目次
不動産投資は100万円からでも始められる?
結論からお伝えすると、100万円と少額でも不動産投資は始められます。運用がうまく回れば、100万円程度の予算であっても初期投資額を回収し、より大きな利益を目指すことも可能です。
なお、不動産投資で購入できる物件には複数の種類があり、資金に応じた物件から選択するのが一般的です。ただし、不動産投資ローンを利用すればレバレッジを効かせることで、元手が100万円だとしても、大きな規模の物件を購入・運用できます。
例えば、部屋単位で運用できる『区分マンション投資』や、間接的な投資として『不動産投資信託』を利用するのも一つの手です。
不動産投資と聞くと、大金を用意しなければ運用できないイメージがあるかもしれません。しかし、様々な選択肢があるため、100万円あれば始められます。
100万円の自己資金で不動産投資を始める方法とは?
100万円の自己資金で不動産投資を始める方法として代表的なものは、次の4つです。
・100万円以下の不動産を購入する
・不動産投資ローンを組む
・不動産投資信託(REIT)でプロに任せる
・不動産クラウドファンディングを活用する
どのような方法なのか、以下で詳しく説明します。
100万円以下の不動産を購入する
不動産投資を始める方法の一つに、100万円以下の価格の不動産を投資用物件として購入することが挙げられます。
ワンルーム・区分マンション・中古物件などであれば、100万円以下で購入できる物件が存在します。ローンを組まずに自己資金のみで物件を購入すると、返済が発生しないので家賃がそのまま利益となるのが魅力です。
ただし、詳しくは後述しますが、安い物件にはそれ相応の理由があるので、安易に物件を決めないようにしましょう。
不動産投資ローンを組む
価格が100万円以上の物件に投資したい場合、金融機関で不動産投資ローンを組んで投資用物件を購入する方法があります。
この方法であれば、自己資金が100万円しかなくても、人気の高い物件に投資をすることが可能です。家賃からローン返済額を差し引いた金額が利益となります。
ローン返済で利益が目減りするように思えるものの、安くても借り手に不人気な物件を購入するより、利益を得やすい場合が多いでしょう。
不動産投資信託(REIT)でプロに任せる
他にも、不動産投資信託(REIT)でプロに運用を任せる方法もあります。
不動産投資信託とは、直接不動産の現物を購入するのではなく、投資会社にお金を渡して運用を任せ、賃料収入などを投資額に応じて分配してもらう投資方法です。投資会社は、複数の投資家からお金を集めて高額な物件を購入し、そこから得た利益を分配します。
不動産を所有しないので管理の手間がかからないことや、投資対象を分散してリスクを減らせることが魅力です。
不動産クラウドファンディングを活用する
不動産クラウドファンディングとは、クラウドファンディングを活用して資金を調達し、共同で不動産を購入する投資方法です。
メリットとしては、不動産の管理が不要な点と1万円から投資が可能な点が挙げられます。手間となる管理関係は委託会社が担当するため、自身は資産運用に集中できます。また、利回りも安定しているため、大きく崩れない安心感は嬉しいポイントです。
デメリットとしては、購入した後の売却が制限されるため自由に換金できないことが挙げられます。商品も限られた中から選ぶため倍率が高く、購入のハードルも高い点は注意が必要です。
2017年の不動産特定事業法改正に伴い、事業者は増加傾向にあり、今後も盛り上がりが期待できるでしょう。
少額資金で不動産投資をするメリット・デメリット
ここでは、100万円程度の少額資金で不動産投資をすることのメリット・デメリットを、ご紹介します。
メリット
少額資金で不動産投資をする主なメリットは、次の3つです。
・レバレッジの効果を大きくすることができる
・速やかに資産形成を始められる
・早く投資を始められる結果、ローンを組みやすくなる
レバレッジとは、借り入れを利用することによって、少ない自己資金で大きな利益を得ることを意味します。少額資金で不動産投資に挑戦する場合、より恩恵を受けやすくなるでしょう。
また、自己資金が少額でも早期に投資を始めることで、ローンが組みやすくなるなど資産形成をスムーズに進めやすくなるのも魅力です。
デメリット
少額資金で不動産投資をする際、以下の点に注意が必要です。
・頭金なしで不動産投資ローン組むことは難しい
・不動産投資ローンを組む場合は、金利上昇リスクがある
・購入できる物件の選択肢が限られる
不動産投資ローンを利用する場合、頭金を準備しておかないとローンの審査に通りにくい・金利が上がると毎月の返済の負担が大きくなり利益を出しづらくなるといったリスクがあります。
また、十分な融資額が確保できなければ購入できる不動産も限られ、利益の出しにくい物件しか選べない可能性があるでしょう。
100万円で不動産投資を始める際の注意点3つ
100万円で不動産投資を始める際は、次の3つに注意が必要です。
・激安物件は安い理由を確認する
・収入と支出のバランスを考える
・物件取得時以外に必要となる費用を準備しておく
具体的にどういうところに注意すべきなのか、解説します。
激安物件は安い理由を確認する
非常にリーズナブルな価格の物件購入を検討する際は、安い理由を必ず確認しましょう。
いくら物件価格が安くても、入居者が決まらなかったり修繕費用が高額になったりすれば、利益が見込めないからです。
価格が安い主な理由には、
・築年数が古すぎる
・駅から遠い
・リノベーションが必須
などがあります。
入居が見込める物件かどうかシミュレーションした上で、購入を検討しましょう。
収入と支出のバランスを考える
不動産投資では、物件購入後の収支のバランスを考えて資金計画を立てることが大切です。
なぜなら、常に部屋が満室状態でも、利益が安定するとは限らないからです。不動産投資ローンを組む場合、利益が出なくてもローン返済は発生し続けるため、空室時のリスクも念頭に置いて、収入と支出のバランスを考えておくようにしましょう。
物件取得時以外に必要となる費用を準備しておく
自己資金で物件購入する場合もローンを組む場合も、物件取得費以外に諸費用が必要です。
ここでは、代表的な諸費用をご紹介します。
費用 | 概要 |
仲介手数料 | ・不動産会社から不動産を仲介してもらう際に必要 ・上限額は「売買代金の3%+6万円+消費税」 |
登録免許税 | ・不動産登記をする際の手数料 |
不動産取得税 | ・不動産を購入すると発生する税金 ・相場は固定資産税評価額の3〜4% |
印紙税 | ・不動産の売買契約書に添付する印紙の代金 |
司法書士への依頼費用 | ・不動産登記手続きを司法書士に依頼した場合に発生 |
100万円で不動産投資を始める3ステップ
100万円で不動産投資を始める際の基本的な流れを、確認しておきましょう。
(1)投資目的と目標金額を設定する
まずは、不動産投資に関する情報を確認し、基礎的な知識を身に付けてから、投資をする目的と投資で目指したい金額を具体的にイメージしましょう。なぜなら、目的や目標金額に応じて、投資するのに適した対象が異なるからです。
投資スタイルが決まったら、不動産会社経由で物件を探していきます。自己資金が多くない人が自分で銀行に持ち込んでも融資を受けることが難しい可能性があるので、不動産会社経由の持ち込みで融資をしてもらいましょう。
(2)物件を購入する
購入後の収支バランスを念頭に置いた上で、自身の投資目的・目標金額に合う物件を購入しましょう。
レバレッジ効果を高めるなら「100万円の自己資金+ローン」で物件を購入するのがおすすめです。購入後は、必要に応じて物件の修繕やメンテナンスを行っていきましょう。
(3)入居者が決まったら賃貸経営スタート
入居者を確保できたら、賃貸経営を行っていきます。
自ら物件を管理することもできますが、管理会社に委託して管理してもらうのが一般的と言えるでしょう。物件管理の価格は、家賃月額の3%〜5%程度が相場です。
販売や運用・管理や売却までワンストップで行う不動産会社もあるので、ニーズに合わせて活用しましょう。
100万円の自己資金で投資できる不動産
100万円で投資できる不動産として、以下2種類を紹介します。
区分マンション
区分マンションへの投資は、金融機関からの融資で物件を購入するのが一般的です。その際、一括購入ではなく、毎月の家賃収入(インカムゲイン)の中から返済する流れになるため、収支バランスは確認しておきましょう。
物件自体の管理は委託会社が代行してくれるため、副業として投資に取り組みたい方に向いています。
なお、一棟投資よりも空室リスクが高くなる点には注意が必要です。家賃収入の有無によらず毎月の返済は必要となるため、市場の動向や将来性などを踏まえた物件選びが重要になります。
中古物件
新築物件だけではなく、中古物件を含めると投資の幅が広がります。実際に、中古物件に関する情報は多く出回っており市場は活発です。物件価格も内税表示になっている場合が多く、見積もりしやすい特徴もあります。
物件を選ぶ際の注意点として、古すぎると金融機関からの融資が受けられない可能性があります。また、物件の修繕が必要な場合もあることは念頭に置いておきましょう。
余分に費用がかかったとしても、賃料や売却価格への上乗せなどでペイできるため、収支バランスが取れる物件を見つけるのが重要になります。市場が活発な分、手頃な物件はすぐになくなってしまうため、早めの行動が大切です。
まとめ
100万円でも十分に不動産投資を始めることはできますが、投資方法や物件の選び方に注意が必要です。投資を成功させるには、物件価格の安さにとらわれず、投資目的に合致し収支のバランスの取れる投資対象を選ぶようにしましょう。