知識ゼロからでも始められる不動産投資に関するおすすめの勉強法とは?

「不動産投資を始めてみたい」と思っていても、普段触れることのない専門知識やノウハウが多いように感じて、戸惑う方も多いのではないでしょうか。また「専門家でないとチャレンジできない」「高所得者でないと無理」など、気持ちにブレーキをかけてしまうケースも多いようです。今回は、初心者が不動産投資の勉強をする方法について解説します。知識ゼロから不動産投資を始めることもできるので、諦めず挑戦してみましょう。

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不動産投資は基礎を勉強してから始めるべき

まず、不動産投資に関する基礎知識を身に付けましょう。勉強自体、何から着手すれば良いか分からない場合は、専門用語を調べて理解することから始めます。

専門用語の解説を読んでいると、不動産投資に関するおよその仕組みやビジネスモデルもみえてきます。関連した専門用語との関係性も理解できるので、不動産投資のシステムを理解するためにもおすすめの方法です。

例えば、以下のような用語は覚えておくと良いでしょう。

・インカムゲイン:不動産運用で得られる収益

・キャピタルゲイン:不動産を売却した際の利益

・キャッシュフロー:家賃収入から支出を差し引いた、手元に残る現金

・減価償却:法定耐用年数に応じて分割し、費用計上すること

・耐用年数:建物が使用に耐えられる年数

・サブリース:不動産会社が第三者に物件を転貸する行為

・収益還元法:将来的な利益をベースに不動産価格を決定する評価方法

・表面利回り:物件価格に応じた家賃収入の表面的な収益性を表す数値

・実質利回り:不動産運用にかかる経費を考慮して計算する利回り

・レバレッジ効果:小さな資金で投資効果を上げ、より大きな利益を得ること

不動産投資は100%成功するものではなく、どのような物件や手法も一定のリスクを伴います。事前に勉強してから始めることは、不動産投資に限らずどの投資手法でも重要なので、時間を惜しまず対策していきましょう。

不動産投資について最低限知っておきたいこと

不動産投資には幅広い知識が必要となります。

ここでは、不動産投資について最低限知っておきたいことを紹介します。

不動産投資の基礎知識

不動産投資を始めるうえで、まずは「不動産投資とは何か?」「どんな種類やメリットがあるか?」などの基礎知識を知っておく必要があります。

不動産投資はアパートやマンションなどの不動産を購入し、入居者から家賃収入を得たり、売却して売却益を得たりする投資です。不動産投資ローンを利用することで、少ない資金でもレバレッジを効かせ、大きな取引ができる特徴もあります。

家賃収入のことをインカムゲイン、売却益のことをキャピタルゲインといい、収益性の高さは物件によって大きく変わります。

また、不動産投資にはアパート投資やワンルーム投資、戸建て投資などがあり、これらの違いや特徴なども最低限知っておきたいことです。

不動産投資にかかる費用

不動産投資は物件を購入して終わりではなく、そのあともランニングコストが発生するため、費用に関する知識を深めておく必要があります。

具体的な費用として以下が挙げられます。

  • 不動産の取得費用
  • ローンの事務手数料
  • ローンの保証料
  • ローンの返済料
  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 印紙税
  • 登記費用
  • 火災保険料
  • 修繕費用
  • 管理費用

不動産投資は、事前にどれくらいの収益が期待できるかシミュレーションしておくことが大切です。正しいシミュレーションを行うためにも、具体的にどのような費用がかかるか把握しておきましょう。

また、空室が発生した場合には家賃収入が途絶えたり、修繕が必要になったときには支出が増えたりなど収支は一定ではありません。不動産投資は長期運用が基本となるため、どのような要因で収支が変化するかも把握しておく必要があります。

不動産投資ローンに関する知識

不動産投資ローンは、不動産投資用の物件を購入する際に利用するローンで、金融機関の審査を受ける必要があります。

不動産投資用の物件は高額なものが多く、不動産投資ローンを利用し、足りない資金を借り入れるのが一般的です。少ない資金でも不動産投資ローンでレバレッジを効かせられるため、不動産投資はミドルリターンが期待できます。

金融機関によって不動産投資ローンの金利や借り入れの条件は異なるため、ローンの仕組みを理解しておくことも大切です。

また、不動産投資ローンを利用する際には団信に加入するため、死亡や高度な障害など万が一の状態になったときも残債なしの不動産を家族に遺すこともできます。

不動産管理に関する知識

不動産投資では物件を購入したあとに、建物管理や賃貸管理などが必要となります。

建物管理はマンションやアパートの日常清掃や共有部分の定期点検、長期修繕計画策定、修繕工事の実施などです。賃貸管理業務として、入居者募集や入居者の契約更新・解約、家賃の集金、クレームトラブル対応なども挙げられます。

不動産管理はオーナー自身が行うことも可能ですが、莫大な業務が必要となり、副業として不動産投資を行うのであれば現実的ではありません。

そのため、不動産管理を不動産管理会社に委託し、管理業務を代わりに行ってもらうケースも多くあります。

「どんな管理が必要になるか」「どうやって不動産管理会社を選ぶか」など、不動産管理に関する知識を深めましょう。

 

投資初心者が知っておきたい不動産投資の基礎知識や流れなどを、以下の記事でも詳しく解説しています。

投資初心者こそ不動産投資がおすすめ!始める際に知っておくべき基礎知識や流れを分かりやすく解説

投資用物件の選定に必要な知識

不動産投資はどの物件を購入するかによって、収益性が決まってくるため、物件を正しく選定できる知識が必要です。

「できるだけ安く不動産投資を始めたい」という方もいるかもしれませんが、安い物件に手を出すと、入居者が定まらず安定した利益を得られない可能性もあります。

一般的に、以下のような物件は立地がいいとされており、入居者が集まりやすく収益が期待できるでしょう。

  • 駅から近い
  • 商業施設から近い
  • 日当たりがいい
  • 騒音が少ない
  • 周辺の治安がいい

また、物件そのものについてはオートロックや防犯カメラの有無、間取りなどもポイントになります。

条件がいい物件ほど費用も高い傾向にあるため、不動産投資にかけられる費用も考慮しながら慎重に物件を選ばなければなりません。物件選びを間違って後悔しないためにも、事前に物件選定に関する知識を深めておきましょう。

出口戦略に関する知識

不動産投資では、「最終的に購入した物件をどうするか?」という出口戦略の知識も必要となります。

出口戦略の出口として挙げられるのは、「ローンを完済して継続して運用する」「自身で住む」「売却する」の3つです。ただし、不動産の種類によっても出口戦略は異なってくる点に注意する必要があります。

例えば、新築マンションを購入した場合だと、入居者が退去しても新しい借り手が見つかりやすく、家賃も高く設定できるため長期運用に向いているでしょう。中古マンションだと耐用年数が新築に比べて短くなるため、長期的な運用が難しくなるケースもあります。

不動産投資の出口戦略や成功するためのポイントを以下の記事でも詳しく解説しています。

不動産投資の出口戦略とは?成功するための5つのポイント!

不動産投資について独学で学ぶ方法とは

不動産投資は様々な方法で勉強をすることができます。しかし、闇雲に勉強を始めても内容を理解できずに挫折してしまうでしょう。まずは基礎的なところから固めていく必要があります。

不動産投資を始める時は不動産に関する知識が必要なのはもちろんですが、基本的な税金や資金計画に関する知識も欠かせません。不動産投資における収入は自分で税金の処理をしなくてはいけません。納付を忘れていると追徴課税となる可能性があるので注意が必要です。資金計画についても知識を蓄えておく必要があります。不動産投資だけではなく、ありとあらゆるビジネスの基礎となる知識であるため、必ず理解しておきましょう。 

前述のような内容も含め、どのような知識が必要なのか、また独学の場合どのような勉強方法があるのかについてご紹介します。

不動産投資の本を読む

不動産投資に関する本は、ノウハウの伝授から体験談まで幅広く出版されています。なかには不動産投資に関して総合的に教えてくれるような本もあるので、初心者に最適です。

ある程度知識がついてきたら、自分が検討している投資手法・物件区分に合わせて専門書を選定してみましょう。

普段から読書に慣れていない人や、知識のない状態では最適な本を選定することが難しく感じる場合があります。そんな時はまず、本の帯や口コミを参考に、超初心者向けの1冊からチャレンジすることをおすすめします。

不動産投資のオススメ本や必読書について学びたい方は、以下のメディアを参考にすると良いでしょう。 不動産・建築の総合情報なら|リノビズム

不動産投資のウェブサイトを見る

不動産投資に関するコラム・ブログ・動画などを見るのもおすすめです。動画は有料配信の他、投資家や不動産会社が動画共有サービスなどで独自に制作している無料動画もあります。

読書習慣のない人でも手軽に閲覧でき、体験談やノウハウが多く含まれていることが多いので参考になる情報に即アクセスできます。また、ウェブサイトの閲覧だけであれば基本無料なので、コストがかかる必要もありません。

ただし、インターネット上に掲載されている全ての情報が正しいとは限らない点に注意しましょう。情報リテラシーを十分に養い、詐欺や間違った情報に騙されないよう意識しておくことが必要です。

不動産関連の資格を取得する

不動産投資の勉強方法として、不動産に関連する資格取得を目指すことも方法の一つです。

資格取得によって専門的な知識が身につくのはもちろん、不動産会社との交渉の際にも、不利な条件を提示されにくくなります。

また、試験に合格ができなくても資格を取得するために学んだ知識は不動産投資に活かせるでしょう。

以下に、不動産に関連する資格を紹介します。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は宅建とも呼ばれる国家資格で、重要事項の説明や重要事項説明書への記名などの独占業務が行えます。

資格を取得することによって、土地や建物の売買、賃貸物件、売買物件の仲介などの不動産取引に関する深い知識の習得が可能です。

宅建を取得するためには年1回実施される資格試験に合格する必要がありますが、受験資格は定められておりません。学生や主婦、会社員など、誰でも受験して資格取得を目指すことができます。合格率はだいたい15%前後と難関ではあるものの、マークシート形式の学科のみであり、独学で合格を目指すことも可能です。

マンション管理士

マンション管理士は、管理組合に対してマンションの維持や管理に関するアドバイスを行う国家資格です。管理組合や区分所有者などからの相談に対し、法律などの専門知識を用いて、マンション管理組合の運営や修繕を含む構造の技術的な問題の助言や指導ができます。

資格取得によってマンション管理組合の仕組みが理解できたり、マンションの構造や技術に詳しくなったりなどがメリットです。

マンション管理士を取得するためには年1回実施される資格試験に合格する必要がありますが、受験資格は設けられていません。

合格率はだいたい10%前後と難関ですが、独学で目指すこともできます。

不動産鑑定士

不動産鑑定士は不動産の適正な価格を決定できる国家資格であり、不動産の証券化や賃料評価などの業務を行うことができます。

不動産の鑑定技術だけでなく、法律相談や土地活用の知識も身につくため、不動産投資にも大いに役立つでしょう。不動産鑑定士試験には学歴や年齢要件などの受験資格はなく、どんな人でも受験することができます。

ただし、試験は短答式の試験と論文式の2段階選抜式で行われ、論文式は短答式に合格した人のみが受験可能です。資格としての難易度も高いため、まずは宅地建物取引主任者資格を取得し、ステップアップとして不動産鑑定士を目指すのもよいでしょう。

管理業務主任者

管理業務主任者とは、マンション管理者が管理組合などに対し、管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務の報告を行う際に必要となる国家資格です。

組合運営に関連するマネジメントも行い、組合では対応できない運営や管理業務のサポートなども業務となります。

管理業務主任者になるためには、年に1回行われている国家試験に合格する必要があり、合格率はだいたい20%前後です。マンション管理士の資格と出題範囲が重複している部分もあるため、別の資格取得をする際にも有利に働きやすいメリットがあります。

また、資格取得のためにはさまざまな分野の知識を学ぶ必要があるため、それぞれの分野で基礎知識の習得ができるため、不動産投資にも活かせるでしょう。

実際に物件を探してみる

実際に様々な物件を探してみたり、見学することは勉強になります。数多くの物件を見ていると、最近の物件にはどのような特徴があるのか、需要が高い物件に共通している要素は何かなどがわかってきます。

不動産投資は購入した不動産の需要が高くなければ成立しません。物件見学は不動産に関する情報を網羅的に収集できるため、勉強の場として最適といえるでしょう。

現在はインターネットからでもある程度部屋の様子をチェックすることができます。しかし、日当たりや環境音など詳細な情報は見学しないとわかりません。実際に不動産を購入する際にも見学は必須となるため、上記の方法で知識を吸収した後は必ず見学を行いましょう。

 不動産投資について専門家から学ぶ方法とは

不動産投資は必ずしも独学で学ぶというわけではありません。自分の力だけでは不安な場合、専門家の力を借りることも選択肢の一つです。

不動産投資専門の学校に通う

不動産投資を専門としている専門学校があります。そこに通うことで不動産投資に関する知識を一通り得ることができるでしょう。しかし、授業料が比較的高いことや、通学時間がかかる点などには注意しなくてはいけません。

働きながら学校に通う場合は、本業と両立できるか検討する必要もあります。利用するハードルは高いですが、受講生同士でグループディスカッションできたり、卒業した不動産投資家の話を聞けたりするなど、利用するメリットは非常に多いです。

不動産投資家同士で交流する

不動産投資家同士の交流会や勉強会、SNSのコミュニティに参加することも勉強法の一つです。

実際に不動産投資で成功・失敗している不動産投資家の話は、自身の投資戦略に活かすことができます。疑問点や悩みがある場合は、相談すると実体験に基づく貴重な意見やアドバイスをもらえるでしょう。

身近に不動産投資家がいない場合も、不動産会社が主催する交流会に参加することによって、投資家から直接話を聞くことができます。

不動産会社のセミナーに参加する

不動産会社はこれから不動産投資を始めようとしている方に向けて、セミナーを開催している場合があります。短時間で効率良く不動産投資に関するノウハウを学ぶことができるため、時間がない方にはおすすめの方法といえます。

しかし、セミナーの種類は数多くあり、中には怪しいものもあります。そのため、どういったセミナーに参加するかが非常に重要と理解しておきましょう。

参加したセミナーによっては知識が得られず失敗してしまう可能性があります。不動産投資セミナーを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

 自分の目的に適したセミナーを選ぶ

まずは自分の目的を明確にしましょう。漠然と不動産投資に関する知識を得たいのであれば、基本的な勉強法で事足りる場合が多いです。すぐに不動産投資を始めたい、マンションを相続して運用に困っているなど、置かれている状況は人によって異なります。

自分の目的に適したセミナーを選ぶことが重要です。参加しようと考えているセミナーの特色を理解しましょう。

セミナーの過去の実績を確認する

セミナーにおいて重要になるのが過去の実績です。開催されてから日が浅いセミナーは実績がないことも多々あり、一般的には実績が豊富な方が得られる情報量は多いです。

セミナーの中には、参加者からお金を取ることだけを目的とした怪しいものもあります。そういったセミナーを見極める際にも過去の実績は非常に役立ちます。セミナーの参加を決める際には、必ず実績をチェックするようにしてください。

自分のレベルを正しく把握する

自分のレベルを把握した上でセミナーに参加しましょう。セミナーの中にはハイレベルなものもあり、講義の内容についていくことができないケースも少なくありません。せっかく参加したのに何を話しているのか理解が追いつかない場合もあります。

そうならないためにも、自分のレベルを把握した上でセミナーに参加しましょう。基礎的な知識については、自分で身に付けた上でセミナーに参加するのが理想です。

まとめ

不動産投資は、最低限必要な知識を習得してから挑むのがおすすめです。専門用語や収益システムはもちろん、物件区分及び投資手法ごとのメリット・デメリットも学べば、自分に合った投資計画が立てやすくなります。

勉強の際には、本やウェブサイトを使った独学だけでなく、専門学校や不動産会社のセミナーもおすすめです。また、不動産に関連する資格を取得することで、新しい知識を効率よく習得することもできます。資格を持っていれば不動産会社とのやりとりの際にも不利になりにくいため、資格取得を視野に入れてみるのもおすすめです。

不動産投資を始めてからも勉強は継続するので、自分にとってやりやすい方法を見つけていきましょう。

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