高齢者住宅の不動産投資とは!住宅の種類やメリットや注意点を紹介

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少子高齢化と人口減少が進む昨今において、長期にわたって行う不動産投資に対し、賃貸需要の減少や空室リスクの拡大に不安を持つ方もいるでしょう。

そのような中、不動産投資の投資先として高齢者住宅に注目が集まっています。

近年、高齢者住宅に移り住む高齢者も増加しており、高齢化社会に伴って今後も需要の拡大が期待される住宅です。

不動産投資を始めるにあたって、高齢者住宅も視野に入れることで投資の幅が広がるでしょう。

この記事では、高齢者住宅の不動産投資を検討するにあたって知っておきたい住宅の種類やメリット、注意点を紹介します。

高齢者住宅とは

高齢者住宅とは、シニア層向けの分譲マンションや介護サービスが受けられる住宅のことです。

高齢者住宅の多くは、賃貸借契約を締結する住宅が対象となり、有料老人ホームに多い利用権契約とは異なります。家賃や住宅の広さ、設備、付帯サービスの有無、バリアフリーなどの基準や条件は定められていません。

有料老人ホームに比べると費用が低価格となるケースが多い一方で、食事や介護などの日常生活支援サービスは別契約としている場合も多くあります。

高齢者住宅の入居対象者は、原則として介護の必要性がなく、自立して生活できる人です。

不動産投資の対象となる高齢者住宅の種類

不動産投資の対象となる高齢者住宅にはどのような種類があるのでしょうか。

ここでは、不動産投資の対象となる高齢者住宅を解説します。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、安全確認や生活相談、サポートを兼ね揃えた住宅のことで、略してサ高住とも呼ばれます。

主な基準は、バリアフリー構造で一定の面積と設備があること、ケアの専門家による見守りサービス・生活相談サービスがあることです。

入居者の対象となるのは60歳以上で、1戸あたりの面積は25平米以上とされています。

掃除や買い物などの生活支援サービスが必要になった場合、外部の事業者と契約することも可能です。また、住宅によってはデイサービスや訪問介護が併設されているケースもあります。

シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションは、バリアフリー化が施されており、高齢者が暮らしやすいように配慮された設備や娯楽施設などが充実している分譲マンションです。

基本的には自立した生活が送れる高齢者が対象となる住宅となり、介護が必要であれば外部業者に委託をする必要があります。

住宅の設備はマンションによって異なるものの、温泉やカラオケルームなどの娯楽的な設備を兼ね揃えているケースが多いです。

マンション内にさまざまな設備を整え、高齢になってフットワークが重たくなった場合にも、不便さを感じることなく暮らせます。

シニア向け賃貸マンション

シニア向け賃貸マンションは、高齢者が安心して暮らせるバリアフリー構造の高齢者住宅です。

建物の規模や室内の広さは物件ごとに異なり、生活支援サービスや介護サービスなどは、外部の事業者と契約して利用することもできます。

一般的なマンションと同じで自由に生活を送ることができ、プライバシーも守られているため、介護が不要な方や自分の時間を大切にしたい高齢者に向いている住宅です。

また、持ち家の管理が困難であるという理由から、持ち家からシニア向け賃貸マンションに住み替える人も多くいます。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、生活支援のサービスがついている高齢者向けの老人ホームです。

入居者が必要とする生活援助、外部の介護サービスを自由に組み合わせることができます。介護スタッフが24時間常駐し、人員配置基準があり、手厚い介護が受けられるのも特徴です。

サ高住との違いは、住宅型有料老人ホームは介護を必要とした方に特化した施設であることです。サ高住では居住している方が自由に暮らせますが、住宅型有料老人ホームは1日のスケジュールがある程度決まっています。

また、住宅型有料老人ホームは施設が提供する食事や介護のサービスも同時に契約するという条件に基づき、終身利用権方式で契約を行います。

高齢者住宅に不動産投資するメリット

近年、高齢者住宅に不動産投資をする投資家が増えています。

ここでは、高齢者住宅に不動産投資するメリットを解説します。

地方でも需要が期待できる

高齢者住宅に不動産投資するメリットは、都市から少し離れた地方でも安定した需要が期待できることです。

一般的なマンションやアパートなどの不動産は立地が重要であり、都市に近いほど安定した収益が期待できる一方、不動産の価格が高くなります。

一方、高齢者住宅であれば一般的なアパートやマンションと比較し、立地面での重要性は高くありません。

生活支援やサポートがついている高齢者住宅であれば、落ち着いた田舎で生活したいという高齢者のニーズも満たします。不動産価格も都会に比べると地方の方が安くなるため、不動産投資のコストを抑えたいという方にもおすすめです。

地方で不動産投資を行うメリットやデメリット、コツについて、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

地方で不動産投資を行うメリットとコツを紹介

家賃以外の収入を得ることができる

高齢者住宅は、若者をターゲットとした不動産投資に比べると、オプション収入を得やすいメリットがあります。

高齢者住宅では、介護サービスや家事サービスなど、さまざまなサービスの提供を行う場合もあります。

例えば、オプションとして買い物サービスを提供したり、清掃・洗濯などの家事を行ったりすることで家賃とは別の収入が見込めるでしょう。

通常であれば、不動産投資の場合は家賃収入もしくは不動産を売却した際の売却益でしか利益を増やすことはできません。しかし、高齢者住宅であればオプションサービスを設けることによって、家賃収入や売却益以外の利益を得ることができます。

空室リスクが小さい

高齢者住宅に不動産投資するメリットは、拡大市場であり、空室リスクが少ないことです。

不動産投資において空室の発生は家賃収入が途絶えることを意味し、空室期間が長期化するほど損失も大きくなります。

日本では人口減少が加速しており、長期的に見た場合に賃貸需要も減ってしまう可能性があります。一方、高齢者は今後も増え続けると予想されており、長期的な目線で見た場合に、安定した需要が期待できるでしょう。

また、進学や就職、結婚などのライフイベントに伴って転居するケースが多い若者に比べると、高齢者は生活に大きな変化がありません。

ライフスタイルの変化によって引っ越しする機会が多くないため、長期にわたって住んでもらえる可能性が高く、空室リスクを抑えることができます。

空室の発生は収支計画が大きく狂ってしまい、返済にも影響が生じる場合があるため早期の対策が必要です。

空室リスクを最小限に抑える方法は以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

空室リスクを回避したい!空室を最小限に抑える7つの方法

補助金制度や優遇措置が受けられる

高齢者住宅の種類によっては、補助金制度や優遇措置が受けられるメリットもあります。

例えば、サ高住の建築費用や改修費用には国から補助金が出て、経営を始めてから5年間の間は建物にかかる固定資産税を抑えることが可能です。

不動産取得税も建物と土地にかかる両方の税制優遇措置があり、建物においては標準課税から戸数×1,200万円が控除されます。また、他の賃貸物件と違って所得税や法人税の優遇措置があるなど、税金面でもお得な場合あります。

補助金制度や優遇措置の内容や条件は高齢者住宅の種類によって異なるため、活用する場合は事前に要件を確認しておきましょう。

高齢者住宅に不動産投資するデメリット

高齢者住宅に不動産投資するメリットはたくさんありますが、一方でデメリットもあります。

ここでは、高齢者住宅に不動産投資するデメリットを解説します。

リスク対策が必要となる

高齢者住宅に不動産投資する場合の注意点は、入居者が高齢者になるため、事故やトラブルが起きる可能性が高くリスク対策が必要となることです。

身体能力が衰えることによって、室内で転倒してケガをしてしまう可能性があります。介護サポートや家事サポートを行うスタッフと入居者の間でトラブルが発生するなど、通常の不動産投資では考えられないようなリスクもあります。

高齢者住宅に不動産投資をする場合は、高齢者特有のリスクにも注意し、事前に対策することも重要です。

融通が利かない

高齢者住宅に不動産投資する場合、何かあった際に他の用途に転用しにくいデメリットがあります。

高齢者住宅は、高齢者が住みやすいような間取りや設備であり、他の施設に転用することは難しいです。そのため、収益性が見込めないという理由で、高齢者住宅を取り壊して新しい施設を作ろうとしても簡単にはできません。

新しい施設に転用しようとする場合、新たな借入金も発生することとなり、返済できなくなるリスクもあります。

まとめ

この記事では、高齢者住宅に不動産投資をするメリットやデメリットを解説しました。

人口減少と少子高齢化が進む日本において、高齢者住宅への不動産投資は今後増えていく可能性があります。

少子高齢化は地方でも進んでいるため、高齢化住宅の中身によっては、都市部だけでなく地方でも安定した利益が期待できるでしょう。

ただし、高齢化住宅には特有のリスクもあるため、投資を始める前には、メリットやデメリット、収益性を考えておくことも大切です。

高齢化住宅への不動産投資を検討している場合は、最初に情報収集をしたうえで判断を行いましょう。

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