相場を解説

マイソクの作成時のチェックポイント

マイソクは、仲介業者やお客様に物件の魅力を伝えられる一方で、作り方を誤ると大きなトラブルを招いてしまうこともあります。リスク対策として、マイソクを作成する際のチェックポイントを解説します。

宅地建物取引業法に引っかかるポイント

虚偽広告・誇大広告が疑われる場合、宅地建物取引業法に抵触してしまうので注意が必要です。物件の所在・規模について正確な情報を記載することはもちろん、見る人によって解釈が変わるような曖昧な書き方をしないよう配慮しておきましょう。

また、取引態様を明示し、広告開始時期の制限と被っていないか確認することも大切です。

景品表示法に引っかかるポイント

マイソクに記載すべき項目を漏れなく、かつ誤りなく記載しなければなりません。「新築」や「新発売」などの特定用語を使用する際は、定義されている意味と実際の物件情報に差異が生じないよう注意してください。入念にチェックして景品表示法違反に該当しないよう万全の体制を取りましょう。

まとめ

マイソクは不動産仲介会社に提示されるチラシ型の物件情報であり、1枚にさまざまな情報が盛り込まれているのが特徴です。

宅地建物取引業法や景品表示法に注意しつつ、興味を惹く効果的なマイソクを作成して問い合わせ数の増加を目指しましょう。